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トランスミッション用『開放形低トルク深溝玉軸受』を開発【NTN】

NTN株式会社(以下、NTN)は、CO2削減や低燃費化に貢献するため、今後一層の高効率化が要求される自動車や二輪車などのトランスミッション用の開放形軸受において、回転トルクを25%低減*1した『開放形低トルク深溝玉軸受』を開発しました。

NTNは、自動車·二輪車の低燃費化に貢献するため、トランスミッション用軸受として「高剛性超低トルク円すいころ軸受」*2を開発し多くのお客様に採用いただいておりますが、転動体に「鋼球」を用いた深溝玉軸受にも低トルク性能が求められていました。
また近年、自動車関連メーカーは、低燃費化や環境への配慮からトランスミッション内の油量削減による攪拌(かくはん)抵抗低減に取り組んでおり、その結果として軸受の潤滑方法が「油浴(ゆよく)方式」から「噴霧潤滑(跳ねかけ)方式」に移行傾向にあります。このような噴霧潤滑方式における低トルク化を開発課題としてきました。

NTNでは、深溝玉軸受において保持器と鋼球の間に介在する油のせん断抵抗*3が回転トルクの主要因であることに着目し、保持器ポケット部に新形状を採用し軸受内部の潤滑油をコントロールすることで、軸受の寿命や剛性など基本性能はそのままに低トルク化を実現しました。
今回開発した「開放形低トルク深溝玉軸受」は、従来品に比べて回転トルクを25%以上低減すると共に、噴霧潤滑方式下の少ない油量状態においても十分な性能を発揮することで、低燃費·環境負荷低減に寄与します。

*1:噴霧潤滑(跳ねかけ)方式における標準深溝玉軸受との比較
*2:2006年2月20日プレスリリース:回転トルクを1/2に低減した「超低トルク円すいころ軸受」を開発
*3:潤滑油のある面に対して物体を動かす時、逆らう力を潤滑油のせん断抵抗という。

【特 長】従来品(標準深溝玉軸受)比

(1) 回転トルク:25%低減(噴霧潤滑条件)
→ 保持器ポケット部に新形状(凹形状)採用で、潤滑油のせん断抵抗を低減
(2) 寿命·剛性、回転性能:同等以上
→ 噴霧潤滑方式など少ない油量状態においても高い軸受性能を発揮

【製品写真】

 

 

 

 

 

 

 

【適用部位(例)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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