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Formlabs、米Rapid + TCTでUL 94 V-0グレードの難燃性レジン、ビルドプラットフォーム2Lなどを発表
2023年5月8日
Formlabs、米Rapid + TCTでUL 94 V-0グレードの難燃性レジン、
ビルドプラットフォーム2Lなどを発表
誰もが簡単にものづくりに参加できる世界の実現を目指すFormlabs株式会社(本社:東京都品川区北品川/代表者:ゼネラルマネージャー 長谷部 吉紀)は、米国シカゴにて米Formlabs Inc.が2023年5月2日より開催された3Dプリント/AMの大規模展示会「Rapid + TCT」にてSLA光造形向け新材料 Flame Retardant(難燃性)レジン、Form 3L対応のビルドプラットフォーム2、同社の無料プリント準備ソフトウェアPreFormでの3MF形式ファイルへの対応開始を発表しましたことをご案内申し上げます。
難燃性規格UL 94 V-0、FAR 25.853認証取得済み材料:Flame Retardant(難燃性)レジン
新材料のFlame Retardantレジンは、主に航空宇宙、自動車や鉄道等のモビリティ、電子機器や医療機器などの製造に求められる厳格な難燃性要求に対応する最終製品での使用を想定したUL94の難燃性規格V-0認証取得済みの高機能材料です。樹脂材料は原則的に石油精製品であることから難燃性をもたせることが難しく、3Dプリントの材料としてはFDM/FFF方式のフィラメント、ごく一部の光造形用レジンが既に販売されていますが、今回の新材料ではFormlabsの特許技術であるLFS(Low Force Stereolithography™)テクノロジーを用いたSLA光造形の、極めて高い精度をもって難燃性部品のプリントが可能となります。
Form 3シリーズの自動化製品Form Auto |
また、既存の難燃性光造形用材料では、高温に加熱するまでプリントが行えないオペレーション上の難しさ、そしてプリント後に向上してしまう脆性の影響で割れやすいという課題がありましたが、今回のFlame Retardantレジンでは加熱を行わずにプリントでき、尚且つ造形品も高い強度を維持します。造形品にはM3サイズのタップを切ることも可能で、Form 3シリーズの自動化ソリューションForm Autoを併用いただくことにより、筐体やコネクタなど最終製品向けの難燃性部品を24時間365日の常時稼働で高効率に量産いただけます。
写真①:Flame Retardant(難燃性)レジンのコネクタサンプル |
Flame Retardantレジンは、既にFormlabsのWebサイトより右のコネクタサンプルを無料で請求いただくことができます。また、テクニカルデータシート(TDS)では、業界でも珍しい試みとして、最終製品での使用を検討されるメーカー様のために第三者機関による各種のテストレポートを添付して公開しております。また、右のコネクタサンプルは、FormlabsのWebサイトより皆さまに無料でお申込いただけます。 https://formlabs.com/jp/request-sample-part/?part=flame-retardant-electrical-connector
UL 94 V-0認証取得済みの難燃性材料 |
Flame Retardantレジンの材料特性
写真②:Flame Retardantレジンの造形サンプル 独自性である難燃性と高強度の両立により、各種コネクタやバッテリー、電子機器筐体等の用途を想定。 |
新材料のFlame Retardantレジンは、UL 94 V-0認証のBlue Card(アディティブマニュファクチャリング用の樹脂材料に発行される。一般樹脂材料はYellow Card。)を取得しており、FAR 25.853(a)の燃焼、発煙性、ガス毒性の試験にも合格しています。また、裸火、発火源、高温環境などへの耐性も備え、剛性と耐クリープ性にも優れた機能性材料となっています。本Flame RetardantレジンはForm 3、Form 3+、Form 3B、Form 3B+、Form 3L、Form 3BLにてご使用いただけます。
UL難燃グレードとFAR試験
・UL 94:V-0(3mm)
・FAR 25.853 Appendix F, Part I (a) (1) (ii)12秒垂直燃焼試験:合格(2.5mm)
主な機械的特性
・最大引張強さ:41MPa
・引張弾性率:3,100MPa
・破断伸び:7.1%
・曲げ強さ:75MPa
・曲げ弾性率:2,700MPa
