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Audi TT、誕生25周年を祝う:時代を超越したデザインアイコン
2023年5月16日
限定モデル Audi TTS Coupé memorial edition発表
> 1995年にクーペのスタディモデルとして発表されたTTは、1998年に量産を開始
> バウハウスにヒントを得たデザイン。初代TTはCoupéとRoadster合わせて約27万台を生産
> アウディ デザイナー ヴェンツェル:「Audi TTは走る彫刻作品」
(ドイツ本国発表資料)
2023年5月2日、インゴルシュタット:アウディは、Audi TT 3世代25年の間に、自動車デザインの歴史を塗り替えました。1998年にデビューして以来、このスポーツカーは、ドライビングの楽しさと明確なデザインランゲージにより、世界中の人々の共感を呼び起こしました。1999年、Auto Europeは、その年に発売されたニューモデルのベストカーにAudi TTを選出しました。
1990年代半ば、ラグジュアリーモデルのAudi A8が発売され、ブランドのポジショニングを高めると同時に、モデルシリーズの名称が徐々に変更され、Audi 80はAudi A4に、Audi 100はAudi A6となりました。1994年に導入されたAudi A4は、アウディの新しいデザインランゲージを具現した最初のモデルでした。続いて1996年には、プレミアムコンパクトモデルAudi A3が導入され、1997年には第2世代のAudi A6が発売されました。新鮮かつ進歩的なデザインでアウディファンを拡大する中で、米国人デザイナー フリーマン トーマスは、当時のデザイン部門責任者であったペーター シュライヤーの指揮の下、純粋なスポーツカーAudi TT Coupéをデザインしました。アウディは、1995年9月に開催されたIAA(フランクフルトモーターショー)で、熱狂的な来場者に向けて、このスタディモデルを発表しました。モデル名のTTは、1907年初回開催の世界で最も古いモータースポーツイベントの1つであり、NSUとDKWが大きな成功を収めた伝説的なモーターサイクルレース、マン島TTレースを連想させます。さらにTTという名称は、1960年代のスポーティなモデル NSU TTも思い起こさせます。Audi TT Coupéが、その当時のアウディのネーミングのルールを意図的に採用しなかったことは、このモデルの斬新さを強調することが目的でした。
デザイナーのヴェンツェル:「Audi TTは、すべての形状に明確な機能を備えている」
1995年12月、Audi TT Coupéの量産が決定されました。アウディのエクステリアデザイナーで、スタディモデルから市販モデルへの移行に携わったトルステン ヴェンツェルは、次のように回想しています。「市販モデルへの移行に際しては、プロポーションを含む数多くの技術仕様を細かく調整する必要がありました。市販モデルが発表されたとき、メディア各社は、スタディモデルからデザインが大きく変更されていないことを高く評価しました。これは私たちデザイナーにとって、最高の賛辞となりました」。 最も顕著なデザイン変更は、リアサイドウィンドウが設定されたことであり、モデルの印象が長くなり、スポーツカーとしてダイナミックに見えるようになりました。ヴェンツェルにとって、Audi TTは「最高品質のボディとラインを備えた走る彫刻作品」そのものでした。「Audi TTのボディは、1つの大きな塊から削り出されたように見え、従来のバンパーオーバーハングのないフロントエンドが、そのクリアなフォルムを強調しています」。と彼は説明しています。
Audi TT Coupé独自のシルエットを形成しているもう一つのデザイン要素は、円です。ヴェンツェルによると、円は「完璧なグラフィック形状」であると言います。このスポーツカーのエクステリアおよびインテリア デザインには、数多くの円形の要素が採用されています。バウハウスにヒントを得たAudi TTのすべてのラインには目的があり、すべての形状には機能があります。「アウディ デザインは、常に“レス・イズ・モア (less is more)”の哲学に従っています。Audi TT Coupéのデザインでは、本質的なところまで削減することによって、このクルマ特有のユニークなキャラクターを引き出しています。これは、私たちデザイナーにとって大きなチャレンジであり、特別な仕事でした」。
1年に2つの記念日:アウディ ハンガリーとAudi TT、同時に誕生を祝う
1998年、Audi TT Coupéの生産が開始、その1年後にTT Roadsterを導入しました。TTスタディモデルや1996年に発売されたAudi A3と同様に、このスポーツカーは、フォルクスワーゲン Golf IVの横置きエンジンプラットフォームをベースにしていました。
TTは、当初からハンガリーのAudi Hungaria Motor Kft(アウディ ハンガリー)で生産されました。TTのボディはAUDI AG本社工場 インゴルシュタットで塗装され、一晩をかけてアウディ ハンガリーの拠点ジェールまで鉄道で運ばれ、そこで最終組み立てが行われました。インゴルシュタットとジェールの2つの拠点で生産するという方式は、当時の自動車業界ではユニークなものでした。AUDI AGの完全子会社であるアウディ ハンガリーは2023年に30周年を迎えます。1993年2月に設立されたアウディ ハンガリーは、当初はエンジンのみを製造する工場でしたが、1998年にインゴルシュタット工場と連携してAudi TTの組み立てに着手。そして2013年、同社は本格的な自動車工場へと進化しました。アウディ ハンガリーは創業以来、4,300万基以上のエンジンと200万台近くの車両を製造してきました。
