ニュース

ドライバ・アシスタンス・システムの普及を促進する車載スマート・カメラ用デバイスを発表【フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン】

2012年10月22日

東京(フリースケール・テクノロジ・フォーラム・ジャパン)-フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン㈱(本社:東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長:ディビッド M. ユーゼ)は、ドライバ・アシスタンス市場向けの新しい画像認識プロセッサ(ICP:Image Cognition Processor)ファミリ「SCP2200」を発表しました。CogniVueのAPEX IP技術をベースとするこのファミリは、車載スマート・カメラ・アプリケーションに適しています。関連ライブラリ、ハードウェア、ソフトウェア開発キットも提供され、スマート・カメラ・アプリケーションを設計するための包括的なツール・セットが揃うため、自動車メーカーは独自のソリューションを迅速に製品化できます。

今日の自動車ユーザはインフォテイメント機能や安全機能に対するニーズが高まっており、フロント・カメラ、リア・カメラ、サラウンド・ビュー・カメラの需要が増大しています。アメリカでは、国家道路交通安全局(NHTSA)がアメリカ国内のすべての乗用車に対して近い将来リア・カメラ技術の実装を義務づける法案を提出しています。この法案は車両背後の危険な死角に対処するためのもので、NHTSAによると、この死角を原因として年間で292人が死亡、1万8000人が負傷しています。また、ヨーロッパでも、ヨーロッパ新車アセスメント・プログラム(ユーロNCAP)規格が歩行者の安全に焦点を当てるようになっています。

自動車メーカーは、車載カメラなど、歩行者検知性能を改善する各種アプリケーションを通じて自動車の安全性を高めようとしていますが、さまざまな課題に直面しています。アメリカ当局によると、車載カメラと表示画面を搭載する費用は、自動車産業全体で年間27億ドル(USD)、自動車1台あたり160~200ドルに達すると推定されており、特にコスト面が大きな問題となっています。フリースケールのSCP2200ソリューションは、高密度メモリを同一パッケージに集積することにより部品コストを抑え、カメラの小型化を可能にします。

フリースケールのSCP2200ファミリは、並列化した画像処理アーキテクチャを採用しているため、画像データの並行処理が可能で、現在の競合製品に比べて低いクロック周波数で高い性能を実現します。また、性能だけでなく、市場をリードする低消費電力性能と費用対効果も兼ね備えています。

フリースケールの副社長 兼 オートモーティブ・マイクロコントローラ・ディビジョン ジェネラル・マネージャであるレイ・コーニンは、次のように述べています。「フリースケールは、主流車種に搭載可能な先進的新技術の開発に取り組んできました。SCP2200ファミリは、車載スマート・カメラ・アプリケーション向けの費用対効果に優れた高集積ソリューションで、業界をリードする性能を極めて低い消費電力で実現します。この技術により、ほとんどの車種でスマート・カメラが実用化されるようになり、安全性を大幅に高めることができます。」

CogniVueのCEOであるSimon Morris氏は次のように述べています。「CogniVueは、最適なツール・キットや開発用ライブラリを取りそろえたソリューションをフリースケールとの協業により提供できることをうれしく思います。SCP2200はソフトウェアとハードウェアを包括的にサポートするリファレンス・ソリューションであり、傑出したADAS製品の開発を加速させます。」

コスト、消費電力、サイズの利点を兼ね備えたSCP2200ファミリにより、あらゆるセグメントの車種にフィットし、路上の安全を飛躍的に高めます。

包括的なソフトウェア/ツール・サポートの提供と革新的なアプリケーションの実現の支援に日々取り組んでいるフリースケールはCogniVueと共同で、ソフトウェア開発キット、リファレンス・デザイン・ソリューション、試作設計用、試作設計用カメラ・モジュールをSCP2200 ICPとともに提供する予定です。コスト効率が高い、低消費電力のSCP2200プロセッサに加えてこの包括的ソリューション・セットを活用することで、市場投入時間がさらに短縮されます。

SCP2200の主な特長

ARM926EJ RISC CPUメイン・プロセッサ
画像認識プロセッサ、最大340億OPS(演算/秒)
MPEG4ビデオ・エンコード、30fps
MPEG4/H.264ビデオ・デコード、30fps
10ビット・カメラインターフェース、YUVフォーマット/JPEG圧縮データフォーマット入力をサポート
ビデオ出力:最大24ビット、NTSC/PAL
画像データ処理向けに128Mbit SDRAMと1パッケージ化
画像認識処理アプリケーション開発向け統合ソフトウェア開発キット
リファレンス・デザイン・ソリューション:
SCP2201画像認識プロセッサ
WVGA LCD
1Gbit SDRAM
タッチスクリーン・コントローラ
試作設計用カメラ・モジュール
SCP2200ベース・スマート・カメラ設計

価格と供給

SCP2200ファミリは現在出荷中です。価格については、フリースケール・セミコンダクタまたはお近くの販売代理店にお尋ねください。詳細については、www.freescale.com/scp2200のWebサイトをご覧ください。

フリースケール・テクノロジ・フォーラムについて

イノベーションとコラボレーションの活性化を目的に設立されたフリースケール・テクノロジ・フォーラム(FTF:Freescale Technology Forum)は、組込みシステム業界の毎年恒例の開発者イベントです。2005年に開催を開始して以来、世界中のFTFイベントへの参加者は4万8000人を超えています。日本では、FTF Japanを東京にて2012年10月22日・23日に開催中です。詳細は、http://www.freescale.co.jp/event/ftfj/2012/index.php?r=2PRNADDをご覧ください。

フリースケール・セミコンダクタについて

フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、先進の自動車、民生、産業、およびネットワーク市場において、業界を牽引する製品を提供する組込みプロセッシング・ソリューションの世界的リーダーです。マイクロプロセッサ、およびマイクロコントローラ、センサ、アナログ製品やコネクティビティといった私たちの技術は、世界中の環境、安全、健康を向上させ、そしてそれらをよりつなげるイノベーションの基盤となります。また、オートモーティブ・セーフティ、ハイブリッドや電気自動車、次世代のワイヤレス・インフラストラクチャ、スマートエナジー、ポータブル医療機器、家電やスマート・モバイル製品といったアプリケーション向けの製品を提供しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、http://www.freescale.co.jp/をご覧ください。

CogniVue社について

CogniVueは、グローバルにおいて画像認識プロセッサ(ICP)と組込み視覚システム用のソフトウェアの革新的なリーダーです。CogniVueのIPSと包括的なソフトウェアは、車載、小売店、民生およびセキュリティ市場向けの組込み視覚シスエム開発をするうえで先進的な技術を提供しています。コア技術は独自のフレキシブルな超並列APEX視覚処理エンジンです。APEXは視覚システムにおいて、最高の平方ミリ/ミリワットあたり性能を誇り、かつては想像できなかったような開発を可能にします。CogniVueは、2005年に創立されたカナダのオタワ、ガティノーに本社を置く非上場企業で、EETimesの新規参入部門の’Silicon 60’に選ばれました。詳細については、http://www.cognivue.comのWebサイトをご覧ください。


FreescaleならびにFreescaleのロゴマークは、米国、またはその他の国におけるフリースケール社の商標、または登録商標です。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれ各社の商標です。
©2012フリースケール・セミコンダクタ・インク



フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン
#カメラ
#デバイス