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金型レス量産対応のSLS「Fuseシリーズ」に初の軟質材かつ非ナイロン材、TPU 90Aパウダーの販売を開始。【Formlabs】
2023年3月17日
Formlabs、金型レス量産対応のSLS「Fuseシリーズ」に初の軟質材かつ非ナイロン材、
TPU 90Aパウダーの販売を開始。
誰もが簡単にものづくりに参加できる世界の実現を目指すFormlabs株式会社(本社:東京都品川区北品川/代表者:ゼネラルマネージャー 長谷部 吉紀)は、2023年3月17日(米国東部時間 3月16日)より、金型レスでの小ロット量産に対応するSLS方式3Dプリンタ「Fuseシリーズ」用に、これまで多くのお客様から要望をいただいていた軟質材である、TPU 90Aパウダーの販売を開始いたしました。
想定される業界と用途
FormlabsのFuse 1+ 30Wは、粉末材料を使用するPBF(粉末床溶融結合法)と呼ばれるカテゴリの中でも、高出力レーザーで凝固剤等を使うことなく粉末材料を焼結して積層するSLS(粉末焼結積層造形)方式と呼ばれる3Dプリント方式で、様々な工業用高機能材料が使用でき、尚且つ小ロット量産に対応する3Dプリンタです。今回の新製品TPU 90Aパウダーは、Fuseシリーズ初の非ナイロン材かつ初の軟質材であり、皮膚接触に対応する生体適合性材料でもあります。
試作から量産までをFuseシリーズのみで一貫して行えるため、切削や成形では成し得ない形状も容易に表現できる点、サポート材が不要なSLS方式であるためサポート材除去後に研磨が行えるだけのスペースを設計で設けておく必要がない点から、極めて自由度の高いデザインでウェアラブル製品やグリップ部、緩衝部品、あるいはガスケット等の部品を内製で迅速に、型を起こすことなく量産いただけます。
今回のTPU 90Aパウダーでは、上記のような用途にて消費者向け製品メーカー、自動車や二輪等のモビリティメーカー、および軟質材での治具製作等の需要を見込んでいます。
写真①:シューズのソール 顧客ひとりひとりの足の形状に完璧にフィットするシューズのソール等も製造できる。 |
非常に高い再利用性とショアA硬度90Aの高強度軟質材
写真②:ラティス構造でのクッション部品の例 材料の耐衝撃性とデザインによるクッション性を掛け合わせて「へたり」に強い部品を作ることもできる。 |
TPU 90Aパウダーは、90AのショアA硬度を持つ硬質かつ高強度な軟質材で、高い破断伸びと引裂強さを備えています。また、 本材料はISO 10993-1:2018に基づく生物学的安全性評価において下記の生体適合性が確認されています。
新製品サマリ
今回販売を開始した新製品の特徴は、以下の通りです。
・販売価格:6kg 108,000円(メーカー希望小売価格/税別)
・l対応プリンタ:Fuse 1+ 30W ・l材料種別:熱可塑性樹脂(ポリウレタン) |
写真③:TPU 90Aパウダー 3kgボトル×2本の6kg単位にて販売 |
写真④:無料サンプルーツ |
写真⑤:用途イメージ フレキスブルノズル |
Formlabsについて
Formlabsは米国マサチューセッツ州サマービルに本社を置き、ノースカロライナ州、ドイツ、日本、中国、シンガポール、ハンガリー等に拠点を置く、「誰もが簡単にものづくりができる世界に」をミッションに掲げる産業用3Dプリンタメーカーです。創業者マックス・ロボフスキーらがMIT(マサチューセッツ工科大学)在学中に創業し、2016年には日本での販売を開始。フォーチュン500にリストアップされる全メーカーが導入しているデスクトップ型3Dプリンタとして話題となり、創業から成長に至るストーリーはNetflixの3Dプリンタ業界のドキュメンタリー「Print The Legend」でも大きく取り上げられており、昨年2021年9月には、創業10周年を迎えました。
現在Formlabsは、世界最多10万台超の3Dプリンタを販売したメーカーとなり、そのプリンタからは1億点超のプリントが行われています。世界最多の販売台数と、プリンタ1台あたり1,000点が造形されているというデータは、Formlabs製品が導入・運用共に低コストで誰もが簡単に扱えるものとして受け入れられた結果と考えており、私たちはこれからも、誰もが簡単にものづくりに参加できる世界を実現できるよう努めて参ります。
本件に関するお問合せ先
Formlabs株式会社 マーケティング部
Tel: 03-6718-4004
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