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中国軸受メーカーとの資本提携について【日本精工】

2013年2月4日

~有力地場企業との提携強化によりボリュームゾーンへの本格参入~


日本精工㈱(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長 大塚紀男、以下NSK)と中国有数の民間軸受企業の中国寧波摩士集団股份有限公司(本社:中国浙江省寧波市鎮海庄市、代表者:董事長 李罡 LI GANG、以下、MOS)はNSKがMOSへ25%の出資を行い、軸受事業において資本提携にいたりましたので、下記のとおりお知らせいたします。

1. 資本提携の理由

NSKは、1995年上海市近郊に昆山恩斯克有限公司を設立し、中国において軸受の生産を開始いたしました。以来、中国の経済発展とともに事業を拡大、現在では中国国内に12工場を展開し、産業機械軸受、自動車軸受、自動車部品、精密機器関連製品等の生産・販売を行っております。

近年、中国においては、日米欧の軸受メーカーが得意とする高機能軸受市場に加えて、ボリュームゾーンと呼ばれる市場が急速に拡大してきております。

NSKは、2012年9月にMOSグループの自動車軸受メーカー公主嶺軸承有限責任公司(本社:中国吉林省公主嶺市、代表者:董事長 李罡、以下、公主嶺)に10%出資し、両社で中国市場向けのモノ作りで協力関係を進めてまいりました。

今回、これを踏まえ、小型サイズの軸受等において競争力を持つMOSとの提携関係を更に発展、強化することを決定いたしました。

2. 資本提携の目的

中国の有力な民間地場企業であるMOSグループと協力関係を強化することにより、NSKは、ボリュームゾーンへの本格的な参入・展開に必要なモノ作りや市場に関するノウハウの構築及び調達先開拓などを図ります。

3. 資本提携の概要

NSKは、本資本提携に関する契約締結後、MOSの発行済株式の25%(10数億円相当)を取得し、軸受事業の生産・販売で資本提携いたします。

4. 今後の見通し

本資本提携は、主に中長期的に両社の競争力を相互に高めるためであり、当社の当期業績に与える影響は軽微です。

〔NSK 取締役 代表執行役社長 大塚紀男のコメント〕

「NSKは、2012年9月にMOSグループの自動車軸受メーカーの公主嶺に出資したことで、ボリュームゾーン向けのモノ作りのノウハウや中国の市場情報、同国での新しい市場の開拓など数々の成果を得ながら、現地により根付いた事業を進めてきております。今回、小型サイズの軸受に強い中国有数の民間地場軸受メーカーであるMOSとの提携を更に深めることにより、両社の提携関係を更に発展、強化いたします。これにより、NSKとしては従来から得意とする世界最高品質の高機能製品の市場から、今後中国など新興国で需要が急増していくボリュームゾーンの市場まで幅広い市場ニーズへの対応が可能となります。一方、MOSにとっては、NSKの技術力、品質管理の活用により、世界的なブランドへと競争力を高めることが可能となります。以上により、両社は強みを生かして相互に補完することで、双方が成長を更に加速できるものと期待しています。」

〔MOS董事長 李罡のコメント〕

「今回、世界有数のブランド力や技術力を持つNSKと提携を行うことは大変光栄なことです。 中国においても、従来のコスト最優先から省エネへの貢献や耐久性向上など、軸受には一層の高機能化が求められております。今後、当社はNSKと連携することで、我々の製品品質や競争力を高めていきます。」

NSKグループについて

NSKは1916年に創立、日本初のボールベアリング(玉軸受)を世に送り出しました。以来数々の タイプの軸受を開発、世界各地に供給し、産業の発達、機械の進歩に大きく貢献しています。現在、 NSKは、軸受の分野で日系企業としては第1位、世界でも第3位のシェアを占めています。

軸受の生産で培ってきた技術を利用し、早くから自動車関連製品、精機製品の分野に進出するなど、多角化も進めています。また、1960年代より、海外にも積極的に進出し、NSKグループの生産拠点は現在、世界12ケ国、63ヶ所で稼動しています。

中国では40年以上前からの国営企業向けの技術供与に端を発し、現在では12の生産拠点、19箇所の販売拠点、日本以外では最大規模の技術拠点を展開し、中国国内で自己完結可能な事業基盤を構築し、中国全土の自動車、産業機械などあらゆる産業の発展に貢献しています。現在、NSKは、中国において軸受シェアNo.1ですが、創業100周年にあたる2016年までには、中国事業の売上を現在の2倍強の2,000億円まで高めることを目指しています。

MOSグループについて

MOSグループは、中国浙江省寧波を本拠とする民営の軸受メーカーで、中国全土に7工場を展開し、OA機器向けなどの小型サイズ軸受では、中国トップレベルのシェアを持っています。さらに、米国や欧州など中国外に多く輸出し、グローバルにも広く認知されています。

近年、MOSグループはM&Aにより、自動車用軸受をはじめ、工作機械用や風力発電機用などの大形軸受の分野にも積極的に参入しており、中国軸受市場では上位グループの一角を占めています。

2012年9月には、MOSグループの自動車用軸受メーカー公主嶺軸承有限責任公司は、NSKから10%の出資を受けています。


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