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電界プローブの認定校正サービスにおいて国内で初めて電界強度を600V/mまで拡張【東陽テクニカ】

2024年8月8日

  

電界プローブの認定校正サービスにおいて国内で初めて電界強度を600V/mまで拡張
校正期間を従来の1/3に短縮、より効率的な製品開発に貢献

  


電界プローブの校正の様子(左手奥の台に電界プローブ、右手前の装置がアンテナ)

株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高野 俊也(こうの としや)、以下 東陽テクニカ)は、車載電子機器のイミュニティ試験(※1)で使用する電界プローブの認定校正サービス(※2)について、電界強度(※3)を国内で初めて(※4)600V/m(ボルト毎メートル)まで拡張しました。2024年8月1日より対応しています。

※1 さまざまな外部からの電磁ノイズに対し電子機器が誤動作しない耐性を評価すること。
※2 測定器の精度を確認し、正確な測定が可能であることを確認すること。また、国際規格ISO/IEC 17025に基づく校正機関として、A2LAから認定をうけた当社が実施するサービスのこと。
※3 電荷に働く力の強さのこと。
※4 2024年8月8日時点。東陽テクニカ調べ。

  

背景/概要

自動車の電動化や自動運転技術の発展に伴い、駆動制御、安全性、通信など多岐にわたる用途で車載電子機器の数が急増しています。自動車に搭載された電子機器は車両内外のさまざまな電磁ノイズの影響を受ける可能性があり、電磁ノイズに曝された状態でも誤動作しないことを確認するためにイミュニティ試験による評価の重要性が高まっています。
このイミュニティ試験には航空監視レーダーによる厳しい電磁環境を模したレーダーパルス試験も含まれます。レーダーパルス試験では600V/mという高い電界強度をもったレーダーパルスを照射する必要があり、この電界強度が出ていることを確認するために電界プローブが利用されます。正確に電界を測定するためにはこの電界プローブの性能・精度が正しく維持されていることが重要で、そのために電界プローブの定期的な校正は欠かせません。レーダーパルス試験に使う電界プローブの校正では、試験に必要な電界強度600V/mにて校正する必要がありますが、600V/mの校正は日本国内で実施できる機関がなかったため、海外機関に依頼することで時間と高いコストがかかることが課題でした。
このたび、東陽テクニカは、子会社である東陽EMCエンジニアリングが備える車載電子機器専用のイミュニティ試験設備と、東陽テクニカが持つ電界プローブの校正技術や知見を融合し、電界プローブ校正の範囲を600V/mまで拡張することを実現しました。2024年6月18日に米国試験所認定協会(A2LA:American Association for Laboratory Accreditation)よりISO/IEC 17025認定を取得し、これにより、電界プローブの認定校正サービスにおいて、国内で初めて600V/mまで対応できるようになりました。国内での校正が可能になったことで、従来6~8週間かかっていた校正期間を約2週間に短縮できるようになります。
アジア圏でも、600V/mでの電界プローブの校正を日本同様に海外機関に依頼していた背景があり、アジア圏の近隣諸国に向けても日本での600V/mの電界プローブの認定校正サービスを展開いたします。東陽テクニカは、EMC試験システムの海外展開において、東南アジアでの販売を1995年に開始して以来、韓国、中国、米国と販売エリアを拡大し、これまでに350件以上の納入実績があり、その販売網を活かしサービスの拡大を図ります。
東陽テクニカは測定器や測定ソリューションの提案・提供だけでなく、その維持管理に必要な校正サービスも手掛けており、測定に関わるトータルソリューション・プロバイダーとして、製品開発・品質管理において必要な測定ニーズをサポートし、製品開発における性能向上に寄与してまいります。


電界プローブ一例

  

「電界プローブ認定校正サービス」の主な特長

-日本国内で校正実施
-NPL(英国国立物理学研究所)トレーサブル(※5)な高精度の600V/m 試験レベルでの校正が可能
-校正期間:約2週間

※5 測定結果が、国家標準や国際標準に対して、切れ目のない比較の連鎖によって関連付けられること。
・校正サービスページ:https://www.toyo.co.jp/emc/cal-lab/ 

  

  

  

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