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自動運転車両の実用化に向けて、渋滞支援システムを実証 自動車通勤者の疲労軽減を図る 【ボルボ・カーズ・ジャパン】

2012年10月23日

ボルボ・カー・コーポレーション(以下、ボルボ社)は、この度新しい渋滞支援システムを実証し、自動運転(自動運転車両)の実用化に向けて、また一歩前進いたしました。この新しいシステムは、最高50km/hのゆっくりとした速度で走る渋滞の車列内で、自動的に前方車両を追従するもので、2014年には市販車に搭載される予定です。

渋滞支援システム実証試験の様子は、以下のURL(ボルボ・カーズ・ジャパンのYouTube公式チャンネル)でご覧頂けます。
www.volvocars.co.jp/traffic-jam-assistance

「このテクノロジーは、都市部の日常走行における単調なノロノロ運転を、よりリラックスした時間へと変えてくれます。渋滞支援システムは、混雑した道路において、安全で快適なドライブを提供します」と、ボルボ社の研究開発担当上級副社長、ピーター・メルテンスは述べています。

この渋滞支援の機能は、現行の『アダプティブ・クルーズ・コントロール』および2012年に発表された新型ボルボV40(日本での発売は来春を予定)に搭載された『レーン・キーピング・エイド』を進化させたものです。

ドライバーは、スイッチを押し、渋滞支援の機能を作動させます。システムが作動すると、エンジン、ブレーキ、ステアリングが自動的に反応します。『アダプティブ・クルーズ・コントロール』は、前方車両との距離を自動的に一定に保つと同時に、ステアリングも自動でコントロールすることによって、安全で快適なドライブを可能にします。

「このシステムを搭載した車両は、同じ車線の前方車両を追従します。しかし、運転の責任は常にドライバーにあります。ドライバーは、いつでも瞬時に自分のコントロール下に戻すことができます。」と、ピーター・メルテンスは語っています。

通勤時間は、年間の休暇時間を上回る
都会の通勤時に、渋滞はつきものです。米国の国勢調査局の調査によると、アメリカ人は年間100時間以上を通勤に費やしています。これは、多くのアメリカ人が取る年間平均2週間の休暇時間(80時間:一日の労働時間を8時間、週5日勤務とした場合)を上回ります。

ニューヨーク、シカゴ、フィラデルフィア、ロサンゼルスといった主要な大都市のドライバーは、毎日の通勤のために、さらに多くの時間を渋滞した車列に並んで過ごしています。

「このような状況は、世界中の主な都市部でも同様か、あるいはさらに悪い状況の地域もあります。渋滞支援の目標は、通勤時のドライバーのストレスを少しでも軽減することです」と、ピーター・メルテンスはコメントしています。

業界のリーダーを目指す
ボルボ社の研究開発において、自動走行(ドライバーの介入をほとんど必要とせずに、ステアリング、アクセルおよびブレーキを自動的に制御する走行)は、主要な研究対象となっています。

「私たちの目標は、コンセプトレベルから脱却させ、技術を開発して実際にお客様のもとにお届けできるようにすることで、自動走行の分野における業界のリーダーシップを確立することです。これらの機能の信頼性を向上させ、簡単に使用できるようにすることが、自動走行する車のお客様の安心感を高めるために重要です」と、ピーター・メルテンスは語っています。

低速時に作動する渋滞支援システムは、ボルボ社によって最近実証された自動走行関連の技術で、2例目となります。数週間前、ボルボ社は、最高90km/hの速度で、高速道路および自動車専用道路を隊列走行することを目的としたSARTRE(Safe Road Trains for the Environment、環境のための安全なロードトレイン)プロジェクトを実演しました。

SARTREプロジェクトの様子は、以下のURL(ボルボ・カーズ・ジャパンのYouTube公式チャンネル)でご覧頂けます。
www.volvocars.co.jp/SARTREproject/

お客様からの良好な反応
ボルボ社は、「人」を中心に据えた車の設計に焦点を当てており、自動走行車両に対するお客様の意識調査も実施しています。

2011年、ボルボ社は高級車のオーナーを招き、ボルボのテストコースにおいて、渋滞支援システムの初期プロトタイプも含めて、未来の運転支援技術を評価していただきました。参加者の1人は、次のようにコメントしています。「通勤のストレスを軽減する完璧なサポートシステムです。渋滞時には、周りの車に合わせて速度や車間距離を常に調整しなければならないため、足が疲れたり膝が痛くなったりします。このシステムは、このような苦痛からドライバーを解放してくれます。」

2014年に市販車に搭載予定
渋滞支援のテクノロジーは、2014年に導入予定のボルボ社の新しいSPA(Scalable Product Architecture)に組み込まれる予定です。

「SPAは、ボルボ独自のプロジェクトで、ボルボ社の未来のテクノロジーを市販車に搭載することを可能にするものです。ボルボ社が生産する車両の多くが、この新しい基本設計概念に基づいて開発されることになります。SPAは、車両の共通化を促進し、それによる量産効果によって、将来的にボルボ社の競争力を高めてくれるでしょう」と、ピーター・メルテンスは述べています。



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