ニュース

Genomaticaの技術を用いた再生可能原料ベースの1,4-ブタンジオール製造への参入を計画【BASF】

2013年5月13日

■Genomaticaが特許権を所有する製造プロセスのライセンスを使用
■再生可能原料ベースの1,4-ブタンジオールの大規模商業生産
■再生可能原料に基づく製品追加により、BASFの製品ポートフォリオをさらに拡充

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、Genomatica社(ジェノマティカ、米国カリフォルニア州サンディエゴ)が特許権を所有する製造プロセスを使用した、再生可能原料ベースの1,4-ブタンジオール(BDO)の製造への参入を計画しています。GenomaticaのBDO製造のための一段階発酵プロセスは、再生可能原料の糖を使用して行われます。両社は契約の財務上の詳細は開示しないことで合意しています。

このライセンス契約の締結により、BASFは、Genomaticaの製造プロセス技術を使用して、再生可能原料ベースのBDOの製造を目的とした、世界的規模の生産設備を建設することが可能になります。契約の条項に従って、Genomaticaは、今後も同社が特許権を所有する、糖をベースにしたBDO製造プロセス技術の向上を目指し、BASFは再生可能原料ベースのBDOを製造していきます。トライアル用サンプルは2013年下期に市場に供給します。

BASF中間体事業本部プレジデントであるサンジブ・ガンジーは次のように述べています。「BASFがGenomaticaの製造プロセスを選択した理由は、それが格段に先進的であり信頼できるからです。BASFの企業戦略である『We create chemistry (私たちは化学でいい関係をつくります)』に沿って当社が目指すことは、再生可能原料ベースのBDOを提供し、プラスチック業界、テキスタイル業界や自動車業界などのお客様のために、さらなる価値を創造することです。」

また、Genomaticaの最高経営責任者であるクリストファー・シリングは次のように語っています。「私たちは、世界的規模の製造および販売ネットワークを持つとともに、市場での長年の経験を有する、世界有数のBDOメーカーであるBASFと協力できることをうれしく思います。」

BDOおよびその誘導体は、プラスチック、溶剤、電子材料化学品、および弾性繊維の製造に広く使用されています。従来のBDO製造の出発原料は、天然ガス、ブタン、ブタジエン、プロピレンなどです。BASFは、現在BDOおよびBDOと同等品を、ドイツのルートヴィッヒスハーフェン、米国のルイジアナ州ガイスマー、日本の千葉、マレーシアのクアンタン、および中国の漕涇(カオジン)で製造し、年間製造能力は535,000トンです。またBASFは、中国に年産能力10万トンの、BDOの生産工場の建設を計画していることを、2013年3月に発表しています。

Genomaticaについて

Genomatica(ジェノマティカ)は、化学業界における技術的なリーダーです。Genomaticaは、パートナー企業が再生可能原料から中間体や基礎化学品を製造することを可能にする新しい製造プロセスを提供しています。これらの化学品は、現代の生活を可能にするほとんどの製品を作る土台となっています。Genomaticaは、BDO、ブタジエンをはじめとするこれらの化学品の生産のための製造プロセスの手段を開発しています。

BASFについて

BASF (ビーエーエスエフ)は世界をリードする化学会社「 The Chemical Company 」です。製品ラインは、化学品、プラスチック製品、高機能製品、農業関連製品、石油・ガスと多岐にわたっています。 BASF は、経済的な成功、社会的責任、そして環境保護を同時に実現しています。また、 BASF は科学とイノベーションを通して現代社会や将来のニーズを提示しながら、ほぼすべての産業のお客様を支援しています。 BASF の製品とソリューションは、資源の確保に貢献し、栄養価の高い食品を提供するとともに、生活の質の向上に寄与しています。 BASF はこれらの活動を企業目標として「私たちは持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります」を掲げています。 2012 年の売上は約 721 億ユーロで、従業員数は約 11 万人です。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英語)、newsroom.basf.com(英語)、www.japan.basf.com(日本語)をご覧ください。

BASFの中間体事業本部について
BASFの中間体事業は、中間体の開発から製造販売までを行っており、600種類以上もの中間体からなる包括的なポートフォリオを世界展開しています。提供製品のなかで特に重要性が高いのは、アミン類、ジオール類、多価アルコール類、有機酸類、スペシャリティ製品などです。中間体は、塗料やプラスチック、医薬品、繊維、洗剤、農薬の原料として使用されており、BASFの革新的な製品は、最終製品の特性の改善および、生産プロセスの効率性向上に役立てられています。BASFの中間体事業はISO 9001:2000認証を取得し、ヨーロッパ、アジア、南北アメリカに生産拠点を展開しています。2012年の世界での売上高は29億ユーロです。詳細については、www.intermediates.basf.com(英語)をご覧ください。




BASFジャパン株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#BASFジャパン
#材料
#2013年5月13日