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「エアバッグ 2012」において先進の乗員拘束技術を公開 【TRW】
2012年12月12日
ドイツ・カールスルーエ(2012年12月3日)-世界有数の自動車部品メーカーで、アクティブセーフティ(予防安全)・パッシブセーフティ(乗員安全)システムの世界的リーダーであるTRWオートモーティブ・ホールディングス(本社:米国ミシガン州リボニア、以下TRW)は、ドイツのカールスルーエにて12月3日から5日にかけて開催された展示会「エアバッグ 2012」において、車両衝突時における乗員の保護性能の強化を実現する幅広い安全技術とコンセプトを公開しています。
「エアバッグ 2012」では、TRWはアクティブバックルリフター(ABL)シートベルトシステム、ルーフエアバッグ、ダイナミックロッキングタング(DLT)技術など、正面および側面からの衝突時に対応する高度な乗員拘束システムに加え、後部座席の安全性を向上させる最新の安全技術について紹介しています。ABLは、バックルが上方に移動してシートベルトの装着を補助するとともに、制動時などにベルトの緩みを低減する機能を提供します。この技術は、2013年からメルセデスベンツSクラスの後部座席用に生産が開始されます。
後部座席用のルーフエアバッグについては、アクリル自動車ディスプレイの一部として展示されます。前部座席用のルーフエアバッグは2014年から生産が開始される予定ですが、乗員保護性能をさらに高めるため、TRWはこの技術の後部座席への応用を目指しています。さらに、前部座席の後面などの場所に装備できるエアバッグモジュールの研究開発にも投資を行っています。
この他、TRWはダイナミック・ロッキング・タング(DLT)技術をはじめとする衝突時の負荷を制御する幅広いソリューションも提供しています。DLTは、ウェビングを固定することで衝突時の乗員の胸部への負荷を軽減する革新的なシートベルト技術です。このような安全システムを活用することによって、後部座席の安全性についてユーロNCAP(欧州の安全性能評価基準)で求められる要件を満たすことが可能となります。
TRWのインフレータブル拘束システム部門の技術部長のダーク・シュルツ(Dirk Schultz)は次のように述べています。 「ドライバーおよび乗員の保護性能は、近年、関連規制の変化やユーロNCAPにおいて重視されるようになったことを背景に、飛躍的に向上しました。しかしながら、前部座席と後部座席の保護機能のレベルと洗練度は、車両によって異なります。ユーロNCAPでは、2015年から乗員の様々な体型を考慮した後部座席の安全性能を評価する新基準が導入されることから、このような状況は変化しつつあります。2015年以降のユーロNCAPの新評価基準では、チャイルドシートを利用する児童の年齢と身長・体重が引き上げられ(Q6およびQ10チャイルドダミー)、成人についてもより低身長・低体重の乗員(HIII 5% ダミー)を対象としたテストが実施されることから、自動車メーカーが5つ星評価を維持するためには、後部座席についてより厳しい基準をクリアしなければなりません。 TRWは、エアバッグおよびシートベルトの開発、製造で世界をリードしており、自動車メーカー各社と連携し、後部座席の安全性強化を支援してまいります。TRWは先進の乗員安全システム(OSS)技術を有しており、前部座席と後部座席の両方において最高の安全評価を維持するための支援が可能です」。
TRWについて
TRWオートモーティブは世界有数の自動車部品サプライヤー。ニューヨーク証券取引所上場。米国ミシガン州リボニアを本拠とし、子会社を含め26カ国で事業を展開する。従業員数は世界で約60,000人。主要製品は、車両コントロールシステム、ドライバーアシストシステム、ブレーキシステム、ステアリングシステム、サスペンションシステム、セーフティシステム(シートベルトおよびエアバッグ)、電子部品、エンジンコンポーネント、ファスナー部品など、この他アフターマーケットの交換部品と各種サービスの提供も行っている。2011年度の売上高は162億ドル。日本国内では、TRWオートモーティブジャパン株式会社として事業を展開、主要日本自動車メーカーに製品を提供している。 同社に関する詳細な情報は、Webサイトhttp://www.trwauto.co.jp/でもご覧いただけます。
本プレスリリースにおける「TRWオートモーティブ」、「TRW」、「当社」などの文言は、別途記載がない限り、すべてTRWオートモーティブ・ホールディングスとその子会社を指します。
*本リリースは、12月3日(現地時間)にドイツ・カールスルーエで発表されたリリースの日本語版です。
お問い合わせ先 : taj-info@trw.com
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