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新しい衝突警報システムがレースで活躍【ボッシュ】

2013年9月12日

ボッシュのテクノロジーに信頼を寄せるル・マンチーム
新しい衝突警報システムがレースで活躍

■アウディR18 eトロン・クワトロ、フェラーリ458 Italia、GT2コルベットC6.R、ポルシェ911 RSR、ポルシェ911 GT3 RSR、SRTバイパーGTS-Rに搭載されたボッシュのテクノロジー
■コルベットのレーシングカーがレーダーベースの衝突警報システムを採用
■2000年以降のすべてのル・マン優勝車はボッシュの燃料噴射テクノロジーを装備

90周年を迎えた今年のル・マン24時間耐久レースでは、ボッシュのテクノロジーを搭載した21台のレーシングカーがスターティンググリッドにつきました。そして、これらの車両には、ボッシュのディーゼル/ガソリン燃料噴射システム、ハイブリッドコンポーネント、エンジンコントロールユニット、ディスプレイ、データロガー、テレメトリシステム、スターター、オルタネーター、ワイヤハーネスやセンサー類が搭載されました。

レーダーベースの衝突回避システム

米国のモータースポーツ用部品サプライヤーのPratt & MillerがBosch Motorsportと共同開発した新しい衝突警報システムを、コルベットのレーシングチームがル・マン24時間耐久レースで初めて採用しました。特に耐久レースでは、高速で走行するLMP(ル・マン・プロトタイプ)車両が量産モデルをベースにした周回遅れのGTE(GTエンデュランス)車両を追い越す際、車速の違いによって思わぬ事故が発生する場合があります。車両後部に取り付けた第3世代のボッシュ長距離レーダーセンサー(LRR3)をベースにした新システムでは、センサーの開口角が最大30°で、250 m先の対象を検知できるほか、同時に最大32個の対象物を追跡し、車両との距離と相対速度を検知することができます。同システムはこうした情報をビデオ映像と組み合わせて、後続車の接近速度やどちら側から追い越してくるかをコックピットディスプレイに表示してドライバーに伝えます。「これにより、ドライバーは常に後方で何が起きているのかを把握できるため、特に雨のときや夜間に大きな力となります」と、Bosch Engineering GmbH の副社長でBosch Motorsportのトップであるクラウス・ボッチャー(Dr. Klaus Böttcher)は説明します。

すべての車両クラスに燃料噴射テクノロジーを提供

2000年以降、ボッシュの燃料噴射テクノロジーはル・マン24時間耐久レースの勝利を約束するものとなっています。特にここ6年ほどは、アウディ・スポーツとプジョー・スポーツのディーゼルレーシングカーやディーゼル・ハイブリッドレーシングカーばかりが総合優勝を果たしています。2013年もディーゼル・ハイブリッドレーシングカーのアウディR18 e-トロン・クワトロの開発パートナーとなったボッシュは、ディーゼル燃料噴射システムと電気駆動コンポーネントを提供しています。

今年は、この伝統ある耐久レースに再びボッシュのガソリン直接噴射システムを採用した車両が参戦しました。ル・マンGTEクラスのフェラーリ458 Italiaに、最新の量産技術をベースに、モーターレースの過酷な条件に応えるよう最適化された同システムが搭載されたのです。ガソリン直接噴射システムの電子部分は、MS 5.1エンジンコントロールユニットとHPI 5高圧パワーステージユニット、油圧部分は、HDEV 5高圧インジェクションバルブとオンデマンドコントロールバルブが内蔵されたHDP 5高圧ポンプで構成されています。マルチホールテクノロジーが採用された電気制御式のHDEV 5高圧ソレノイドバルブは、顧客の要望に応じてカスタマイズし、噴射パターンはエンジン固有の燃焼室形状に合わせて調整されました。Bosch Motorsportは、非常に軽量・コンパクトなHDP 5高圧フューエルポンプを提供しており、そのカムプロフィールは個別のエンジン特性に合わせてカスタマイズしています。

モーターレース向けの包括的な製品ポートフォリオ

レーシングチームの多くが、ボッシュの噴射システムだけでなく、Bosch Motorsportのテクノロジーも採用しています。フェラーリ458 Italia GTCには、カスタム仕様のボッシュDDU 8ディスプレイが搭載されているほか、GT2コルベットC6.Rレーシングカーではエンジンコントロールユニット、データロガー、DDU 7ディスプレイが採用されました。また、SRTバイパーGTS-Rにも初めてボッシュのエンジンコントロールユニットとデータロガーが装備されました。これらの製品は、すべてモーターレース向けに特別に開発され少量生産したもので、顧客固有のソフトウェアパッケージを使用し車両に合わせて慎重にカスタマイズされました。Bosch Motorsportは、チームのエンジニアが車両システムの技術的な状態を常に把握できるよう、レース中に車両とピット間でデータをやりとりするテレメトリシステムも開発しています。また、ポルシェ911 RSRとポルシェ911 GT3 RSRには、ボッシュはエンジンコントロールユニット、エンジンデータロガー、スターターや各種センサーを提供しています。コンポーネントのほとんどは量産技術をベースにしており、耐久レースの過酷な要件を満たせるよう調整されています。

ボッシュエンジニアリングGmbHはロバートボッシュGmbHの100%子会社として、1999年ドイツ南部アプシュタットに本社を設立いたしました。ボッシュエンジニアリングは、自動車のみならず工業用機器、船舶のアプリケーション、鉄道、商用車、農建機、さらにはパワースポーツを生産台数の大小にかかわらず、お客様のご要望に応じてエンジニアリングサービスを提供しています。

詳しくは、こちらのリンクをご参照ください。
www.bosch-engineering.com
を参照してください。

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。2012年度の従業員数は約30万6,000人、売上高は525億ユーロを計上しています。また2013年初めからは、自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財、エネルギー・建築関連テクノロジーの4事業セクター体制に移行しました。
ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社約360社、世界約50カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売、サービス代理店のネットワークを加えると、世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、ボッシュのさらなる成長の基盤です。
ボッシュでは2012年に約48億ユーロもの金額を研究開発に投じ、さらに全世界では4,800件以上の国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。私たちは革新的で有益なソリューションを提供し、そのすべての製品とサービスを通して、人々を魅了し、人々の生活の質を向上させることを目的にしています。この方針に基づき、ボッシュは全世界において人と社会に役立つ革新のテクノロジーを提供し続けていきます。それこそが「Invented for life」です。

さらに詳しい情報は
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)
を参照してください。


このプレスリリースは2013年6月17日に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。▶




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