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トヨタ・モビリティ基金と北米のイノベーション組織「MaRS Discovery District」、全ての人の自由な移動に向けて取り組むイノベーター、起業家を支援するプログラム「Mobility Unlimited Hub」の参加企業7社を選定
2024年6月13日
トヨタ・モビリティ基金と北米のイノベーション組織「MaRS Discovery District」、
全ての人の自由な移動に向けて取り組むイノベーター、
起業家を支援するプログラム「Mobility Unlimited Hub」の参加企業7社を選定
一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation、以下「TMF」)とMaRS Discovery Districtは、今年3月に発表したカナダ・トロントでイノベーターや起業家を支援するプログラム「Mobility Unlimited Hub」の実施にあたり、第1期の参加企業としてカナダのスタートアップ企業7社を選定しました。
カナダの障がい者に関する2022年の調査※によれば、15歳以上のカナダ人の27%に相当する800万人が日常生活に制限が生じる障がいを持つとされています。また、障がい者の30%は、補装具に対し、十分なニーズが満たされていないと感じており、「Mobility Unlimited Hub」のような取り組みがより一層重要であると考えています。
※出典
Statistics Canada
The Daily — Canadian Survey on Disability, 2017 to 2022 (statcan.gc.ca)
McMaster University
https://www.mcmasterforum.org/docs/default-source/product-documents/evidence-briefs/asst-tech-eb.pdf?sfvrsn=8
同プログラムでは、参加企業が持つソリューションの実用化に向けて、マーケティング、資金調達や事業ネットワーク創出等、さまざまなノウハウの提供を通じて、事業立ち上げから市場導入に至るまでの橋渡しを行います。プログラムは今年6月より約1年間の予定です。
MaRS Discovery Districtのアリソン・ナンキベル最高経営責任者(CEO)は、「数多くのスタートアップ企業から、モビリティの課題への取り組みに強い関心が寄せられたことに感銘を受けた。TMFとのパートナーシップと今回のプログラムを通じて、参加企業のイノベーションの加速と革新的なモビリティ・ソリューションの市場投入を支援できることを嬉しく思う」と述べています。
このプログラムには、イノベーターや起業家の支援が必要なノウハウを持つ、多くの企業・大学機関などが関わっています。障がい者自身が主体的に関わる「Nothing about us without us」という考え方があり、こうした考え方をこの取り組みの基礎として、当事者の意見に基づき、ソリューションの開発支援を進めていきます。
プログラム参加企業
・「AWL-Electricity」
ケベック州のスタートアップ企業。電動移動補助具や超小型モビリティ分野向けのワイヤレス充電ステーションを開発。利用時の介助が不要な自律性を高めた設計。
・「Axtion Independence Mobility Inc.」
ノバスコシア州のスタートアップ企業。日常生活支援、転倒予防、回復支援のために設計された個人用のポータブル移動装置。
・「Braze Mobility Inc. 」
オンタリオ州のスタートアップ企業。車いす用死角センサーを提供。音声、視覚、振動のアラートで障害物の回避をサポート。
・「Cheelcare」
オンタリオ州のスタートアップ企業。電動アシストや複合的リハビリ用の車いすなどのモビリティ・ソリューションを設計、障がい者の移動と自立を支援。
・「Deaf AI」
オンタリオ州のスタートアップ企業。AIベースのリアルタイム音声手話通訳を提供。聴覚障がい者にとって、よりインクルーシブな社会・デジタル世界を目指す。
・「Seleste Innovations Inc」
カナダ西部を拠点とするスタートアップ企業。視覚障がい者の支援を目的に設計されたスマートグラスを開発。ナビゲーションや環境とのインタラクションを強化。
・「Trexo Robotics Inc.」
オンタリオ州のスタートアップ企業。移動に障がいのある子供向け、自立歩行を可能にするウェアラブルなロボット外骨格を開発。
Mobility Unlimited Hubの詳細情報については、http://Mobility Unlimited Hubをご覧ください。
<ご参考> 2024年3月7日 ニュースリリース
トヨタ・モビリティ基金、北米のイノベーション推進組織「MaRS Discovery District 」とともに、全ての人の移動に向け取り組むイノベーター、起業家を支援するプログラム「Mobility Unlimited Hub」を開始|お知らせ|一般財団法人 トヨタ・モビリティ基金 (toyotamobilityfoundation.jp)
MaRS Discovery District について
MaRS Discovery District は、カナダのイノベーター、起業家等が気候、健康、経済などの分野で最も困難な問題の解決を支援する北米最大規模の都市イノベーション推進組織であり、1,200を超えるベンチャー企業に支援を行い、カナダ及び世界各地で新しいソリューションの導入を促進しています。
トヨタ自動車は創業以来、お客様、ビジネスパートナー、従業員、そして地域社会等、全てのステークホルダーを尊重しながら、自動車を通じた豊かな社会づくりを目指して事業活動を行なっています。そしてより公益的な活動を行うことを目的に2014年8月、TMFを設立しました。
TMFは、誰もが自由に移動できるモビリティ社会の実現に向け、幅広いプロジェクトを通じて世界中の移動課題の解決に取り組んでいます。今後も、トヨタグループが事業活動を通じて培った技術やノウハウを活用し、多様なパートナーとの協働を通して、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)の考え方にも沿った活動を進めながら、人々が心豊かに暮らせる社会の実現に向けて貢献していきたいと考えています。
今回の取り組みに関連する SDGs の目標: |
問い合わせ先) 一般財団法人トヨタモビリティ基金
E-mail : info@toyota-mf.org
参考資料
プレスリリース
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