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PPS樹脂などの機能性素材の特性を強化する新コーティング材料の開発を推進【日本ペイント】

2012年10月12日

〜将来は多様な産業分野で実用化へ〜


日本ペイント㈱(本社:大阪市 社長:酒井健二)は、自動車部品や電気・電子部品、機械部品などさまざま産業用途において需要の拡大が見込まれるスーパーエンジニアリングプラスチック(以下、スーパーエンプラ)やバイオ由来樹脂など、機能性素材の特性を強化する新しいコーティング材料の開発を推進していくこととなりましたので、お知らせいたします。

PPS樹脂、LCP樹脂をはじめとするスーパーエンプラなどの機能性素材は、これまでのプラスチックの弱点である耐熱性や強度が優れていることから、自動車エンジン周りの部品や電子部品などにおいて採用されています。しかし一方で、耐候性に問題があることや、異種素材と密着(接着)性を確保することが困難であることなどの課題を抱えており、そのために用途や採用の拡大が十分進んでおりません。

当社が開発を進めている新コーティング材料は、こうした機能性素材の弱点に着目したもので、先進の塗料技術を活用し、“塗布する”だけで異種素材との密着力の向上や耐候性、絶縁性、放熱性、水蒸気からのバリア性などのさまざまな機能を付与することを目指しま す。
特に、「異種素材との密着力向上」については、新コーティング材料を構成する原料に特殊な化学変性を施すことにより、この新コーティング材料を塗布した機能性素材と異なる素材(銅やアルミなどの金属、ガラスなど)との強固な密着性を実現しました。これにより、異なる素材によって作られた複数の部品をモジュール化することが可能となり、自動車や電気製品の部品点数の削減・軽量化につなげることができます。

また、当社の自動車用塗料や建築用塗料で培った先進の耐候性技術を応用し、この新コーティング材料を塗布することで機能性素材の耐候性が向上することが社内実験で確認されています。これが実用化されれば、機能性素材を利用した部品や製品の屋外での利用を促進することにつながり、部品点数削減・軽量化といったメリットをさらに幅広い産業分野で実現することも可能となります。

当社ではこうした新コーティング材料の特性をユーザーに提案することを進めており、既に次のような、実用化を進めています。

自動車材料の軽量化の研究
太陽電池材料への応用など

将来的には、自動車部品や電気・電子部品のみならず幅広い産業分野での採用を拡大し、「次世代型コーティング材料」として当社の主力製品となることを目指します。

スーパーエンプラなどの新素材向けコーティング材料(開発中)

製品内容 : スーパーエンプラなどの新素材向けコーティング材料
用途 : 自動車部品、電気・電子部品等に適用される機能性素材の特性強化
適用素材 : スーパーエンプラ、非鉄金属、ガラス等
特長 : 機能性素材に塗布することにより、以下のような機能を付与・強化する
異種素材との密着(接着)性、耐候性、絶縁性、放熱性、水蒸気からのバリア性など

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