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新型Audi A6 Sportback e-tron: アウディ史上、最も空力性能に優れたモデル

2024年10月9日

  

新型Audi A6 Sportback e-tron: アウディ史上、最も空力性能に優れたモデル

  

 新記録:A6 Sportback e-tron のCd 値0.21 はアウディの歴史を塗り替える

 細部へのこだわり:空力スペシャリスト ゲルフィ「各部ミリメートル単位で、かつ曲率を繰り返し見直しています」

 革新的なホイールデザイン:ホイールデザイナー バレンシア ポレックス「A6 e-tron のホイールは、最高の空力性能を追求して設計されています」

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*本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。
*本資料に記載の装備、諸元データは、いずれもドイツで販売予定のもので、日本仕様とは異なります。

(ドイツ本国発表資料)2024 年9 月10 日、インゴルシュタット:極めて低いCd 値0.21 を誇るAudiA6 Sportback e-tron は、アウディ史上最も空力性能の高いモデルであり、そのセグメントにおいてフォルクスワーゲングループ全体でトップの空力性能となっています。A6 Avant e-tron もまた優れたCd値0.24 を達成しており、そのボディセグメントでトップの地位を占めています。空力開発担当アンドレアス ラウターバッハ(Andreas Lauterbach)とマッテオ ゲルフィ(Matteo Ghelfi)、そしてホイールデザイナーのアンドレアス バレンシア ポレックス(Andreas Valencia Pollex)が、細部に至るまでこだわり抜き、記録的な数値を達成した経緯を説明します。

  

空力性能は、アウディの長年にわたる成功の歴史において、常に重要な役割を果たしてきました。1967年には、NSU Ro 80 がCd 値0.35 を達成したその空力的なくさび形ボディで、自動車デザインに革命をもたらしました。1982 年夏に登場した第3 世代のAudi 100 (C3)は、当時としては驚異的なCd 値0.30を誇りました。そのすぐ後に続いた第3 世代のAudi 80 (B3)も、Cd 値0.29 という低い空気抵抗値でこの成功の物語を継続しました。そしてこの度、Audi A6 e-tron は新たな章を開き、アウディが常に形状と機能を完璧に調和させていることを再び証明しています。

「約2,800回のシミュレーションと限りない時間を風洞で費やしました」
「プロジェクトの当初から、A6 e-tronは効率と航続距離に重点を置き、非常に意欲的な目標を追求していました。率直なところ、初めは目標とする数値を達成できるかどうか確信が持てませんでした。Cd値の最後の1000分の1まで達するところが最も難しいところですが、最終的に目標を上回ることができました」と、ラウターバッハは振り返ります。

この優れた結果は主に、「空力スペシャリストとデザインチームの優れたチームワークによって達成されました。私たち全員が協力したのです。プロジェクトの開始段階から、デザイナーたちは初期の空力評価を提供できるようにドラフトを共有してくれました。初期のバーチャルシミュレーションの段階や、その後風洞で物理モデルを使う段階では繰り返し実験を行い、車体を最適化していきました。

特に、スリムなグリーンハウスと傾斜したルーフラインを持つ基本的なプロポーションが優れた空力性能に貢献しています」。

ラウターバッハとゲルフィは、デザインチームの同僚と共に、多くの時間を細部の調整に費やしました。ゲルフィは次のように述べています。「全体で約2,800回のシミュレーションを行い、風洞やミーティングを通じて、サーフェススペシャリストやデザイナーと協力して限りない時間を費やしました。例えば、エアカーテンを使用して、車両前方の気流を改善しました。エアカーテンインテーク外側の縁がやや突出していたため、気流を妨げていました。そこでミリメートル単位の調整を行い、最終的には双方が満足する合意に到達しました」。ラウターバッハはさらに、「もう一つの例は、リヤトレッドの幅です。私たちのチームはもう少し狭くしたかったので、皆が一丸となって、デザイン、寸法、空力の観点から最良の解決策を見つけました」と述べています。ゲルフィは、「空力の観点から、エアロベゼル(空気の流れを最適化するパーツ)は特に重要でした。A6 Avant e-tronの後部のブレークアウェイエッジ(車両デザインの特定のエッジ形状)を作ることで、明確に定義された空気の流れを作ることができました。このエッジは他のアウディモデルに比べて明らかに大きくなっています。風洞でデザインチームの同僚と共に、それぞれの主張を慎重に検討し、最良の解決策を見つけるよう努めました。結果として、エアロベゼルだけでCd値0.008の改善があり、これは8キロメートルの航続距離の向上に相当します。これは単一のデザイン要素から得られる大きな利点です」。

