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金型部品製造のパンチ工業、金属を一体化する技術「P-Bas」の商標登録が完了
2022年11月8日
金型部品製造のパンチ工業、金属を一体化する技術「P-Bas」の商標登録が完了
パンチ工業株式会社は、複数の金属部品や素材を、加圧しながら加熱することで一体化する技術「P-Bas」(ピーバス:Punch Bonding and sintering)の商標登録を特許庁に出願し、2022年9月9日付で登録が完了しました。2021年度の販売開始以来、お引き合いも順調に増加している同技術を通じて、お客様の生産性向上や原価低減に貢献してまいります。
P-Basの「接合」と「焼結」の2つの技術のうち、接合については、2022年10月20・21日に行われた展示会「第12回おおた研究・開発フェア」でもサンプルを展示し、出展社プレゼンテーションではP-Basの接合技術を用いて製作した高機能な金型部品を紹介しました。
商標登録の概要
商標 :P-Bas
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金属の接合・焼結技術「P-Bas」について
P-Bas (Punch Bonding and sintering)は、接合(Bonding)と焼結(sintering)を意味する、パンチグループ独自の造語です。P-Basには「接合」「焼結」の2つの技術があり、分割して加工した複数の部品や素材など、一体化する対象に違いはあるものの、どちらも特殊な設備で加圧・加熱して対象物を一体化する技術です。現在は接合を活用して金型部品を製作する技術や、焼結による新素材の開発に取組んでいます。
<接合技術の開発>
これまで、機械加工では難しく、金属3Dプリンタなどで製作していた複雑な形状の冷却水管などを含有する部品を、分割して製作し接合することで機械加工での製作を可能とする技術の開発を行っています。接合による部品製作は、金属3Dプリンタでの製作と比較し、製造工数が少ない、材料費が安価、材質選択肢が多い、製品強度が高いなどのメリットがあり、お客様の生産性向上や原価低減に貢献します。
なお、接合前の分割した部品の溝部分にサビ対策の表面処理を施す技術を特許出願しております。今後も特許に繋がる開発を目指し、適宜特許出願を行ってまいります。
【接合技術-分割して製作した部品を一体化】
接合による製作の特長(3Dプリンタとの比較)
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<焼結による新素材の開発>
金型部品で使用頻度の高い素材は、主に特殊鋼の製造会社が生産しています。これら特殊鋼メーカーは大きな炉で大量生産し、量産を考慮しての合金設計となるため、必ずしもお客様の用途に最適な素材がラインナップされているとは言えない、という課題があります。特に、プラスチック金型に使用される素材は、プレス金型用と比較し、耐摩耗性や高熱伝導率、ミガキ性や非磁性、防錆性や表面処理との相性など、成形する製品により様々な性能が複合して求められます。これらの要求に対して、当社では、既存の材種では網羅出来ていない分野が多くあると考えており、まずはプラスチック金型に用いる素材の開発に取組むこととしました。現状の素材に課題を感じているお客様に対して新素材をご提供することで、お客様の第一候補として選ばれる会社を目指してまいります。
開発した新素材は、当社が金型部品の素材に用いる他、ご要望に応じてお客様へ販売することを予定しています。
2022年6月には、当該開発に関連して、北海道立工業技術センターの運営管理を行っている函館地域産業振興財団と、プラスチック成型金型用の高機能な粉末合金の開発に関する共同研究契約を締結しました。現在は同センターと共同で開発を進めております。
展示会「第12回おおた技術・開発フェア」への出展
国内外の大学・研究開発機関・企業による先端技術が集結する展示会で、P-Basをはじめとする当社の精密ピン等の微細加工や切削加工の技術を紹介しました。
当日は、人財育成の観点から、普段工場で勤務している若手社員を中心に来場者へ当社や技術を紹介しました。普段の機械加工を離れ、会社を外部から見る視点を養い、また、技術・製品を紹介する難しさを体験しました。
来場者からは、水管の錆で困っていたのでP-Basの技術に興味がある、工場見学を希望する、世界シェアの高さや女性技術者の活躍に驚いたなどのご感想を頂戴したほか、早速その場でお引き合いをいただくなど、好評を博しました。
展示会名:第12回おおた技術・開発フェア
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■会社概要
社名:パンチ工業株式会社
代表:代表取締役/社長執行役員 森久保 哲司
所在地:東京都品川区南大井6丁目22番7号 大森ベルポートE館5階
創業:1975年
売上高:393億円(2022年3月期)
従業員数:3,979名
URL:http://www.punch.co.jp/
事業内容:金型部品の製造・販売及び金型関連の付属品販売
社名に込められた意味:パンチ工業という社名は、創業の製品であるプリント基板用穴あけパンチの「パンチ」と、活力にあふれた「パンチ」の効いた会社という意味が込められています。
会社ロゴマークに込められた意味:ゲンコツマークは、「商品である金型用パンチ/ピンと企業としての勢い」を表現しており、斜線は、「稲妻のごとく業界に新風を送らんとする」意気込みを表現しています。
■本件に関するお問合せ
パンチ工業株式会社
<P-Basについて>
新技術推進プロジェクト 担当:石倉
電話番号:0197-68-3087
<商標について>
人事総務部 総務課
電話番号:03-6893-8007
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