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北米で初めて「Mobility Day」を開催し高性能ソリューションを公開【ランクセス】

2012年9月25日

・ 基調講演は自動車業界で実績のあるボブ・ルッツ氏が登壇
・ 欧州連合 (EU)のタイヤラベリング制度に準じた、世界で初めて転がり抵抗・ウェットグリップ性能両方においてA等級を実現するタイヤの1つを公開
・ 2012年上半期の「グリーンモビリティ」関連の売上高は20%増
・ 2012年中にブラジル、欧州、南アフリカでも「Mobility Day」を開催予定

ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス(LANXESS)は、世界的に展開する「グリーンモビリティ」への積極的な取り組みの一環として、北米で初めて、「Mobility Day North America」を開催しました。 同イベントは、ノースカロライナ州シャーロットで、「持続可能なモビリティを推進する先進技術」をテーマに終日のシンポジウム形式で行なわれました。

このシンポジウムにおいて、ランクセスは、主に「エコタイヤ」用の高性能グレードの合成ゴムと自動車向け軽量化プラスチックを公開し、顧客、メディア、政府関係者を含め200名以上が参加しました。

ランクセスのCEOであるアクセルC. ハイトマンは、開会式で次のように述べています。「ランクセスは、アメリカが自動車産業の中心地であると考え、『Mobility Day』をここアメリカで開催しました。」アメリカは、乗用車の所有台数において世界一を誇るのみでなく、運転距離においてもアメリカを超える国はありません。

基調講演者は、元ゼネラル・モーターズ副会長で「Car Guys vs. Bean Counters」の著者、ロバート(ボブ)A. ルッツ氏です。 ルッツ氏には、ご自身の経験と将来の展望について講演していただきました。

「グリーンモビリティ」

ランクセスは、自動車産業における持続可能なソリューションの旺盛な需要に対応するため、2012年を「グリーンモビリティ」推進の年と設定しました。

アメリカの乗用車燃費は平均25マイル/1ガロンと、現在先進諸国の中では最低レベルにとどまっています。 なお、欧州連合(EU)では45マイル/1ガロンです。 (1米国ガロン= 3.79リットル)

米国では、高速道路交通安全事業団 が実施し、米国の自動車燃費基準であるCAFE(企業別平均燃費)基準のような、より厳しい規定や高いガソリン価格が、より低燃費の車やトラックの生産を後押ししています。これは、ランクセスが提供するソリューション活用のチャンスとなります。

「グリーンモビリティ」に不可欠な多数の製品 、例えば高性能ゴムや高性能プラスチックは、ランクセスの49の製造拠点のうち、25の拠点で製造されています。これらの製品の売上高は、ランクセスの総売上高の約17%に相当する約15億ユーロ(20億米ドル)を占めています。ランクセスは、2015年度までに同関連製品の売上高を27億ユーロ(35億米ドル)に引き上げる数値目標を掲げています。

2012年上半期の「グリーンモビリティ」関連製品の売上高は、前年同期比約20%増の8億7,800万ユーロ(11億4,700万米ドル)を達成しました。

転がり抵抗・ウェットグリップ性能両方において最高等級のコンセプトタイヤ

「Mobility Day North America」においてランクセスは、ドイツで開発し、テュフズード(TUV SÜD:世界のリーディング第三者試験認証機関の1つ)によって試験された最高等級のコンセプトタイヤを公開しました。 コンセプトタイヤには、最新のネオジウム触媒ポリブタジエンラバー(Nd-PBR)技術、ソリューション・スチレン・ブタジエンラバー(SSBR)、そしてゴム添加剤が使用されています。これにより、EUで新たに導入されるタイヤラベリング制度において、転がり抵抗とウェットグリップ性能の両方で「A」等級を獲得し、世界で初めて両性能においてA等級を得たタイヤの1つとなるでしょう。

Nd-PBRは、タイヤのトレッドとサイドウォールに使用され、タイヤの転がり抵抗の低減と燃費向上を実現します。さらに、優れた耐摩耗性を備え、タイヤ寿命の大幅な延長と安全性の向上を図ります。SSBRは主にタイヤのトレッドコンパウンドに使用され、転がり抵抗を低減し、ウェットグリップ性能を向上します。

自動車の燃費の20%~30%、走行時の二酸化炭素排出量の24%は、タイヤに起因すると複数の研究が示しています。

ハイトマンは次のように述べています。「この技術はランクセスの最新の技術開発の1つです。 現在、タイヤ設計の時代から、タイヤの性能向上を実現するタイヤ素材の時代へと移行しています。ランクセスは、まさしくこの素材の部分で、顧客の未来のタイヤ開発において重要な役割を担っているのです」

