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産業用向け非接触給電装置の開発で米国ワイトリシティ社と提携【IHI】

IHIは、ワイトリシティ コーポレーション(以下、ワイトリシティ、社長兼最高経営責任者:エリック ガイラー氏、本社:米国マサチューセッツ州ウォタータウン市)と、非接触給電について技術ライセンス契約を締結し、自動車向けおよび産業用途向けの非接触給電装置を共同で開発していくことで合意しました。

非接触給電は、送電装置と受電装置が接近していれば電力を伝えることができる技術であり、電線を引き回したりコンセントを抜き差しする必要がないため、本装置を搭載することで電気機器が格段に使いやすくなります。
ワイトリシティの非接触給電は磁界共鳴方式であり、他の方式と比べ、送電装置と受電装置を離しても効率よく電力を伝えることができ、電気自動車の充電や産業機器での利用に適していることから、当社はワイトリシティと協力して、開発していくことを決めたものです。

ワイトリシティが特許を有する非接触給電技術は、3kWを超える電力を20cm離れて効率90%以上で送電可能なことが実証されており、同社は磁界共鳴方式の実用化におけるリーダーです。この技術を用いることにより、ケーブル無しで電気自動車の充電を可能にし、電気自動車の利便性を高めることができます。

当社は、自社製品向けの電気制御装置を開発してきた経験を活かし、自動車メーカーと協力して非接触給電装置の車載側の開発を進めるとともに、社会インフラ分野での当社の知見を生かして充電ステーションに向けた非接触給電装置の送電装置を開発し、非接触給電装置の車載側(受電)・地上側(送電)双方のサプライヤーとなることを計画しています。

ワイトリシティ最高経営責任者 エリック ガイラー氏は、「ワイトリシティはIHIと協力して非接触給電技術を開発できることをうれしく思っています。IHIは電気自動車充電に関し自動車メーカーへの優れたティアー1サプライヤーとなるでしょう。また、産業分野にも有望な応用がたくさんあります。」と述べています。

当社は、さらに、非接触給電を産業機械に適用し、給電用ケーブルを削減して設置・メンテナンスを容易にしていく計画です。


※磁界共鳴方式について
ブランコを押すとき、ブランコが行って戻ってくる時間にちょうど合わせて押すとブランコが大きく揺らすことができるのと同じように、送電装置と受電装置の共振周波数がほとんど同じ時、間の磁場を通って送電装置と受電装置の間で共鳴が起こる。磁界共鳴方式では、共鳴を利用して送電装置と受電装置が離れていても効率良く電力を送ることができる。

<ワイトリシティ コーポレーション(WiTricity Corporation)の概要>
ワイトリシティ コーポレーションは非接触給電技術の設計・開発・製造・市場への普及を行っている。2007年に創立され、MIT(マサチューセッツ工科大学)の著名な物理学者のチームが発明した磁界共鳴方式の非接触給電技術の商品化を行っている。この技術はエネルギーの伝送に磁場を用いており、安全で高効率で伝送距離も大きい。

所在地: 米国マサチューセッツ州ウォタータウン市

代表者: 社長兼最高経営責任者 エリック ガイラー氏

HP: http://www.witricity.com


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