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Continentalとの協業により、先進的な車体制御 アプリケーション向けのクアッドコア32ビット・マイクロコントローラを開発【フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン】

2012年12月5日

2ペアの冗長コアをによるContinentalのセーフティ・クリティカル・シャーシ制御アプリケーション向け
“フォルト・リカバリ”を統合した自動車業界初のクアッドコア・マイクロコントローラ

フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン㈱(本社:東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長:ディビッド M. ユーゼ、以下 フリースケール)は、マイクロエレクトロニクスの継続的な発展に伴い、信頼性と応答性が高く、主流車種に適した価格帯の先進的な電子ブレーキ・システム(EBS)が次々と登場しています。こうしたトレンドを受けてフリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)では、次世代EBS/シャーシ制御システムを実現するべく、Continentalと提携して、EBSアプリケーション向けに最適化された高性能クアッドコア・マイクロコントローラの開発に取り組んでいます。

ともに世界有数の車載製品サプライヤであるフリースケールとContinentalは、「QUASAR(Quad-core microcontroller for Automotive Safety And Reliability)」というカスタム・マイクロコントローラ・プログラムを協力して推進し、Continentalの次世代EBS製品においてインテリジェントな処理性能を実現します。このファミリの最初のデバイスは、Power Architecture®テクノロジをベースとする4つのe200z4コアを統合しており、2ペアの冗長ロックステップ・コアを採用した業界初のクアッドコア車載マイクロコントローラとなります。

Continentalのシャーシ/セーフティ電子ブレーキ・システム部門担当IC開発マネージャであるAdrian Traskov氏は次のように述べています。「QUASARデバイスは、クラス最高レベルの強力かつ先進的な車載マイクロコントローラです。このように高度なデバイスを開発するには、シリコン設計からソフトウェア・ツール、シミュレーション/モデリング、ハードウェア・プラットフォームに至るまで、Continentalとフリースケールのすべての技術部門のエンジニア・チームが密接に協力する必要がありました。両社が一体となった開発努力により、自動車産業向けマルチコア技術に革新がもたらされます。」

既存のマイクロコントローラに比べて2倍の性能を発揮するこの新しい高集積デバイスは、4.75MBのFlashメモリ、256KBのSRAM、Continentalのフェールセーフ技術を統合し、ISO 26262のASIL-DとIEC 61508のSIL3の安全要件を満たします。完全な対称性を備えているため、ソフトェアを安全関連と非安全関連に分割する必要はありません。機能コアとチェッカ・コアをベースとする他の利用可能なセーフティ・マイクロコントローラと異なり、QUASARデバイスは、完全な2チャネル・アーキテクチャを採用しており、1つのチャネルで偶発的なハードウェア障害が生じても復旧が可能なため、システムのアベイラビリティが高まります。

また、比類のないクアッドコア性能を備えているため、性能要件の厳しいシャーシ制御市場の幅広いフェールセーフ重視アプリケーションに理想的です。明確な分割のもと、独立した実行が可能なため、カスタマ・ソフトウェアの「仮想ECU」を容易に統合することができます。さらに高度な統合性により、システム・コスト、所要電力、部品点数、ボード面積が削減されます。

フリースケールの副社長兼オートモーティブ・マイクロコントローラ・ディビジョン担当ジェネラル・マネージャであるレイ・コーニンは、次のように述べています。「このレベルの統合性、冗長性、機能性を兼ね備えたPower Architectureテクノロジベース・クアッドコア・マイクロコントローラの開発は、大幅な技術革新を意味します。その結果、新しく誕生するデバイスは、次世代ブレーキ・システムにおいて比類のない性能と安全性を実現します。」

今回のカスタム設計プログラムでは、ローレベル・ドライバ(LLD)や開発ツール、評価ボード、システムレベルの仮想プロトタイプ作成を実現するサイクル精度シミュレーション・ソフトウェアなど、ソフトウェア/ハードウェア・ツールに関する大規模な投資が必要とされました。また、このマイクロコントローラ・ファミリで利用されるLLDは、AUTOSAR 4.0規格に準拠します。

現在は55nmプロセス技術をベースとしているこの新しいクアッドコア・デバイスは、包括的なマイクロコントローラQUASARファミリの最初のメンバであり、今後のロードマップでは、40nmプロセス技術をベースとして性能とメモリをそれぞれ2倍にしたデバイスも予定されています。また、基本的なEBSシステムの要件を満たすローエンド・デバイスも予定されています。

フリースケールの車載マイクロコントローラの詳細については、www.freescale.com/automotiveのWebサイトをご覧ください。

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フリースケール・セミコンダクタについて

フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、先進の自動車、民生、産業、およびネットワーク市場において、業界を牽引する製品を提供する組込みプロセッシング・ソリューションの世界的リーダーです。マイクロプロセッサ、およびマイクロコントローラ、センサ、アナログ製品やコネクティビティといった私たちの技術は、世界中の環境、安全、健康を向上させ、そしてそれらをよりつなげるイノベーションの基盤となります。また、オートモーティブ・セーフティ、ハイブリッドや電気自動車、次世代のワイヤレス・インフラストラクチャ、スマートエナジー、ポータブル医療機器、家電やスマート・モバイル製品といったアプリケーション向けの製品を提供しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、http://www.freescale.com/(英語)、またはhttp://www.freescale.com/ja/(日本語)をご覧ください。



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