位相差式トルク検出器全てが使えるトルク演算表示器 TS-2800【小野測器】

2012年12月13日

㈱小野測器（代表取締役社長：小野雅道）は、位相差方式トルク検出器用トルク演算表示器TS-2800 を開発し、2013年1月7日より受注を開始しますので、下記の通りお知らせ致します。

概要

TS-2800 トルク演算表示器は、当社位相差方式トルク検出器の出力信号をトルク値に変換し、表示・出力する演算器です。ロングセラーのSS/DD等の位相差方式トルク検出器（電磁検出式）と、高精度・高速応答のTHシリーズ新位相差方式トルク検出器（位相差板式）の両方式に対応
しておりますので、用途に応じて最適な検出器を選べます。
これまでは、検出方式の違いからSS/DDシリーズ用とTHシリーズ用それぞれ演算表示器を用意しなければなりませんでした。TS-2800トルク演算表示器は、1台で両方式の検出器に対応可能なので表示器を有効活用でき、設備のコスト削減を実現します。更に使いやすくするために、トルク出力のフルスケール電圧選択機能やローパスフィルタ機能の充実、トルクリップル測定に欠かせない回転パルス出力端子、LCD画面による見やすい表示など、ベーシックモデルながらも使いやすさに重点を置いたトルク演算表示器です。

特長

1．すべての位相差方式検出器が接続できます
2．用途に応じて、アナログ出力の応答性（時定数）を選択できます
3．トルクリップル周波数解析用に、4次バタワース型のローパスフィルタが選択できます
4．トルク出力信号のフルスケール電圧を、接続する装置や記録器の入力範囲に合わせて選択できます
5．トルクリップルの回転トラッキング解析に必要な回転パルス信号を出力できます
6． LCD画面の採用で、測定値や設定メニューが見やすく、操作性が向上しました

使用例

・モータのトルク特性試験（T-N特性、トルクリップル、コギングトルク、プルイン/プルアウトトルク）
・モータの効率測定
・実際に使用する回転速度での、トルクリップル測定
・始動・停止時の、トルク変動測定
・ O.A.機器やカメラなどの精密機器のモータやローラ、各種駆動部の定常・変動トルク測定
・回転機器の製造装置への組み込み用

主な仕様

・適合トルク検出器：位相差式トルク検出器（TH，MD，SS，DD，EZ，DSTP，DP等）

・適合回転検出器：
磁電式回転検出器（MP-981/9820）
光電式回転検出器（MD-0100シリーズ）

・計測内容：トルク値、回転速度値

・トルク計測部：
表示 4/5桁切替、更新時間： 1秒/10秒/外部パルス
計測単位： mN・m / N・m / kN・m
計測精度：接続するトルク検出器による
機能：ゼロ設定、ファクタ補正、N-0補正、CW/CCW切替

・回転速度計測部：
表示 5桁、更新時間：1秒/10秒/外部パルス
計測単位 r/min （ 0 ～ 99,999 r/min）
計測精度 ±0.02 %/FS ±1 r/min（10 Hz以上、1秒平均）

・アナログ電圧出力
出力範囲 0～±10 V/FS （アイソレーション、出力コモン共通）
トルク応答性 500 ms ～ 0.16 ms （検出器により範囲は異なる）
L.P.F 50 Hz ～ 5 kHz （THタイプ検出器のみオプション仕様）
精度 ±0.1 %/FS、または±0.2 %/FS （検出器による）
回転応答性 63 ms、または 0.16 ms （検出器による）
精度 ±0.1 %/FS

・その他の出力：回転パルス出力、BCD出力

・通信・コントロール： RS-232C （ 9600 bps 固定）、リモート端子

・電源・消費電力： AC 100 ～ 240 V（50/60 Hz）、28 VA

・使用温度範囲： 0～+40 ℃

・外形寸法： 76×262×126 mm [W×D×H] （突起を除く）
＊FS ：フルスケール、L.P.F. ：ローパスフィルタ

価格

TS-2800 ：トルク演算表示器　¥300,000 （税込¥315,000）
TS-0281 ： TH用高速応答出力機能オプション　 ¥100,000 （税込¥105,000）
TS-0282 ： DD用時定数変更オプション　 ¥100,000 （税込¥105,000）
TS-0283 ： BCD出力機能オプション　 ¥ 60,000 （税込¥ 63,000）
TS-0284 ： TH用高速応答出力機能オプション　 ¥ 50,000 （税込¥ 52,500）