・アイゾット衝撃強さ(ノッチ付き):22J/m
さらに詳細な材料特性は、本プレスリリース別添のテクニカルデータシートをご参照ください。日本語版も近日公開予定です。
https://prtimes.jp/a/?f=d79262-17-eb0b3347acf49fc9b2d2cb2d7749fd92.pdf
造形品を瞬時に取り外せるビルドプラットフォーム2がForm 3L/3BLに対応
従来のビルドプラットフォームと比較して、劇的な作業効率向上が可能となる。 |
新製品のBuild Platform 2L(ビルドプラットフォーム2L)は、これまでデスクトップ型のForm 3シリーズで販売されていたビルドプラットフォーム2をベンチトップサイズの大容量機Form 3L、Form 3BLに対応できるサイズに大型化したもので、最大でForm 3シリーズの約5倍の体積となるW335 x D200 x H300mmのプリントに対応します。
ビルドプラットフォーム2同様に、特許技術のクイックリリーステクノロジー(Quick Release Technology)を搭載することで、特に大型品のプリント時に多大な時間と労力を要していたビルドプラットフォームからの造形品取り外しが瞬時に完了できるため、後処理時間を劇的に効率化することが可能です。また、より幅広い形状のモデルをサポート材を使用せずにプリントできるようになることで、プリント時間の短縮、材料費の削減をも実現します。
写真⑤:ビルドプラットフォーム2とビルドプラットフォーム2L Form 3シリーズ以上に時間と労力を要したForm 3(B)Lでのプリントに対応 |
次世代3Dファイルフォーマット、3MF形式に対応
また、Formlabsは無料で提供するFormlabs製プリンタでの造形準備ソフトウェアPreFormにおいて、これまでのSTL形式とOBJ形式に加え、新たに3MF形式ファイルに対応したことも併せて発表いたしました。3MFとは3MF委員会により開発・発表された主に工業製品に向けた3Dファイルフォーマットで、従来のSTL形式ファイルでは表現できない材料情報や色彩情報を含めたより広範な情報を保存できるファイル形式です。
Rapid + TCTでの発表内容サマリ
本年のRapid +TCTにて発表した新製品および新機能は、以下の通りです。
Flame Retardant(難燃性)レジン
・販売価格:1kg(0.84L) 43,000円(メーカー希望小売価格/税別)
・対応プリンタ: Form 3、Form 3+、Form 3B、Form 3B+、Form 3L、Form 3BL
・取得済み認証:UL 94 V-0 Blue Card
・適合規格:FAR 25.853 Appendix F, Part I (a) (1) (ii)12秒垂直燃焼試験合格
ビルドプラットフォーム2L
・販売価格:91,000円(メーカー希望小売価格/税別)
・対応プリンタ: Form 3L、Form 3BL
・搭載技術:クイックリリーステクノロジー(Quick Release Technology)※特許取得済み
無料プリント準備ソフトウェアPreForm対応ファイル
・新規対応:3MF形式
・従来対応:STL、OBJ形式
・ソフトウェア入手方法:FormlabsのWebサイトより無料ダウンロード可能
Formlabsについて
Formlabsは米国マサチューセッツ州サマービルに本社を置き、ノースカロライナ州、ドイツ、日本、中国、シンガポール、ハンガリー等に拠点を置く、「誰もが簡単にものづくりができる世界に」をミッションに掲げる産業用3Dプリンタメーカーです。創業者マックス・ロボフスキーらがMIT(マサチューセッツ工科大学)在学中に創業し、2016年には日本での販売を開始。フォーチュン500にリストアップされる全メーカーが導入しているデスクトップ型3Dプリンタとして話題となり、創業から成長に至るストーリーはNetflixの3Dプリンタ業界のドキュメンタリー「Print The Legend」でも大きく取り上げられており、昨年2021年9月には、創業10周年を迎えました。
現在Formlabsは、世界最多10万台超の3Dプリンタを販売したメーカーとなり、そのプリンタからは1億点超のプリントが行われています。世界最多の販売台数と、プリンタ1台あたり1,000点が造形されているというデータは、Formlabs製品が導入・運用共に低コストで誰もが簡単に扱えるものとして受け入れられた結果と考えており、私たちはこれからも、誰もが簡単にものづくりに参加できる世界を実現できるよう努めて参ります。
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