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中国煙台にリチウムイオン電池用カーボン負極材の生産拠点を新設【日立化成工業】

2011年6月23日

日立化成工業株式会社(本社:東京、執行役社長:田中 一行、資本金:155億円)は、中国におけるリチウムイオン電池用カーボン負極材(以下、負極材)のさらなる事業拡大を図るため、2012年3月から中国煙台で生産を開始します。すでに煙台では日立化成工業(煙台)有限公司(本社:中国山東省煙台市、董事長兼総経理:後藤 勝昭、資本金:145万US$)がプリント配線板用感光性フィルムのスリット加工を行っており、今般約5億円を投じて同社内に新工場を建設します。

民生用リチウムイオン電池は、ノートPC、携帯電話に加え、タブレットPC、スマートフォン等に需要が拡大する傾向にあります。これらの民生用リチウムイオン電池については日系および韓国系メーカーがシェアの大半を占めています。一方、昨今の市場の競争激化に伴い低価格化が進み、日系および韓国系メーカー各社は生産拠点の中国シフトを強める傾向にあります。そこで当社は、民生用負極材のトップシェアメーカーとして培ってきた技術力を応用すると共に、負極材の主原料である天然黒鉛の調達先に近く、かつ地理的に中国国内販売と韓国輸出に適した山東省煙台に製造拠点を設立し、性能・品質に優れ価格面でも競争力のある民生用負極材を生産することといたしました。

当社グループは現在、山崎事業所(桜川)で主に民生用負極材、山崎事業所(勝田)で主に環境対応自動車用負極材、日立粉末冶金株式会社香取事業所で民生用負極材を生産し、国内・海外顧客に供給しています。今般、中国に後工程を中心とした生産拠点を新設し、今後も高い伸びが期待される中国・韓国市場の需要を取り込み、売上拡大を目指します。

今回の投資は、民生用後工程を中心に行いますが、今後は前工程プロセスの導入等、生産拠点のリスク分散を図りながら、民生向け、環境対応自動車向けともに負極材の安定的な供給体制の確立を推進してまいります。

ご参考

<日立化成工業(煙台)有限公司の概要>

社名:
日立化成工業(煙台)有限公司

所在地:
中国山東省煙台市経済技術開発区福州路1号

資本金:
145万US$(2011年3月末現在)

設立:
2006年1月24日

出資者:
日立化成工業株式会社 100%

代表者:
董事長 兼 総経理 後藤 勝昭

従業員:
約40名(本格稼動開始時)

事業内容:
感光性フィルムのスリット加工及びリチウムイオン電池用カーボン負極材の製造

本格稼動:
2012年3月(予定)


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