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オンセミのeFuse製品が、レガシー保護デバイスの限界を克服

2023年10月27日

  

オンセミのeFuse製品が、レガシー保護デバイスの限界を克服
基本的な回路保護を提供する最新式の代替デバイスが、ユーザーの介入を不要とし、
インテリジェントデバイスとして、過電圧/過電流保護を改善

  

インテリジェントなパワーおよびセンシング技術のリーディング・サプライヤであるオンセミ(onsemi、本社 米国アリゾナ州スコッツデール、Nasdaq: ON)は、同社が業界に先駆けて市場投入した電子ヒューズ(「eFuse」は発売時の当社オリジナルのネーミング)が、メンテナンスにユーザーの介入が不要になるといった従来のヒューズの課題を解決するほか、インテリジェントデバイスとして、過電圧/過電流保護や、システム内で機能の追加を可能にしたと発表しました。

先進の車載および産業用アプリケーションはどちらも、信頼性が非常に重要です。しかし、外部からの影響や構成部品の経年劣化により、電子回路はいずれ故障します。このような状況では、適切な設計手法として、故障の影響を最小限に抑える回路保護デバイスを組み込むことが推奨されます。最も一般的な(そして最も低コストの)回路保護の形式は、通常のヒューズです。これらは低温の融解点を持つ金属ワイヤまたは、薄い金属ストリップを利用しています。

ヒューズは通常、電源に挿入され過電流が流れると、ヒューズ内で発生した熱でワイヤ/ストリップが溶解します。その結果、回路から電源が切断されます。ヒューズは切れたら交換する(通常はユーザーが)必要があります。また、ユーザーの不注意または故意で誤った定格を使用した場合は、火災の危険があります。

電子ヒューズ(eFuse)は、基本的な回路保護を提供する最新式の代替デバイスで、ヒューズよりもさらに多くの機能を備えています。通常、短絡を含む過電流、過電圧、逆電流、過度の温度上昇に対する保護が含まれています。eFuseの主な利点は、その柔軟性と自己リセット機能であり、ユーザーの介入が不要になります。インテリジェントデバイスとして、過電圧/過電流保護(これが秀でている)だけでなく、システム内で機能の追加が可能です。eFuseは、インテリジェントなデバイスとして、温度、電圧、電流を監視し、このデータをシステムコントローラに渡すことができます。この機能は、切迫した障害の早期警告となるような変化を検出するのに特に有用です。


図1: 保護強化のための幅広い機能を提供するeFuse

  

eFuseの最新技術の例
オンセミのNIV(S)3071は、4つの独立したチャネルを5.0 mm x 6.0 mmの単一パッケージに統合した60 VDC、65 VTRのeFuseで、各チャネルが連続最大2.5 A(合計10A)の電流をサポートします。各チャネルのRDSon値は80 mΩで、eFuse内の損失を最小限に抑えます。全チャネルに共通の設定可能な電流制限があり、その他の機能としては、出力電圧クランプ、障害を示すデジタルフラグ、設定可能な電流トリップ時間、固定1 msソフトスタートなどがあります。NIV3071は、-40ºCから+150ºCのジャンクション温度(TJ)で動作し、2 kVのESD保護を備えており、12 Vと48 Vの両方で要求の厳しい車載アプリケーションに最適です。

NIV(S)4461は、産業オートメーション、テレコム、コンピュータなどのアプリケーションで、過電流、低電圧、および突入電流保護を提供するシングルeFuseです。このデバイスは、最大30 Vの電圧まで連続電流をサポートできます。

回路保護は現代の設計に不可欠な要素であり、回路とシステムの信頼性を確保し、故障や予期せぬ状況が発生した場合の損傷を最小限に抑えます。従来のヒューズもある程度の保護を提供していましたが、最新のeFuseは、より高い精度、より高い柔軟性、幅広い機能セットを提供しており、達成可能な保護が大幅に向上しています。

  

オンセミ(onsemi)について
オンセミ(Nasdaq: ON)は、より良い未来を築くために、破壊的なイノベーションを推進しています。当社は、自動車と産業用エンドマーケットに注力し、自動車の電動化と安全性、持続可能なエネルギーグリッド、産業オートメーション、5G およびクラウドインフラなどのメガトレンドにおける変化を加速させています。オンセミは、高度に差別化された革新的な製品ポートフォリオにより、世界の最も複雑な課題を解決するインテリジェントなパワーおよびセンシングのテクノロジーを創出し、より安全でクリーンでスマートな世界を実現する方法をリードしています。オンセミは Fortune 500® 企業として認められ、またNasdaq-100 Index®とS&P 500®インデックスに含まれています。オンセミの詳細については、www.onsemi.jpをご覧ください。

オンセミおよびオンセミのロゴは、Semiconductor Components Industries, LLC.の登録商標です。 本ドキュメントに掲載されているその他のブランド名および製品名は、それぞれの所有者の登録商標または商標です。

  

  

  

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