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超速硬化シートモールディングコンパウンド(SMC)を開発【オーウェンス コーニング ジャパン】
2011年6月24日
オーウェンス コーニング ジャパン、成形時間を約1/3に短縮する
超速硬化シートモールディングコンパウンド(SMC)を開発
ガラス長繊維とその関連製品を製造するオーウェンス コーニング ジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:武田哲夫)は、本日6月24日、超速硬化シートモールディングコンパウンド(SMC)を開発したと発表しました。これにより従来と比較して成形時間が約1/3に短縮され、成形品のより長い在庫品質保持期限と良好な外観を同時に実現することが新たに可能となります。
従来の一般仕様SMCの硬化時間が板厚3mmの成形品につき約3分間であるのに対し、今回開発された超速硬化SMCでは、約1分間での硬化が可能となっています*。従来の速硬化仕様SMCでは硬化時間が短くとも在庫品質保持期限が約一カ月と短く、外観安定性に欠けるという欠点がありましたが、今回開発された超速硬化SMCは新たな独自の技術により高い熱安定性を持ち、短い硬化時間でありながら一般仕様のSMCと同等の在庫品質保持期限(約二カ月以上)と良好な外観を持たせることに成功しました。既存のSMC用成形プレスや金型をそのまま使用できるため新たな設備を必要とせず、従来のSMCと同様に成形品の用途に応じて配合の最適化が可能です。
超速硬化SMCは生産性の大幅な向上を実現し、成形と設備にかかわるコスト削減が見込まれます。生産個数の多い自動車部品等への適用が可能となるため、SMCの耐熱性・高強度・軽量特性を生かした自動車のエンジン廻り及び構造部材等への採用を目指し、量産化準備を進めています。
*オーウェンス コーニング内部試験結果に拠る
シートモールディングコンパウンド(SMC)について
シートモールディングコンパウンド(SMC)は主として熱硬化性ポリエステル樹脂に、低収縮剤、充填剤、添加剤等を加えた混合物をガラス繊維等の強化基材に含浸させ、厚さ1~5mmのシート状に加工し、熟成過程を経てハンドリング性良好となった熱硬化性成形材料です。通常金型内で加熱加圧することにより、容易に複雑な形状のFRP成形品が短時間で得ることができ、あらゆる産業分野で使用されています。主な用途に浴槽(床)、水タンクパネル、浄化槽等があります。
オーウェンス コーニングについて
オーウェンス コーニングは、住宅や商業ビル建材、複合材システム用のガラス繊維強化材や設計材料のメーカーとして世界をリードする企業です。57年間連続してFortune500に名を連ね、ソリューションの提供や、市場の変革、また、人々の人生を豊かにすることによって、サステナビリティーの促進に尽力しています。1938年に創業し、ガラス繊維技術の先進的マーケットリーダーとして2010年は約50億ドルの年間売上を計上し、15000人の従業員を擁しています。オーウェンス コーニングのコンポジットソリューションビジネスの事業体であるOCVTM Reinforcements, OCVTM Technical Fabrics, OCVTM Non-Woven Technologiesは鋼鉄や木材、アルミニウムの代替となるガラス繊維強化材の幅広い製品群をもち、軽量化及びエネルギー効率の改善を実現しています。
さらに詳しい情報はwww.owenscorning.comをご覧ください。