「車両全体を見て、空力、デザイン双方どちらも大きな妥協をする必要はありませんでした。最終的にA6 Sportback e-tronがCd値0.21を達成したことをデザイン担当に伝えたとき、彼は信じられないという様子で驚いていました」と、ラウターバッハは誇らしげに語りました。

「すべてのディテールを最後のミリメートルまで微調整」
A6 Sportback e-tronおよびAvant e-tronが最高のCd値を達成するためには、細部への徹底した配慮が求められました。シングルフレームの下にあるスイッチブレード冷却用エアインテークだけでも、空気をほとんど損失なくこの領域を通過させることで、Cd値の改善が0.012、約12キロメートルの航続距離向上に相当しました。ラウターバッハは「車両の空力性能には、アンダーフロアも大きな役割を果たしています。A6 Sportback e-tronの重要なポイントに空気の流れを整えるために曲率を加え、最適化した補強リブやブレークアウェイエッジを設置しました。リヤディフューザーも空力にとって重要な要素で、スムーズなアンダーフロアによって直接的に気流にさらすことで、プレッシャーリカバリー(空気が車両の表面を通過した後、圧力が再び上昇する現象)が起こり、Cd値の改善によい影響を与えます」と、述べています。

ゲルフィは次のように補足します。「アンダーフロアはほぼ覆われ、多くの部分をファインチューニングしました。特に、特別に調整されたホイールスポイラーやフロントホイールに3Dバンパーを取り付け、それぞれをSportbackおよびAvantモデルのために、CFD解析を使って個別に最適化しました。風洞実験によると、この最適化によりCd値はそれぞれ0.002および0.009改善されました。車両前部にある大きなアンダーフロアカバー(エンジンアンダーシールド)は、エアアウトレットに大きな曲率を追加することで最適化され、ロッカーパネルやリヤアクスルは大部分がカバーされました。これらはごく一例です。私たちは実際に各部分の曲率を検討しました。これらの最適化をすべて達成できたのは、プロジェクトリーダー、システムチームリーダー、コンポーネントマネージャー、デザイナーとの優れたチームワークのおかげです」。

ラウターバッハは、全体的なコンセプトを次のように説明しています。「基本的な形状、リヤの高さ、リヤの輪郭、アンダーフロアデザインのバランスは、車両のCd値だけでなくリフト(揚力)にも影響を与えます。アンダーフロアをファインチューニングすることで、リフトとCdの理想的なバランスを実現しました」。ゲルフィはさらに、「Avantには、SportbackとAvantのシルエット間の空力特性の基本的な違いを補うために、追加のディフューザースポイラーがあります。これにより、2つのA6 e-tronのボディバリエーション間でアンダーフロアの気流が異なります。このため、Avantではフロントホイール周辺の気流を改善するために、より幅広い3Dバンパーが使用されています」と、加えました。

「A6 e-tronのホイールは、実質的にすべて空力を考慮して設計されています」
さまざまなサイズのホイールが持つ空力最適化は、Audi A6 e-tronの空力コンセプトを完成させています。リムデザイナーのアンドレアス バレンシア ポレックス(Andreas Valencia Pollex)は次のように述べています。「これまでホイールは、基本的に安定性の要件を満たせばよいものでした。しかしホイールやタイヤは電気自動車の航続距離に大きな影響を与えるため、現在では可能な限り効率性の高いインテリジェントな空力ホイールを開発、設計しています」。A6 e-tronには、特別な19インチ空力ホイールと2種類の20インチ空力ホイールを用意されています。

バレンシア ポレックスは、「完璧な空力性能を実現するために、リムをややフラットにする必要がありました。これにより、車の前面に当たる空気が大きく乱れることなくボディの周りを横方向に流れるようになります。空気の流れが車両の表面をできるだけ滑らかに流れるように設計したいのです。そのため、A6 e-tron用に特別なプラスチック製の空力ブレードを備えた21インチのホイールも開発しました」と、加えました。

ラウターバッハは、「ホイールの全体的なラインアップを見ても、空力性能が最良レベルのホイールとベースレベルのホイールのCd値の差は0.015しかありません。つまり、実質的にすべてのホイールが最大の空力性能を発揮するように設計されているのです」と述べています。

新型Audi A6 e-tronモデルシリーズに関するすべての情報、画像、動画は、Audi MediaCenterでご覧いただけます。

  

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