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xEVパワー半導体用窒化ケイ素基板を増産【プロテリアル】

2023年2月13日

  

xEVパワー半導体用窒化ケイ素基板を増産

  

株式会社プロテリアル(本社 東京都江東区)と株式会社プロテリアルフェライト電子(本社・工場 鳥取県鳥取市 以下、プロテリアルフェライト電子)(以下、プロテリアルとプロテリアルフェライト電子をあわせて当社)は、窒化ケイ素(Si3N4)基板の増産投資をプロテリアルフェライト電子内にて行うことにいたしました。窒化ケイ素基板は、xEV*1等でモーターの制御や電力変換を行うパワー半導体の基板として使用される重要部材として需要が急拡大しており、今後の継続的な成長が見込まれます。当社は、増産投資による窒化ケイ素基板の売り上げ拡大を通じて、脱炭素社会実現への貢献をめざします。

  

1.背景

 EVの駆動モーターを高度に制御するために、インバータ*2やコンバータ*3が使用されています。パワー半導体は、インバータやコンバータに使われ、xEVを動かすための高い電圧や大きな電流のスイッチング(オン、オフ)機能を担っています。xEVがさらに普及するために、航続距離を高める必要がありますが、そのために必要な技術の一つが、インバータ、コンバータの小型化・高周波数化、高効率化です。しかし、小型化・高周波化することで、パワー半導体(半導体デバイス)で発生する熱による特性劣化への対策強化が不可欠となってきます。
 窒化ケイ素基板(図1参照)は、インバータ、コンバータに組み込まれるパワーモジュール(図2参照)の絶縁基板(図3参照)として用いられます。回路内の電流リークを防止したり、パワーモジュールの強度を高めたりする他、パワー半導体から伝わってきた熱を銅部分へ放出し、パワー半導体の特性劣化を防ぎます。
 現在、二酸化炭素排出量を低減するための有効な技術の一つとして、車のxEV化が急速に進んでいます。当社は、xEVの需要拡大を見据え、窒化ケイ素基板を2017年に開発し、2019年から量産を開始しました。足元では、窒化ケイ素基板の需要が急拡大しており、今後もさらにその動きが加速することが見込まれています。


 図1.窒化ケイ素基板            図2.インバータとパワーモジュール

図3.パワーモジュールの基板部分断面図

  

2.概要

 当社は、窒化ケイ素(Si3N4)基板の拡大する需要に対応するために、プロテリアルフェライト電子の工場内に、増産投資を行うことにいたしました。稼働は2023年後半を予定しております。

1.場所  :株式会社プロテリアルフェライト電子
2.投資内容:電気炉等の機械設備
3.稼働予定:2023年後半
4.生産能力:2021年度対比で約2倍に拡大

  

以上

  

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(ご参考)
用語解説
xEV    : 電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気
       自動車(PHEV)の総称。
インバータ : 直流を交流に変換する回路。
       広義では、インバータとコンバータを組み合わせ、周波数の異なる交流を発生するインバータ装置を
       意味する。
コンバータ : 交流・直流を異なる直流に変換する回路

株式会社プロテリアルフェライト電子 概要
1.事業内容 : 情報通信機器、ゲーム機器、車載用等、電気電子機器全般にわたる電子部品の開発、製造。
        金型、精密機械部品、治工具の製作、加工。
2.代表者  : 代表取締役 取締役社長 長友浩之
3.所在地  : 鳥取県鳥取市南栄町70番地2
4.資本金  : 1億5千万円
5.株主   : 株式会社プロテリアル100%
6.設立   : 1969年9月1日
7.従業員数 : 257名(2022年4月1日現在)

  

  

  

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