第1世代のAudi TTは、幅広いエンジンラインナップを備えて、当然のことながら非常にスポーティなモデルでした。たとえば、初代TTには、150~225PSの最高出力を発生する4気筒ターボエンジンに加え、250PSを発生するV6エンジンが搭載されていました。エンジンラインナップのハイライトは、240PSに強化されたAudi TT quattro Sportの4気筒エンジンで、1,168台が販売されました。初代TTのお客様には、数多くのオプション装備の選択肢が提供されました。パパイヤオレンジやノガロブルーといった専用カラーに加え、お客様は工場オプションの特別なアクセサリーを装備することができました。例えば、Audi TT Roadsterのレザーシートに設定された「ベースボールグローブ」デザインは、当初はショーモデル用に開発されたものでしたが、市販モデルにも採用されました。2006年半ばまでの8年間で、17万8,765台の初代Audi TT Coupé(Type 8N)が生産され、1999年から2006年の間には、9万733台の初代Audi TT Roadsterが生産されました。
TTラインナップが拡大され、第2世代にはRSバージョンが登場
第2世代のTTで、デザイナーは「シンプルで本質的なデザインの追求」を基本的なデザイン要素として継承しました。この原則は、例えば、エクステリアのミニマルなデザインや洗練されたドライバー志向のインテリアに明確に表現されています。丸みを帯びたフォルムと円形のモチーフは、典型的なTTのデザインであり、エクステリアとインテリアのデザインを統一する要素でもありました。その一例が、燃料タンクキャップ、円形エアベント、ギアシフトの縁取り、特徴的なシフトノブなどです。
この第2世代のTTは、Coupéが2006年、Roadsterが2007年に発売され、第2世代のAudi A3のプラットフォームをベースにしていました。このモデルでは、アウディマグネティックライドを備えたアダプティブダンパーが初めて採用されました。オプション設定されたこのテクノロジーは、ショックアブソーバーを路面状況とドライバーの運転スタイルに合わせて、連続的に可変することが可能です。2008年には、272PSを発生する2リッターターボエンジンを搭載したスポーツモデルTTSが発売され、その1年後には340PSを発生する2.5リッター5気筒ターボエンジンを搭載したTT RSと、出力を360PSに引き上げたAudi TT RS plusが発売されました。また2008年には、TT 2.0 TDI quattroを発売。これは、世界で初めてディーゼルエンジンを搭載した市販スポーツカーとなりました。
軽量化が施された第3世代のAudi TTは2014年に発売されました。2.0 TFSIエンジンとマニュアルトランスミッションを搭載したTT Coupéの重量はわずか1,230 kgで、先代モデルよりも最大50kg軽量化されました。新型TTおよびTT RSの開発にあたりデザイナーは、1998年に登場した初代TTの特徴的なラインを現代的に再解釈しました。典型的な丸い燃料タンクキャップは、世代を超えて受け継がれました。このモデルでは、数多くの詳細なプロフィールも、第1世代のクラシックなデザインを意図的に想起させるように開発されました。技術的に第3世代のTTはいくつかの革新をもたらしました。例えば、このモデルでは、アナログメーターとMMIモニターに代わり、非常に精細で多用途なディスプレイを備えたフルデジタルメーター、アウディバーチャルコックピットを初めて採用しました。2016年、Audi TT RSの発売とともに自動車のライティング技術の新時代が始まりました。アウディは、このTT RSのテールライトにOLED(有機発光ダイオード)を初めて採用しました。エンジンラインナップも、発売当初の最上位モデルは310PSを発生する2リッター ターボエンジンを搭載したAudi TTSから始まり、2016年には、アウディが誇る最もエモーショナルな2.5リッター5気筒ターボエンジンを搭載したTT RSまで印象的なモデルが続きました。400PSを発揮するこのエンジンはスポーティなサウンドを特徴とし、「インターナショナル エンジン オブ ザ イヤー」を9回連続で受賞しています。アウディは、2023年のアニバーサリーイヤーを祝うために、Audi TTの四半世紀にわたるデザインとテクノロジーのハイライトを結集し、ナルドグレーを纏った100台限定の特別なAudi TT RS Coupé iconic editionモデルを発表しています。
※本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。
関連リンク
>ドイツ本国発表資料 – A timeless design icon: The Audi TT turns 25
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