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日野自動車、ダカールラリー2013に日野レンジャー2台で参戦【日野自動車】

2012年10月16日

~総合上位と排気量10リッター未満クラス4連覇を狙う~


日野自動車㈱(以下、日野)は、2013年1月5日にペルーのリマをスタートする「ダカールラリー2013」のトラック部門に、菅原義正氏率いるチームスガワラと共に、「日野チームスガワラ」として、「日野レンジャー」2台で参戦します。

日野は、2014年大会でのトラック部門の総合上位を目標に、3年間をかけて新型レーシングトラックを開発する計画に着手しました。その初年となる2012年大会では、エンジンのミッドシップ化などを行い、排気量10リッター未満クラスの3連覇と総合9位という結果を残しました。2年目となる2013年大会では、日野の21年のダカールラリー参戦の歴史で、初めて電子制御(コモンレール式)エンジンを1号車に搭載するなど、新しいパワーラインを載せたレーシングトラックで挑戦します。

1号車は、ダカールラリーに連続30回参戦のギネス世界記録を持つ菅原義正氏が搭乗します。2号車はリアボディの剛性の向上など性能を成熟させ、菅原義正氏の次男である菅原照仁氏が搭乗して排気量10リッター未満クラス4連覇を狙います。
レースを支えるメカニック5人のうち4人は、全国の日野販売会社から公募選抜され、北海道日野自動車㈱、横浜日野自動車㈱、徳島日野自動車㈱、香川日野自動車㈱から各1人の計4人が参戦します。

日野は、世界最高峰のレースに挑戦し続けることで、世界中のお客様やモータースポーツファンと感動を分かち合い、HINOブランドの醸成を図ります。


チーム体制

■ 菅原  義正(すがわら よしまさ)・・・チーム代表 兼 1号車ドライバー

日本レーシングマネージメント㈱  取締役会長
1941年5月31日生まれ、71歳。北海道小樽市出身。

(戦歴)
・ ダカール史上最多の20回連続完走
・ ダカール史上最多の30回連続出場(更新中)
・ ダカール史上初の全カテゴリー出場(二輪・四輪・トラック)
・ トラック部門総合2位 6回、排気量10L未満クラス優勝 7回
・ トラック部門での完走率 95% (出場20回中19回)

コメント
「電子制御エンジンでの参戦は初めてですが、テスト走行で運転した感触ではとても好調です。ただし、何が起こるかわからないのがレースなので、気を引き締めていきたいと思います。」


■ 菅原  照仁(すがわら てるひと)・・・2号車ドライバー

日本レーシングマネージメント㈱  代表取締役
1972年7月13日、40歳。東京都港区出身。
菅原義正の次男

(戦歴)
・ 1998年 ダカールラリーにメカニックとして参戦
・ 1999年 ダカールラリーにナビゲーターとして参戦。
・ 2003年 エジプトファラオラリーにドライバーとして参戦し、トラック部門総合優勝(日本人初)。
・ 2005年 ダカールラリーにドライバー参戦。
・ 2012年 排気量10L未満クラス優勝 3連覇。

コメント
「2012年大会では、トップグループの背中が見えるところまで攻めることができました。レース序盤のコースにアタカマ砂漠が設定されており、我々の得意な大砂丘エリアなのでここでリードを稼ぎたいと思います。」


■ 羽村  勝美(はむら かつみ)・・・1号車ナビゲーター

ジャストスピード  代表
1966年9月3日生まれ、46歳。東京都小金井市出身。

(戦歴)
1992年以来、菅原義正の専属ナビゲーターとして上位入賞や完走を支える。2011、2012年は後輩を育成すべく、サポートに徹した。今回はチーム力アップのために、再びチームに合流する。


■ 杉浦  博之(すぎうら ひろゆき)・・・2号車ナビゲーター

日本レーシングマネージメント㈱  所属
1984年5月6日生まれ、28歳。東京都北区出身。

(戦歴)
・ 2010年 ラリーモンゴリアに菅原義正のナビゲーターとして参戦。
・ 2011年 ダカールラリーにナビゲーターとして初参戦。
・ 2012年 ダカールラリーにナビゲーターとして参戦。


■ 浦辺  満広(うらべ みつひろ)・・・メカニックリーダー

香川日野自動車㈱  丸亀営業所
1973年2月14日生まれ、39歳。香川県高松市香西西町出身

初の南米開催となったダカールラリー2009に次ぎ、2度目の選出。
チームにとって初搭載の電子制御エンジンをゴールまで走らせ続けるために、日頃の整備経験をラリーに活かす。


