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ソフトウェア開発期間の短縮に貢献する車載CXPIレスポンダー用インターフェースICのサンプル提供開始について【東芝デバイス&ストレージ】

2024年9月3日

  

ソフトウェア開発期間の短縮に貢献する車載CXPIレスポンダー用
インターフェースICのサンプル提供開始について

~業界で初めて[注1]ハードウェアロジックを搭載~

  

当社は、車載通信プロトコル規格CXPI[注2]に準拠した車載CXPIレスポンダー用インターフェースIC「 TB9033FTG」のサンプル提供を本日から開始します。

新製品は、業界初[注1]のハードウェアロジック[注3]を搭載したCXPIインターフェースICです。CXPIプロトコルによる送受信とGPIO[注4]をハードウェアロジックで制御するため、ソフトウェア開発が不要です。これにより、開発期間の短縮に貢献します。

新製品のGPIOは16端子あり、6端子はADコンバーター入力に、4端子はPWM[注5]出力に切り替えできます。また、Sleep Mode中の入力監視機能、スイッチマトリックス (最大4×4) 入力機能、通信途絶時の出力機能を搭載しており、多様な車載アプリケーションに対応可能です。

異常検出機能として過熱、過電圧、低電圧の異常検出回路を内蔵しています。さらに、異常になる手前の状態を検出しコマンダーノードに自動送信する機能を搭載しています。これにより、車載の異常検出の性能向上に貢献します。
動作温度範囲は、車載用に適した-40~125°Cに拡大しています。車載電子部品認定規格であるAEC-Q100に適合予定です。

新製品は車載通信の多重化が可能で、ボディー系アプリケーションのワイヤハーネスの削減ができ、車載の軽量化に貢献します。

なお、外部端子によりコマンダーノードとレスポンダーノードの用途に切り替えできる 車載CXPI通信ドライバーレシーバーIC「 TB9032FNG」も開発しています。

[注1] CXPIインターフェースIC (レスポンダーノード用) として。2024年9月3日時点、当社調べ。
[注2] CXPI (Clock Extension Peripheral Interface) : LIN[注6]を進化させた車載サブネットワーク用の日本で企画、開発された通信規格
[注3] マイコンを搭載せずに、ハードウェアで構成した論理回路
[注4] GPIO (General Purpose Input/Output) : 汎用入出力
[注5] PWM (Pulse Width Modulation) : パルス幅変調
[注6] LIN (Local Interconnect Network) : CAN[注7]と比較して、低コスト、低速の車載サブネットワーク用の通信規格
[注7] CAN (Controller Area Network) : 主に自動車用の通信ネットワークとして用いられるシリアル通信規格

  

応用機器

・ボディー系アプリケーション (ステアリングスイッチ、メータークラスタースイッチ、ライトスイッチ、ドアロック、ドアミラーなど)

  

新製品の主な特長

・車載通信プロトコル規格CXPIに準拠したレスポンダー用インターフェースIC
・車載ボディー系アプリケーションに適した高速応答性 (LINと比較した場合)
・16端子のGPIO (4端子はPWM出力、6端子はADコンバーター入力に切り替え可能)
・スイッチマトリックス (最大4×4) 入力機能
・異常検出機能 (異常になる手前の状態を検出しコマンダーノードに自動送信可能) : 過熱、過電圧、低電圧
・低消費電流 (暗電流) : IVBAT_SLP=10μA (typ.)
・低EMI、高EMSにより、ノイズ設計しやすい
・耐ESDが高く、静電気に強い
・AEC-Q100適合予定

  

新製品の主な仕様

((Ta=-40~125°C)

品番 TB9033FTG
規格 車載通信プロトコル規格CXPI (ISO 20794-2~4、ISO 14229-8) に準拠
機能 ハードウェアロジック搭載のインターフェースIC (レスポンダーノード専用)
I/O端子 16端子のGPIO (4.5~5.5V)
(6端子は10bitで1回路のADコンバーター入力に、4端子は8bitで4回路のPWM出力に切り替え可能)
入力機能 ・Sleep Mode時の入力監視
・入力時のチャタリングフィルター設定
・スイッチマトリックス (最大4×4) 設定
・ADコンバーターの移動平均 (時間と回数設定可能) のサンプリング
出力機能 ・出力On/Off制御 (時間、回数設定可能)
・通信途絶時の出力制御
・PWM周波数設定
搭載メモリー 不揮発メモリー (I/O端子設定の保存、書き換え可能、パスワード設定可能)
異常検出機能 過熱、過電圧、低電圧 (異常になる手前の状態を検出しコマンダーノードに自動送信可能)
絶対最大定格 電源電圧 VVBAT  (V) -0.3~40
電気的特性 VBAT正常動作範囲
VVBAT  (V)
6~18
消費電流 (暗電流)
IVBAT_SLP  (μA)
Typ. 10
動作温度 Ta  (°C) -40~125
通信速度  (kbps) Max 20
パッケージ 名前 P-VQFN28-0606-0.65-003
寸法  (mm) 6×6
信頼性試験 AEC-Q100 (Grade1) に適合予定
量産開始 2025年12月

  

新製品の詳細については下記ページをご覧ください。
TB9033FTG →

当社の車載ネットワーク通信向け製品の詳細については下記ページをご覧ください。
車載ネットワーク通信 →

  

お客様からの製品に関するお問い合わせ先:
 アナログ・車載デバイス営業推進部
 Tel: 044-548-2219

→ お問い合わせ

<2024年9月24日追記:本技術の詳細を紹介している東芝レビューのリンクを追加しました。>
東芝レビューVol.79 No.5(2024年9月)「次世代通信規格CXPIを用いた車載ネットワーク技術(PDF: 266KB)

  

  

  

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