ニュース

国内向けに油圧クローラドリルの新シリーズを販売開始【古河機械金属】

2023年4月24日

  

国内向けに油圧クローラドリルの新シリーズを販売開始
~大孔径、高いせん孔性能、燃費低減を実現~

  

 当社(社長:中戸川 稔)グループの中核事業会社で、ロックドリル部門を担う古河ロックドリル株式会社(東京都千代田区、社長:荻野 正浩)は、国内向けに大型油圧クローラドリルの新シリーズ『HCR L110-E5』の販売を開始しました。排出ガス5次規制に適合したクリーンエンジンを採用したほか、HCRシリーズ最大の大孔径を実現する高出力型油圧ドリフタHD836、更に、最先端の低燃費化技術「スーパーエコノミーモードPLUS」を搭載し、高いせん孔性能と燃料消費量の低減を実現しました。



大型油圧クローラドリル『HCR L110-E5』

  

大型油圧クローラドリル『HCR L110-E5』

 古河ロックドリルは、油圧クローラドリルにおいて、国内約65%のシェア※1を有しており、その主力製品として『HCRシリーズ』をラインナップしています。
 大型油圧クローラドリル『HCR L110-E5』は、『HCR1800-EDⅡ』の後継機種で、更なる環境負荷低減のため、排出ガス5次規制(オフロード法2014年基準 / EPA Tier 4 Final / EU Stage Ⅴに対応[後述の特徴①参照])に適合したクリーンエンジンを採用しました。また、大径ロッドT60※2クラス対応の高出力型油圧ドリフタHD836[後述の特徴②参照]の搭載により、『HCRシリーズ』最大となるせん孔径Φ152mmを実現。より大きなビットとロッドを搭載することにより大孔径、高い直進性、スピーディーなせん孔を可能にしました。
 更に、最先端の低燃費化技術「スーパーエコノミーモードPLUS[後述の特徴③参照]」により、せん孔作業時のエンジン回転速度を岩質に応じて選択することができ、せん孔性能を維持しながら燃料消費量を低減しました。
 古河ロックドリルは、今後、国内において『HCR L110-E5』の販売を強化するともに、2021年度上期から先行販売している欧米地域においても拡販に努めてまいります。

 ※1 シェアは当社調べ
 ※2 標準は直径60mm。Tubeタイプは直径87mm。

  

『HCR L110-E5』の特徴

①排出ガス5次規制適合クリーンエンジン搭載
環境に配慮し、排出ガス5次規制(オフロード法2014年基準 / EPA Tier 4 Final / EU Stage Ⅴに対応)に適合したクリーンエンジンを搭載しています。PM(粒子化合物).NOx(窒素酸化物)の排出量を大幅に低減した最高レベルの低排出ガス成分を実現したエンジンです。

②大孔径対応の高出力型油圧ドリフタ HD836を搭載
デュアルダンパ機構※3とエネルギー伝達効率を極めたくさび型ピストン形状および新ピストン作動機構により、異なる岩質に幅広く、すばやく対応します。負荷に応じた最適な制御をすることで、高い破砕効率を実現しました。複雑な操作もなく、ムダのないパワーで安定した快適なせん孔ができます。
※3 デュアルダンパ(特殊構造の衝撃緩衝装置)により、ビットの刃先を岩盤に押し付け、打撃ピストンの打撃波のエネルギーを確実にビットの刃先に伝達して岩盤を破砕することができ、適正な推力でのせん孔を可能とします。

③最先端の低燃費化技術「スーパーエコノミーモードPLUS」
iMS[後述の特徴⑤]モニタ画面で、せん孔作業(打撃&ブロー操作)時のエンジン回転速度を1600・1800・2000・2200min-1の4段階より選択できます。岩質に応じて適正なエンジン回転速度を選択することで、打撃性能を維持しながら燃費改善に貢献する最先端の低燃費化技術です。(特許取得済) スーパーエコノミーモードに「コンプレッサ・新アンロード制御」、「新オートスロットル制御」を加えた新システムにより、いっそうの燃費低減を図りました。

 ・コンプレッサ・新アンロード制御
  コンプレッサ待機動力を最小限に抑えるフラッシング連動式アンロード制御を追加しました。
  エンジンの負荷軽減に連動し低燃費化を実現しています。(特許取得済)
 ・新オートスロットル制御
  作業に合わせてエンジン回転速度を自動制御する機能を追加しました。
  未作業時には自動的にアイドリングにすることで燃費低減を図ったシステムです。(特許取得済)

④革新の「セミオートドリリング制御 iDS(Intelligent Drilling System)」
岩質の変化に応じた最適なせん孔状態に自動制御するiDS(インテリジェント・ドリリング・システム)を標準装備。回転圧異常、ビット目詰まりを検知して、自動的にドリフタを後退させる従来のアンチジャミングに加え、フィード・回転・打撃の3要素をバランスさせたスムーズなせん孔が可能です。

⑤機体のコンディションが一目でわかる iMS(Intelligent Monitoring System)
7インチカラー液晶パネルに機体の稼働情報やメンテナンス情報を集中表示。各種設定や作動中に生じたエラー履歴やメンテナンスが必要な個所についての情報を、インフォメーションディスプレイ上に表示します。

  

主要諸元・販売価格・販売目標

【主要諸元】
モデル名称 HCR L110-E5
質量 20,030 kg
搭載ドリフタ HD836
エンジン キャタピラー
C9.3B(オフロード法2014年基準 /
EPA Tier 4 Final / EU Stage Ⅴ)
280kW/2200min-1
コンプレッサ 北越工業
PDSF290
13.5m3 1.03MPa
ロッドチェンジャ GR803
14ft
ST58、GT60 7(本格納)+1(スタータロッド)
GT60Tube 6(本格納)+1(スタータロッド)
せん孔径 Φ102~140mm(ST58、GT60)
Φ102~152mm (GT60Tube, Φ87)

【販売価格】
オープン価格

【販売目標】
台数:2023年度30台(海外含む)

  

油圧クローラドリルとは

 発破用の火薬を装填するため下向きにせん孔する(岩盤に孔(あな)を開ける)自走式機械です。鉱山や砕石場等の露天掘り掘削現場では油圧クローラドリルでせん孔し、岩盤を発破することにより石を採取します。国内外の現場で活躍しており、インフラ開発を支える原材料となる砕石や石灰石、金・銀等の非鉄金属鉱山、鉄鉱石鉱山等の鉱石採掘に貢献しています。せん孔する孔の大きさにより火薬量が変わり、発破後の石の生産量が増減します。油圧クローラドリルは、せん孔する孔の大きさによりサイズが異なるため、現場の生産規模に合ったサイズ選定が必要です。

当ニュースリリースPDF版はこちら

  

お問い合わせ先:ニュースリリースに関して
古河機械金属株式会社 経営企画部広報・IR課 03-6636-9501

  

お問い合わせ先:製品に関して
古河ロックドリル株式会社 営業企画部 03-6636-9522

  

  

  

古河機械金属株式会社 ホームページはこちら
古河ロックドリル株式会社 ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#古河機械金属
#古河ロックドリル
#建機/農機/重機
#2023年4月24日