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日産エンジン搭載のLMP2カーが富士でクラス優勝【日産自動車】

2012年10月15日

– 2012世界耐久選手権第7戦富士6時間レース–


FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦は10月14日、富士スピードウェイでの6時間レースで行われ、ニッサンVK45DEエンジン搭載車両がLMP2クラス優勝を果たしました。ADRデルタのレギュラードライバー、ジョン・マーティン、トア・グレイブス、そしてF1パイロットとしての経験もある日本の中野信治が、6時間に渡る過酷なレースをトラブルフリーの走りで展開。LMP2トップでフィニッシュし、ADRデルタにとって今季WECでの2勝目をもたらしました。



今週初めに実父が逝去したばかりのグレイブスにとっては、特に辛いレースとなりました。チームマネージャーのサイモン・ドースンは「この勝利はまさしくチームの努力で得たもの。この勝利を、トアのお父様に捧げます」とコメントを寄せました。

「3人のドライバー全員が、素晴らしい走りをしてくれました。チームメカニックもミスなくピットストップ作業をこなし、戦略もうまくいき、レース全般を通していいペースを築くことができました」

今回、富士スピードウェイで開催されたレースは、何千人もの熱狂的な日本のファンが会場に集まる大盛況。2012年のWECでのハイライトシーンとなることは間違いなさそうです。日産のGTアカデミー出身レーサー、ジョルダン・トレッソンは、日本のファンがどれほどWECのレーサーに会える日を待ちわびていたか、その現実を目の当たりにしました。

「私たちを応援してくれるたくさんのファンにお会いできて、本当によかったです」とトレッソン。「日本のファンはとても情熱的ですし、このスポーツのことをよくご存じです。まるでル・マンでお会いするファンのようですね。みなさん、とても礼儀正しい方ばかりで、お会いできたのは本当にうれしいことでした」

残念ながら、トレッソンが所属するシグナテック・ニッサンには、スタートからわずか1時間後にスターターモーターにトラブルが発生。何周にも渡って苦戦を強いられ、持ち前のパフォーマンスをポディウムフィニッシュにつなげることはできませんでした。チームはトラブルを修復し、9位でのフィニッシュを果たしました」

「オリビエ(ロンバルド)がスタートを担当し、フランク(マイリュー)に交替するまではとてもいい走りでした」とトレッソンは説明します。「その後、マシンが始動しなかったため、フランクはピットに戻ってスターターを交換しなくてはなりませんでした。8分近くのロスになったと思いますし、これでポディウムも遠のいてしまいました。自分のスティントではミスもなくいい走りができたので満足していますが、全体的な結果は残念なものとなりました。バーレーンでポディウムフィニッシュを果たした、あの勢いをつなげていきたかっただけに、本当に悔しいです」

今季、WECでポディウムに上がることのできるチャンスはわずか1回となりました。シリーズ最終戦は10月28日、中国・上海で行われます。

世界耐久選手権 第5戦 LMP2クラス

WEC(世界耐久選手権)

WEC(世界耐久選手権)は、世界を転戦して行われるスポーツカー耐久レースです。これのLMP2(ル・マンプロトタイプ2)クラスに参戦する9台のうち6台に対し、ニスモが量産エンジンをベースに開発した「NISSAN VK45DE」エンジンを供給し、技術支援を行っています。
また、ル・マン24時間レースでは、LMP2クラスにエントリーする20台のうち、13台に同エンジンを供給し、技術支援を行います。


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