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エンジンの燃料消費/GHG排出削減率を飛躍的に高める技術を開発するベンチャー企業Carnot社へ出資【商船三井】
2024年7月19日
エンジンの燃料消費/GHG排出削減率を飛躍的に高める技術を開発する
ベンチャー企業Carnot社へ出資
~最大40%の燃費向上が期待できるエンジン技術を開発~
株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、耐熱性素材を用いた高効率エンジンの技術開発を行うベンチャー企業Carnot Ltd.(社長:Francis Lempp、本拠地:英国、読み:カルノー、以下「Carnot社」、註1)への出資を決定しました。尚、本件はMOL(Europe Africa)Ltd.の主導の元で実現した案件です。
鉄、アルミ製のエンジンは、エンジンが過熱するとパフォーマンスが低下するうえ、故障リスクが高まるため、温度が上がり過ぎないように常時冷却する必要があり、そのため、燃焼エネルギーの3割程度が冷却用に消費されています。Carnot社は、耐熱性の高い素材でエンジンを製造することで、冷却過程でのエネルギー損失を省き、熱効率を高め燃料消費率(燃費)を飛躍的に高める技術を開発しているベンチャー企業です。Carnot社が開発中のエンジンは、実現すれば従来のものと比べ2-4割の燃費向上が期待できます。
今後、本技術の実証実験結果・実現可能性を踏まえ、当社運航船舶への活用も検討します。
Carnot社が開発する、冷却過程でのエネルギー損失が省かれることで熱効率が高まるエンジンの概念図 |
商船三井グループは、経営計画「BLUE ACTION 2035」でサステナビリティ課題への取組を計画の中心に据え、社会課題や環境面にも貢献した持続的な成長の実現を目指しています。本出資を通じて当社運航船のGHG削減および経済性の追求のみならず、海運業界、さらには内燃機関を用いる各産業におけるGHG削減への貢献を目指します。
左から商船三井 専務執行役員(欧州・アフリカ地域担当) 篠田敏暢, Carnot Ltd. Director, Mr. Archie Watts-Farmer, MOL(Europe Africa)Ltd. Deputy General Manager, Mr. Alex Green, Carnot Ltd. Director, Mr. Francis Lempp |
(註1) Carnot社は英国政府の交通省と英国研究・イノベーション機構が共催する、海事分野の脱炭素化への取り組みを支援するClean Maritime Demonstration Competitionに4年連続で選出された唯一の企業です。会社概要は以下をご参照ください。
【Carnot社概要】名称 | Carnot Ltd. |
主な事業内容 | 耐熱性素材を用いた高効率内燃機関の開発 |
設立年 | 2019年 |
本社所在地 | 英国 |
代表者 | Francis Lempp |
ホームページ | https://carnotengines.com/ |
商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題 (マテリアリティ)」を特定しています。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Environment -海洋・地球環境の保全-」、「Innovation -海の技術を進化させるイノベーション-」にあたる取り組みです。
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