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ハイグレードSiCエピウェハー第3世代品を開発、量産を開始【レゾナック】
2023年3月1日
ハイグレードSiCエピウェハー第3世代品を開発、量産を開始
~世界最高水準の品質のエピウェハー供給により、
高出力と省スペースを両立する次世代パワー半導体の実用化に貢献~
株式会社レゾナック(社長 髙橋 秀仁)は、パワー半導体の材料である炭化ケイ素(以下、SiC)エピタキシャルウェハー(以下、エピウェハー)において、現在量産中の第2世代ハイグレードエピウェハーの品質をさらに改善した第3世代ハイグレードエピウェハーを開発し、量産を開始しました。
SiCパワー半導体は、従来のシリコンウェハーを用いたパワー半導体と比べ、電力変換時の電力損失や熱の発生が少なく、省エネルギー化に貢献するデバイスとして注目されています。特に電気自動車(EV)や再生可能エネルギー分野などの各種産業用途での需要が急拡大しています。SiCエピウェハーは、SiC単結晶基板にエピタキシャル層を成長させた製品で、SiCパワー半導体の主要材料です。当社は世界最大のSiCエピウェハー外販メーカーとして、世界最高水準の品質のSiCエピウェハーを提供し、国内外のデバイスメーカーから高い評価を得ています。
高価格帯のEVや鉄道向けなどで使われるハイエンド向けのパワー半導体は、高出力化と省スペース化を両立するために、デバイスに流れる電流密度を上げることが求められています。高い電流密度を実現するには、SiC基板中に存在する欠陥が拡張することを防げるかどうかが、技術的な課題でした。今回当社は新構造のエピタキシャル技術を用いることでこの課題を解決し、第3世代のハイグレードエピウェハーとして量産を開始しました。本製品は、高電流密度においても高い信頼性を誇り、ハイエンド向けのパワーモジュールの実用化に貢献します。
レゾナックグループは「共創型化学会社」として、グローバル社会の持続可能な発展への貢献をめざし、エネルギー効率化を実現するSiCエピウェハーを次世代事業と位置付けて注力しています。当社は2022年9月に自社製SiC単結晶基板を使用した200mm SiCエピウェハーのサンプル出荷*1を開始しているほか、さらなる高品質化に向けてグリーンイノベーション基金事業にて研究開発*2を進めております。今後も、“ベスト・イン・クラス”をモットーに、高性能で高い信頼性の製品を供給することで、SiCパワー半導体の普及に貢献してまいります。
*1 2022年9月7日リリース「200mm SiCエピウェハーのサンプル出荷を開始」
*2 2022年5月23日リリース「次世代グリーンパワー半導体用8インチSiCウェハー開発計画がNEDOグリーンイノベーション基金事業に採択」
以上
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