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産業用途向けに慣性計測ユニット(IMU)の商品ラインアップを拡充【セイコーエプソン】
2013年7月18日
広ダイナミックレンジ対応IMU「M-G352」と、3°/hrの高性能IMU「M-G362」の2機種を開発
セイコーエプソン㈱(社長:碓井 稔、以下エプソン)は、このたび新型高性能ジャイロセンサー*1を搭載し基本性能を向上させた2機種の慣性計測ユニット(IMU)*2、「M-G352」および「M-G362」を開発しました。「M-G352」は2013年10月から、「M-G362」は2013年8月からのサンプル出荷開始を予定しています。
「M-G352」は従来商品(M-G350)の基本性能(ジャイロバイアス安定性*3 6dph)を維持しつつ、検出範囲を拡大(ジャイロセンサー ±450°/sec、加速度センサー*4 ±6G)した、広ダイナミックレンジ対応のIMUです。「M-G362」は、従来商品(M-G350)に対し2倍のジャイロバイアス安定性 3°/hr を実現した高性能IMUです。
さらに本2機種は、サンプリングレートが向上(2,000Sps Max)し、外部トリガーインプット、カウンターリセット機能を新たに追加したことで、お客さまの搭載システムにおいて他センサーやGPSなどとの同期計測が容易になりました。
既に量産中の当社IMU (M-G350)は、小型・軽量・低消費電力と高精度・高安定な性能を実現した商品としてさまざまなお客さまから高い評価をいただいておりますが、今回の新商品「M-G352」「M-G362」のラインアップ拡充によりさらに幅広いアプリケーションへ対応が可能となりました。
特にダイナミックに動作する姿勢制御(無人機・飛行機・車に搭載されるアンテナ・カメラなど)には、「M-G352」が最適です。また、ぶれや振動の少ない安定した静止状態が要求される制振制御(カメラジンバル、業務用カメラ、地上設置用アンテナなど)には、「M-G362」が最適です。
エプソンは社会・技術の変革などから、今まで見えなかった情報を可視化できる高精度センサーの必要性がますます高まってくると考えています。今後も独創の技術により、お客さまの商品・サービスに大きく貢献する、IMUをはじめとしたセンシングシステムを提供してまいります。
本商品の仕様
本商品の主な用途
・カメラ・アンテナなど安定化システムの制振制御
・無人機・無人システムの姿勢制御(無人航空機、無人探査機、無人地上車両など)
・船舶・自動車など大型機械のモーション計測
・各種産業機器の振動・姿勢の計測・制御
展示会への出展について
エプソンは、無人機とその周辺機器に関する世界最大級の国際展示会「AUVSI’s Unmanned Systems 2013」にブースを出展し、本商品の展示およびデモンストレーションを行います。
会期:8月12日~15日、 場所:アメリカ ワシントンDC、Walter E. Washington Convention Center
エプソンブース番号: 3736
展示会の詳細は下記ウェブサイトをご参照ください。
http://www.auvsishow.org/auvsi13/public/enter.aspx
本商品に関するお問い合わせ先
セイコーエプソン㈱ センシングシステム事業部 S戦略・営業部
電話:0266-61-0614 FAX:0266-61-2045
関連リンク
本商品の詳細情報は下記ウェブページをご参照ください。
http://www5.epsondevice.com/ja/sensing_system/product/imu/
用語説明
(※1)ジャイロ(角速度)センサー
基準軸に対する、物体の単位時間当たりの回転角度(角速度)を検出するセンサー。
(※2)慣性計測ユニット(Inertial Measurement Unit、通称IMU)
3軸の角速度センサーと3方向の加速度センサーからなる慣性運動量を検出する装置。主に運動体の挙動の計測・制御を目的として使用。
(※3)ジャイロバイアス安定性(Gyro Bias Instability)
指定された有限のサンプル時間と時間間隔の平均より計算されるジャイロ出力バイアスの1/fノイズ密度の特徴を持つ不規則変動量。
(※4)加速度センサー
単位時間当たりの速度の変化(加速度)を検出するセンサー。
記載されている情報は発表日現在のものです。予告無しに生産、販売を終了する場合や、価格、仕様、その他の情報が変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。 |
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