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紡績可能な多層カーボンナノチューブの製造技術を開発【JNC】

2013年1月28日

JNC㈱(本社:東京都千代田区、社長:森田美智男)および国立大学法人静岡大学(静岡県静岡市、学長:伊東幸宏)と浜松カーボニクス㈱(本社:静岡県浜松市、社長:池戸智之)が設立したSHJコンソーシアムは、紡績可能な多層カーボンナノチューブ(以下、CNT)の製造技術を開発しました。

CNTは、炭素原子が網状にならんだ筒状の巨大結晶分子であり、高電気伝導性、高熱伝導性、高強度、極軽量といった特長を有するため、航空機の機体や電気自動車のモーターなどに使用されている炭素繊維や銅線に替わる次世代素材として期待されています。

現在入手可能なCNTは、数ミクロンから数100ミクロンと短いだけでなく、水や有機溶媒への分散性が低いため、繊維やシートに加工する際は溶媒に分散させるための前処理が必要であるなどの課題を有しており、これらを解決するCNTの開発が強く望まれていました。

今回、当コンソーシアムが開発した技術によって製造されるCNTは、基板上に数ミリメートルと極めて長く、かつ高速で製造でき、その長いCNTを基板上から50メートル以上にわたって連続して紡績することができます。これにより紡績に際して溶媒分散等の前処理が不要となるため、製品までの工程及びコストの削減が期待できます。



当コンソーシアムは今後、本技術によるCNTの量産装置の開発を進めるとともに、繊維やシート製品の市場投入に向け、2015年4月を目処に製造開始する計画です。ユーザーへの少量サンプル提供も並行して行っていく予定です。


なお、1月30日から開催される「nano tech 2013 第12回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」(於東京ビッグサイト)において本製品を出展します(SHJコンソーシアム ブース5K-10)。



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