■ 鈴木  誠一(すずき せいいち)・・・メカニック

日本レーシングマネージメント㈱ 所属
1961年1月30日生まれ、51歳。東京都港区出身。

(戦歴)
ナビゲーターやメカニックとして、国際ラリー参戦多数(ダカールラリー16回、ラリーモンゴリア7回、エジプトファラオラリー2回、オーストラリアン・サファリ1回)


■ 菊池  孝泰(きくち たかひろ)・・・メカニック

北海道日野自動車㈱  札幌北支店
1975年3月22日生まれ、38歳。北海道札幌市北区出身

ダカールラリーに出場するために、応募条件であるHS-1を取得し、また、日野自動車全国サービス技術コンクールで優秀成績を収めるなど、整備技術を磨き、満を持しての参戦。


■ 小磯  武士(こいそ たけし)・・・メカニック

横浜日野自動車㈱  横浜支店
1978年3月8日生まれ、34歳。神奈川県横浜市鶴見区出身

1997年ダカールラリーでの日野の総合優勝を見てメカニックを志す。そのまま翌年同社に入社して以来、15年間追い続けた夢の舞台に立つ。


■ 酒井  芳明(さかい よしあき)・・・メカニック

徳島日野自動車㈱  本社
1974年7月22日生まれ、38歳。徳島県名西郡石井町出身

未経験ながらもメカニックとして同社に入社後、わずか7年でHS-1を取得した。徳島日野から初応募にして初出場の機会を得る。


HS-1 : 日野サービススタッフ1級のことで、日野整備技術の最高峰の資格。


(参考)

1. ダカールラリー2013大会とは

ダカールラリーは、1979年より開催され2013年大会で34回目(2008年大会は中止)を数える伝統ある大会で、クロスカントリーラリーの最高峰とされています。ダカールラリー2013年大会は、開催地としては2度目となるペルーの首都リマをスタートし、太平洋岸を南下。標高7,000mにもおよぶアンデス山脈を越えてアルゼンチン入りし、同国のサトウキビ産地として有名なトゥクマンで休息日を迎えます。その後、再びアンデス山脈を太平洋側に越え、チリの首都サンティアゴでゴールします。
スタート直後には大砂漠の横断、中盤には2度にわたるアンデス山脈越え、ゴール直前には世界一乾燥しているとされるアタカマ砂漠が行く手を阻み、過酷なステージが連続して待ち受けています。

2. 2013年大会参戦 日野レンジャーについて

1号車には、日野の21年のダカールラリー参戦の歴史で、初めて電子制御(コモンレール式)エンジン「J08C」(7.961L)を搭載。砂丘越えや悪路走破に求められる中低速でのトルクの増大を図ります。足回りには、ハブリダクション機構付アクスル※を新採用し、最低地上高が旧型車のアクスル底面比で約35mm上昇(理論値)し、将来開発予定の新エンジンの高出力にも耐えます。このアクスルには、ディスクブレーキとアルミホイールが採用され、操作性の向上と軽量化を図ります。
2台の日野レンジャーに共通するリアボディは、サブフレーム構造を廃止しシャシフレームに直接マウントすることで軽量化を図り、フレームの接合部を可動式にすることで路面からの強い衝撃を吸収する構造に変更しました。素材は前回から引き続き、カーボンパネルと幌の組み合せです。
※ハブリダクション : 悪路走破性に関わる最低地上高を上げるために、ホイールハブに減速ギヤを搭載した構造。

3. 日野チームスガワラについて

1991年、日野は、日本のトラックメーカーとして初めてダカールラリーに参戦。史上最低の完走率20.5%を記録したこともある、世界で最も過酷とされるこのレースで、日野は初参戦以来2012年まで21回連続完走を果たしています。1994年にはカミオン(トラック)部門にて総合2位を獲得し、翌1995年も2位の座を手にしました。1997年には、カミオン部門総合では史上初となる1・2・3位独占という快挙を成し遂げ、世界中を驚かせました。その後も総合2位を3回獲得するなど、カミオン部門のトップチームとして活躍を続けています。また、1996~2002年まで設けられた同部門排気量10リッター未満クラスでも7連覇。その後2年間、同クラス分けが廃止されたが、2005年大会で同クラスが復活、再び優勝を果たし、2007、2010、2011、2012年にもクラス優勝の栄冠を手にしています。

戦績

トラック部門総合優勝1回(1997年)、同部門2位5回(1994, 1995, 1998, 2001, 2005年)
同部門排気量10リッター未満クラス優勝12回(クラス設定13大会中)


日野チームスガワラ 公式ウェブサイト
http://www.hino-global.com/j/dakar/index.html
http://www.teamsugawara.jp/



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