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S Road REITO MOLA GT-R、逆転優勝でチャンピオンシップ連覇【日産自動車】

2012年9月30日

NISSAN GT-RがGT500クラスは3戦連続優勝
– SUPER GT 2012第7戦レースレポート –


9月30日 オートポリス(大分県日田市)

9月30日(日)に大分県日田市のオートポリスでSUPER GT第7戦SUPER GT in KYUSHU 300km決勝レースが行われ、第6戦までにランキング1位に立っていた#1 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)が劇的な逆転優勝を遂げ、二年連続でSUPER GTチャンピオンに輝きました。

台風17号の接近により、予選日の29日からオートポリス周辺は悪天候に見舞われました。#1 GT-Rは公式予選では十分なパフォーマンスを発揮することができず、10位の位置から決勝レースをスタートすることになりました。このレースでSUPER GT出場100レース目を迎えた柳田真孝は、「予選がうまくいかなかった分、決勝レースでは思い切り走って良いレースをお見せしたいです」と語っていました。

決勝レース日の30日は朝から小雨が降り、サーキット周辺は深い霧に覆われていました。そのため、午前中に予定されていたフリー走行は8分で中断。決勝レース直前まで、スタートが危ぶまれるほどでした。しかし、午後1時過ぎに霧は晴れ、レースはセイフティカー(SC)の先導でスタートすることになります。路面状況はウェットながらコンディションは悪くなく、2周のSCラップののちレースはスタートしました。#1 GT-Rは、スタートドライバーのロニー・クインタレッリがレース前半を担当。クインタレッリは、序盤から徐々に順位を上げましたが、7位となったあとは前方を塞がれてポジションアップのチャンスは訪れません。そのため、チームは早めにピットインさせて、ドライバー交代することを決断。24周目にピットに入り、柳田がレースに戻りました。長い周回を担当することになった柳田は、タイヤを温存しながらも上位車について離れない走りを心がけます。終盤に差し掛かると上位陣のバトルは激化し、目まぐるしく順位も変動しました。51周目に5位を走行していた柳田は、4位に上がると積極的な攻めの走りを開始。58周目に先行するライバルを抜いて2位に上がると、トップの#32 HSVを追い上げました。一周ごとにギャップを埋めた柳田は、タイヤが厳しくなったライバル車を追いつめ、最終ラップの第2ヘアピンで逆転に成功。1位で65周目のコントロールラインを駆け抜けました。

予選でポールポジションは逃したものの、1/1000秒差の2位でレースをスタートした#23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ミハエル・クルム)は、オープニングラップにスタートドライバーの本山が早くもトップの車両を抜いて首位に立ち、グランドスタンドの日産応援席を大いに沸かせました。本山は、そのままリードを広げて行きましたが、途中セイフティカーラップをはさんだため、せっかく築いたリードは帳消しとなってしまいます。それでも中盤まではトップのまま走行し、一時後続にかわされてしまいますが27周目に3位でクルムにバトンタッチしました。クルムは順位を取り戻すべくハイペースで走りましたが、後半はグリップ低下に悩まされてタイヤ交換のためにピットインしなければなりませんでした。さらに終盤には、競っていたライバル車との接触がペナルティ対象となってしまい、ドライブスルーでタイムロスを重ねることになります。最終的には、6位でレースをフィニッシュしました。

今回、活躍したGT-Rはこの2台だけではありません。#24 D’station ADVAN GT-R(安田裕信/ビヨン・ビルドハイム)は、予選3位からレースをスタートし、#23 GT-Rに続いて序盤は2位を走行。後半を受け持った安田がライバルを抜き去ってトップに立ち、合計13周レースをリードしました。終盤はややペースを落としてしまいますが、4位でレースを終えました。一方、#12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/ジョアオ・パオロ.デ・オリベイラ)は、セレクトしたタイヤが路面コンディションにマッチせず、10位で完走を果たしました。

GT300クラスの#3 S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正)は、ハンディウェイト96kgを背負いながら初のポールポジションを獲得すると、その勢いに乗ってレースでも首位を独走しました。そのまま、ポールトゥフィニッシュを果たすものと思われましたが、終盤にリアタイヤが外れるトラブルがあり、完走を果たすことはできませんでした。

日産系チーム総監督 柿元邦彦のコメント

「今日はこのような天気だったので、クルマのレースでなくタイヤの競争となってしまいましたね。それでも 1号車のGT-Rが二年連続のチャンピオンをとれたのは本当に嬉しいことです。特に後半の柳田の走りは素晴らしく、称賛に値するものだったと思います。ロニーも前半を辛抱し、冷静な走りをしてくれたので、両ドライバーの力で勝ち取った勝利だと言えるでしょう。また、タイヤ無交換という作戦に挑んだ24号車も、最終的にはペースダウンしてしまいましたが、エキサイティングな見せ場を作ってくれました」

#1 GT-Rドライバー、柳田真孝のコメント

「予選で失敗しているので、難しいレースになると予想していました。それでも、諦めずに全力で走ることだけに専念しました。トップを走る#32 HSVを絶対に抜いてやろうとは思っていましたが、まさかチャンピオンまでとれるとは想像もしていませんでした。本当に素晴らしいクルマに仕上げてくれたチーム、厳しい前半に我慢の走りをしてくれたロニー、そしてミシュランさんやスポンサーさん、ファンの皆さんに心から感謝したいと思います。ありがとうございました」

#1 GT-Rドライバー、ロニー・クインタレッリのコメント

「僕のスティントは、前が3台のHSVに固められていたので、前に出るチャンスがありませんでした。でもそうなった時には早めにピットインする計画だったので、無理せずに作戦に従いました。今日の優勝は、すべてマー(柳田)のものです。誇りに思います。また、彼とのコンビで二年連続チャンピオンになれたことは本当に歓びです。最高のパートナーだと思います」


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