耐久性においても競争優位性を持つ最高の素材を、タイヤ業界の顧客にいち早く提供できるよう、ランクセスはコンセプトタイヤの開発を今後さらに進めていきます。

米国におけるタイヤラベリング制度

米国の工業グループと監査機関は、タイヤのラベリンク制度の導入に向けて取り組んでおり、2014年以降の実施を予定しています。

一方、EUでは、2012年11月よりタイヤラベリング表示が義務付けられます。同制度では、燃費性能、ウェットグリップ性能がそれぞれAからGまで等級付けされ、さらに騒音量についてはデシベルで示されます。「エコタイヤ」の付加価値を明確化することで、新制度は、消費者にタイヤを識別するための透明性をもたらします。

また同様のタイヤラベリング制度が、この12月から韓国でも実施されます。日本では2010年からタイヤメーカーの任意によるタイヤラベリング制度(欧州とは異なる表示、等級分け)が導入されています。

「エコタイヤ」使用の利点は明白です。タイヤ1本につき20ドルから30ドルの追加コストで 「エコタイヤ」に代えることで、飛躍的な燃料費削減を実現することができます。
「エコタイヤ」装着で、ガソリン消費は最大5~7%軽減します。また湿潤・凍結路面で最高15%ブレーキ距離を短くし、冬季の運転を大幅に向上すると研究で証明されています。

軽量化プラスチック

タイヤに加えて、ランクセスは自動車製造に使用されてきた鉄やアルミニウムのような従来の材料の代替となる軽量化プラスチックにも注力しています。高性能プラスチック部品は今日の自動車部品の20%を占めており、その割合は増加を続けています。

ランクセスの「デュレタン(R)(Durethan(R))」や「ポカン(R)(Pocan(R))」のようなポリアミドやポリエステルは、自動車部品、オイルパン、クーラントパイプ、バッテリーハウジング、ステアリングロッド、ペダル、ペダルブラケットといった多様な自動車用途に使用されています。

ランクセスの非常に革新的な高性能プラスチックは、金属の代替としてより軽量な自動車部品の製造を実現し、車の燃費向上および二酸化炭素排出量の削減に貢献しています。さらに、自動車メーカーと車両部品サプライヤーは高性能プラスチックを採用することで、さらなる廉価生産と組立工程の簡略化による大幅なコスト削減が実現できます。

ランクセスは、9月18日にノースカロライナ州ガストニアにおいて、拡大する米国市場に対応するため、米国で初めての軽量化プラスチックのコンパウンド工場を稼働開始しました。

一連のイベントの背景と今後の予定

ランクセスが2009年に初めて開催したシンポジウム「Rubber Day」は、高水準のフォーラムとなり、タイヤ産業界の例年のイベントとして確立しました。 その後ランクセスが企画した「Rubber Day」や続くイベントは「Automotive Day」や「Mobility Day」へと発展を遂げ、今やゴム加工業界、タイヤおよび自動車産業界の専門家や、関係省庁、学術関連のトップが集まり、最新事情や意見交換を行なう不可欠な場としての役割を果たすようになりました。

今年開催される一連のイベントは、9月初めに上海で行われた「Mobility DayChina」で幕をあけました。続いて、10月18日にリオデジャネイロ(ブラジル)で「Rubber DayBrazil」、11月22日と23日にチェコのプラハで「Mobility Day CEE」を開催し、11月27日と28日のポート・エリザベス(南アフリカ)での「Mobility Day South Africa」で幕を閉じます。

これは、シャーロット(米国ノースカロライナ州)、およびレバクーゼン(ドイツ)で9月18日に発表されたリリースをもとに、ランクセス㈱が発表したものです。
この原文(英語)は、以下のURLにてご参照下さい。
http://www.press.lanxess.com

ランクセスについて

ランクセスは、世界31カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2011年の総売上は88億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 16,900人、世界中に49の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス(DJSI World)」および「FTSE4Good」の構成銘柄です。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp

本件に関するお問い合わせ先

ランクセス㈱  コーポレートコミュニケーションズ
村上  幸、 田中  久美子
TEL  :  03-5293-8005  FAX  :  03-5219-9773
lanxess.japan@lanxess.com

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ランクセスのニュースリリースは www.lanxess.co.jp の”プレスリリース”項目よりご覧ください。また、役員およびその他の写真は http://photos.lanxess.com.(英語)より入手いただけます。
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