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SABICとULVAC、自動車PC樹脂ガラス量産用新プラズマ成膜装置:ULGLAZEシステムを発表【SABICイノベーティブプラスチックス/アルバック】

2012年10月11日

    熱可塑性エンジニアリングプラスチックおよび先端素材ソリューションの世界的リーダーであるSABICイノベーティブプラスチックスと真空技術のリーダーである量産装置メーカーの㈱アルバック(以下アルバック)は、10月11日、自動車用樹脂ガラス(ポリカーボネート/PC)部品の量産用プラズマ成膜装置「ULGLAZEシステム」を発表いたしました。 ULGLAZEは、アルバック茅ヶ崎本社工場にて製造され、SABICとアルバックの2年間に渡る共同作業の一環として開発された成果です。

    ABICのLEXANTM 樹脂製品とEXATECTM プラズマ成膜用に最適化されたこのユニークな成膜装置は、自動車のOEMや部品メーカーが軽量で、且つ耐久性があり、空力特性を向上する樹脂ガラス部品(リアクォーターおよびサイドウインドー、リアウインドー、リアスポイラー、サンルーフ等)の製造を可能にし、自動車の耐用年数を通して優れた物理的性能と美しい外観を提供します。

    この技術の発表は、燃料効率改善の為の車体軽量化を実現するために、自動車メーカーがPC樹脂ガラス技術を最大限に活かすことを可能にする画期的な出来事です。 また、この功績は、各分野で高い技術力を持つ2社が自動車業界で積極的に共同作業を実施した成果を実証するものです。これにより自動車業界は、費用対効果の高いPC樹脂ガラス技術を様々なアプリケーションに導入することが可能となりました。

    「EXATECプラズマ成膜技術を研究した結果、処理時間および性能に対する大きな利点があるということが分かりました」と、アルバックの代表取締役執行役員社長の小日向 久治氏は語ります。 「その上、PC樹脂ガラス製造に使用される他のプラズマ成膜技術と比べてEXATECプラズマ成膜技術には最低30倍の処理速度があることが分かりました。 また、プロセスおよびプラズマ成膜技術はULGLAZE装置の開発設計を通して検証されました。 SABICの成膜技術に様々な自動車用部品製造装置に関するアルバックが持つ幅広い経験を組み合わせることで、高い生産性と信頼性を提供するシステム開発が実現しました。」

    SABIC、オートモティブPCグレージングユニット、リードエグゼクティブのアマンダ・ローブルは、「この量産成膜技術の発表により、PC樹脂ガラスは自動車デザインにおいてさらに大きな役割を果たすことができるようになり、燃料効率の向上、排気ガス放出の削減、および走行距離の拡大に対してさらに大きく貢献します。 この装置により、自動車メーカーはPC樹脂ガラス技術を最大限に活かす事により、他のパーツと部品統合することが可能となります。 この勢いを加速するために、SABICとアルバックは共同作業を継続してプラズマ成膜されたLEXAN樹脂製自動車樹脂ガラス部品を作るために研究開発に投資を行い、この装置とプロセスをさらに改善する予定です」。とコメントしました。

効率的な大規模生産

この新しい大量生産技術は、次の3つの先進的技術に基づいています:
                ①高速低温成膜、連続成膜プロセス、様々なサイズおよび形状の部品を成膜する能力
                ②LEXAN樹脂の優れた耐衝撃性
                ③EXATECプラズマ成膜技術の優れた耐候性および耐摩耗性
    こうした両社の技術がひとつとなって高品質な製品を一貫して生産することが可能となり、スループットも最適化されました。 特に、高速低温成膜および高い生産性が可能になる事により、お客様は費用対効果を最大限に活かす事が出来ます。

    アルバックには、自動車部品製造装置の設計、製作、およびそれらを供給してきた長い歴史があります。 アルバックは、ULGLAZEと同様に信頼性および生産性の高い、大型部品の成膜能力をもった連続成膜装置をこれまでに1,000台以上販売しています。

    自動車部品の樹脂ガラス製造に加え、ULGLAZEは、家電製品用ディスプレイ(タッチパネル、モニターガラス等)および電子部品、半導体および太陽電池部材への応用にも適しています。

写真 : SABICとアルバックとの2年にわたる共同作業の一環として開発されたULGLAZE装置


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