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ヴァレオ、車両の電動化向けサーマルシステムで 2件の記録的な受注を獲得~グループの年初からの受注額は、40億ユーロ以上に
2022年10月13日
ヴァレオ、車両の電動化向けサーマルシステムで 2件の記録的な受注を獲得
~グループの年初からの受注額は、40億ユーロ以上に
今年9月、ヴァレオはEVのサーマルコンフォート分野でステランティスと契約を結び、大型受注を獲得しました。ヴァレオは 2019年からカーメーカーにヒート ポンプ ソリューションを供給しており、次世代のEVプラットフォームに新世代の技術を提供しています。よりコンパクトで統合が容易な最新のヒートポンプは、市場で最高クラスの電力効率と冷却効率を提供し、バッテリーの急速充電を可能にし、車室内で快適に過ごせるように空調を行います。
8月には、ヴァレオは別の大手欧州カーメーカーとも契約を結びました。これにより、ヴァレオは同社の主要なEVプラットフォーム向けにEV用エアコンユニットとフロントエンド冷却モジュールを供給します。この技術の組み合わせは、マーケットトップクラスの静粛性をもたらします。ガソリン車ではエアコンの音はエンジン音で目立ちませんでしたが、EVでは耳障りなノイズとして聞こえるため、静粛性はさらに重要になります。
また、ヴァレオは9月にEV用サーマルシステムの追加注文を獲得しています。この一例は、中国の大手カーメーカーとスマート・ヒートポンプの契約です。この新製品は、バルブ、ポンプ、熱交換器で構成される超小型の完全統合型スマート・ヒートポンプ・モジュールで、2023年から量産が始まります。このヴァレオが開発したスマート・ヒートポンプ・モジュールは、EVのエネルギー効率を高め、サーマルシステムを軽量化し、カーメーカーの組み立てコストを最小限に抑えることができます。
バッテリー冷却システムの分野では、欧州の大手カーメーカーと大型契約を結びました。ヴァレオはまた、中国と欧州の 4 つの顧客から電気ヒーターと、2 つの主要なEVプラットフォーム向けの電動コンプレッサーの受注も獲得しています。
2022年初来、ヴァレオは自動車の電動化に特化したサーマルシステムで 40億ユーロ以上の受注を確保しており、これは 前年同期と比べて100% 増加しています。この5年間で、ヴァレオはこの分野で合計 114 億ユーロ受注しており、ヴァレオのサーマルシステム受注全体の 70% を占めています。
この受注は、ヴァレオが今年2月に発表した価値創造戦略「Move Up 」プランのプレゼンテーションで述べたように、ヴァレオがこの分野で加速し続けていることを示す新たな証です。サーマルシステムはEVの性能に重要な役割を果たしています。EVでは特に、性能、航続距離、乗員の快適性で最適なバランスを見いだすことが必要です。たとえば、冬に暖房を電気で行うと、外気温がマイナス7度の場合、航続距離が40%以上短縮されてしまいます。ですから、サーマルシステムの課題は、航続距離を損なうことなく、乗員に快適さを提供することです。
ヴァレオは、乗員に快適さをもたらしつつ、バッテリーの急速充電を可能にし、バッテリー性能を最適化し、車両の電動パワートレイン (モーターや電子機器など) を冷却するスマート・サーマルシステムを開発しました。この技術により、ヴァレオのソリューションは、熱と電気エネルギー管理のあらゆる側面をカバーします。
ヴァレオのサーマルシステム・ビジネスグループのプレジデントであるフランシスコ・モレノは、次のように述べています。「2025年までに、EV向けのサーマルシステムは、内燃エンジン車用に製造されたシステムより、2.5倍の価値を創造するでしょう。年初からの好調な販売実績は、「Move Up」プランに沿った電動化の加速がすでに進行中であり、ヴァレオがこの取り組みへのギアをアップしたことを示しています。」
サーマルシステムにおいて世界第2位のサプライヤーであるヴァレオは、EV向けの包括的な技術ポートフォリオを有しています。2021 年に 63 億ユーロに達しているEV向けサーマル システム市場は、今後 5 年間で 3 倍以上に拡大し、2025 年には 210 億ユーロ、2030 年には 400 億ユーロ近くになる見込みです。
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