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ジェイテクト、水素エンジン向け「高圧水素減圧弁」の開発に着手

2024年5月7日

  

ジェイテクト、水素エンジン向け「高圧水素減圧弁」の開発に着手
~化石燃料の代わりに水素を燃焼させて走行する「水素エンジン車」への貢献を目指す~

  

株式会社ジェイテクト(本社:愛知県刈谷市、社長:佐藤和弘、以下「ジェイテクト」)は、カーボンニュートラル達成に向けて注目を集める水素社会への貢献を目指し、化石燃料の代わりに水素をエンジンで燃焼させて走行する水素エンジン車における、「高圧水素減圧弁」の開発を推進しています。

ジェイテクトでは、「2035年オールジェイテクトによるカーボンニュートラル達成」を実現するための製品開発に注力しております。そこで、既に量産している燃料電池自動車向けの製品に留まらず、水素エンジン車向けに製品開発の領域を拡大いたしました。

2030年以降の本格的な水素社会の到来に向けて、事業を推進します。



水素エンジン向け高圧水素減圧弁

【1.開発背景】

ジェイテクトでは2002年より高圧水素事業に着手しており、これまで燃料電池自動車用「高圧水素供給バルブ」と「高圧水素減圧弁」を発表してまいりました。

20年以上の技術開発及び2世代に亘る市販車への世界トップレベルの量産実績(※1)を通じて培った当社高圧水素製品の小型軽量・高信頼性といった強みを活かし、水素エンジン車向け高圧水素製品の開発に着手いたしました。

(※1)量産実績(2022年12月末時点の弊社独自試算):量産品としての生産実績5.4万個以上、量産延べ走行距離7.9億㎞以上(≒地球2万周分相当)

  

<参考:燃料電池自動車と水素エンジン車の違い>
■燃料電池自動車:
電気自動車は外部から供給される電力をバッテリーに充電してモーターを回転させる一方、燃料電池自動車では燃料電池内で水素と酸素を化学反応させて発電し、得られた電気でモーターを回転させて走行する。

  


■水素エンジン車:
ガソリンの代わりに水素をエンジンで燃やし、水素の爆発によって得られるエネルギーを利用して駆動力を得る。 化石燃料と比較して、水素には、燃焼すると空気中の酸素と反応して水になるという性質があり、走行時にはほとんどCO₂を排出せず、また資源の枯渇の心配がないという特長がある。

  

<参考:ジェイテクトの高圧水素事業の沿革>
・2002年~ 油圧パワーステアリングで培った流体技術を応用して高圧水素事業に着手
・2014年~ トヨタ自動車株式会社の初代「MIRAI」(※2)向けに「高圧水素供給バルブ」と「高圧水素減圧弁」の供給を開始
・2020年~ 新型「MIRAI」向けに第2世代品を量産開始
・2023年~ 商用車向けに高流量対応となる第3世代品を開発

(※2)「MIRAI」はトヨタ自動車株式会社の登録商標です。

  

【2.製品の概要】
ジェイテクトが手掛ける高圧水素用供給バルブ及び減圧弁は水素燃料電池自動車の高圧水素貯蔵システムに既に搭載されており、高圧水素システムの肝である基盤技術と言えます。

  


■水素エンジン車向け高圧水素減圧弁:
・バルブから供給された高圧水素をエンジンで必要な圧力に調整(減圧)する製品。
・燃料電池自動車向け第2世代高圧水素減圧弁のコア技術を活かし、エンジンが必要とする圧力の水素を供給することができる。



水素エンジン車の概略 高圧水素供給バルブ及び高圧水素減圧弁の搭載箇所

  

【3.今後の展望】
カーボンニュートラル達成の一つの大きな手段である水素社会実現に向けて、モビリティ領域のみならず様々な産業領域で水素エンジンの普及に貢献するため、高圧水素製品の開発を推進してまいります。

今後もジェイテクトでは、様々なシーン・ニーズに合わせた提案によって、「ジェイテクトの基本理念」の最上位に掲げる「地球のため、世の中のため、お客様のため」を実践してまいります。

  

【4.今回の開発品を通じて達成可能なSDGsの目標とターゲット】

■7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する

■13.気候変動に具体的な対策を
気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
ジェイテクトグループでは「2035年オールジェイテクトによるカーボンニュートラル達成」に向けて、事業活動に取り組んでおります。

  

  

  

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