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自動車シートのグローバルデザインコンペティション「sit down. move.」の受賞者を発表【BASF】

2013年3月18日

■ 未来の自動車シートデザインを発表
■ ジュネーブ国際モーターショーにおいて受賞者のデザインコンセプトを展示
■ 国際色豊かな審査員が、世界中の応募作品を審査
■ アジアの顧客や各種メーカーも注目
■ 日本からの応募作品が特別賞を受賞

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、 3月5日、ジュネーブ国際モーターショーで、自動車シートをテーマとしたグローバルデザインコンペティション「sit down. move.(シット・ダウン・ムーブ)」で選ばれた、3名の受賞者を発表しました。審査員が選んだ最優秀作品賞(グローバル・アワード)の受賞者は、英国コベントリー大学のSong Wei Teoさん。優秀作品賞の受賞者は、米国ミシガン州デトロイトCollege for Creative StudiesのJoonyoung Kimさん、タイ・バンコクのデザイン会社shakes bkkのPantila Debhakamさんの2名です。33カ国からエントリーされた170を超える作品の審査は、コンスタンチン・グルチッチ氏(工業デザイナー、KGID 代表)、奥山清行氏(工業デザイナー、KEN OKUYAMA DESIGN 代表)、デーブ・リオン氏(オートモーティブ・デザイナー)により行われました。


受賞3作品と特別賞3作品について

今回受賞した3作品はどれも、BASFの素材を巧みに利用し、革新的なデザインコンセプトに基づいているため、審査員に非常に強い印象を与えました。審査員は、最優秀賞作品賞の受賞作品選定に際し、「Song Wei Teo氏の、軽量素材を使用したワンピース成形の画期的なデザインの自動車シートは圧倒的でした」と講評しています。最優秀作品賞受賞者には、BASFのデザインユニットであるdesignfabrik®(デザインファブリック)スタッフ制作によるトロフィーが授与されたほか、6,000ユーロの賞金が贈られました。また優秀作品賞受賞者2名には、それぞれ3,000ユーロの賞金が授与されました。創造的でプロフェッショナルなエントリーが数多くあったことを考慮し、審査員はさらに「素材活用度」、「色彩と装飾 」、「ビジュアル化」というテーマで、特別賞を設定しました。「素材活用度」では Christian Delise(クリスチャン・デリース)氏(日本)、「色彩と 装飾」では Hyejin Park氏とMinuk You氏(米国:共同作品)、および「ビジュアル化」では David Panzeri氏(イタリア)が特別賞を受賞しました。審査員は「3つのデザインコンセプトは、極めて個性的で、特別賞の各テーマにおけるデザイン要素を際立たせています」と受賞作品について評価し、それぞれに1,000ユーロを贈りました。

2012年9月の本コンペティション開催の発表後、世界中のデザイナー達は、快適性、人間工学、安全性、重量などさまざまな要素を念頭に、自動車シートのデザインを考案しました。BASFのデザイナーで、今回のコンペティションコーディネーターのエヴァ・フォフリは、「受賞3作品のプロトタイプを製作し、さまざまなイベントで顧客をはじめとするデザインに関心のある人々に紹介する予定です」と述べています。

今回のコンペティションがアジアの顧客や自動車メーカーからも注目を集めた理由は、BASFが、これまでに顧客とシートの共同開発プロジェクトやシートデザインに関する研究を実施してきたことにあります。また、深い専門知識を有する開発パートナーであり、イノベーションや生産の効率性、持続可能性の推進に向け、自動車メーカーやサプライヤーをサポートしてきたことの成果です。

日本の自動車シートメーカー、トヨタ紡織デザイン部の常務役員である大島誠氏は次のように述べています。「本コンペティションは、BASFによる素晴らしい取り組みであり、新たなデザインの可能性を切り開いています。特に、次世代の自動車シートは、デザイン性だけでなく、安全性やコスト面、機能性、軽量化、省資源化、快適性、人間工学など、さまざまな要素を組み合わせなければならない複雑な材料システムとなっています。これらの要素を組み合わせたシートデザインは、未来の自動車シートの開発を推進するような革新的、かつ斬新的なアイデアとして、積極的にお客様に紹介できればと考えています。」

高機能樹脂で自動車シートをデザイン

アジア太平洋地域・パフォーマンスマテリアル事業本部、エンジニアリングプラスチック&ポリウレタン ソリューションズ担当のシニア・バイスプレジデント アンディ・ポスルスウェイトは次のように述べています。「BASFの高機能材料は、快適性と軽量化を必要とするシートにすでに使用されています。エンジニアリングプラスチックを使うことで、複数のパーツを成形し、安全性とデザイン性の両側面の要件を満たす複雑な形状を作り出すことが可能です。多面的な成形やデザインの可能性が広がるだけでなく、加工がより容易で正確になります。BASFは、デザインの初期段階で顧客や自動車メーカーと協力することで、より革新的な製品を市場に送り出すことができます。今回のコンペティションは、優れた革新的ソリューションを提案し、デザイン面においても業界をけん引していきたいと考えています。」

グローバルデザインコンペティション「sit down. move.」は、BASFのグローバルシートコンピテンスチームと、材料や色、表皮の選択に加え革新的製品の開発においてデザイナーの支援を行う designfabrik®との共同プロジェクトです。デザインにおいて利用可能な素材には、Ultramid®(PA)(ウルトラミッド®(PA))などの熱可塑性プラスチック、Elastollan®(エラストラン)などの熱可塑性ポリウレタン、発泡ポリプロピレンを使った発砲体Neopolen®(ネオポレン)、芳香族ポリウレタンElastoflex® W(エラストフレックスW)だけでなく、トランスファーコーティング・システムのSteron®(ステロン)、天然繊維用バインダーAcrodur®(アクロデュア)およびBASFの粉末射出成形技術であるCatamold®(キャタモールド)などがあります。

コンペティション、受賞者、デザインコンセプトの詳細については、下記をご覧ください。
www.designfabrik.basf.com/sitdownmove

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は世界をリードする化学会社「The Chemical Company」です。製品ラインは、化学品、プラスチック製品、高機能製品、農業関連製品、石油・ガスと多岐にわたっています。BASFは、経済的な成功、社会的責任、そして環境保護を同時に実現しています。また、BASFは科学とイノベーションを通して現代社会や将来のニーズを提示しながら、ほぼすべての産業のお客様を支援しています。BASFの製品とソリューションは、資源の確保に貢献し、栄養価の高い食品を提供するとともに、生活の質の向上に寄与しています。BASFはこれらの活動を企業目標として「私たちは持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります」を掲げています。2012年の売上は787億ユーロで、従業員数は約 11万3,000人です。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英語)、newsroom.basf.com(英語)、www.japan.basf.com(日本語)をご覧ください。




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