ニュース

停電時でも起動を可能にした自立運転機能付きの家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニットを開発【本田技研工業】

2012年9月25日

Hondaは、ガスエンジンで発電し、その際に生じるエンジンからの排熱を利用して給湯や暖房を行う家庭向け熱電併給システム「エコウィル(ECOWILL)」※1のコアユニットとして好評の家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニットに、停電などの非常時にも使用可能な自立運転機能付きモデルを追加し、11月より各ガス事業者への販売を開始します。

この自立運転機能付き家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニット「MCHP1.0R」は、東日本大震災以降、停電時にも使えるコージェネレーションシステムに対する市場ニーズの高まりを背景に、昨年フルモデルチェンジした発電ユニットをベースに開発。ガス事業者が販売する新型ガス発電・給湯暖房システム「エコウィルプラス」の発電ユニットとして、始動グリップを引いてエンジンを起動させることにより系統電力から自立して発電を開始することができます。自立運転時の発電出力は最大約980Wで、停電時にも専用コンセントからの電力供給によりテレビやパソコンによる情報収集や夜間の照明などに利用できるほか、風呂などへの給湯や床暖房などの利用も可能です。

Hondaは、ガスエンジンと独創の発電技術「正弦波インバーター」を組み合わせた小型発電システムによる家庭用小型コージェネレーション(熱電併給)ユニットを2003年より販売開始。2011年にフルモデルチェンジした「MCHP1.0K2」は、吸気行程と膨張行程のストローク長が異なるリンク構成による高膨張比化によって熱効率を高めることで燃費性能を飛躍的に向上した、複リンク式高膨張比エンジン「EXlink(エクスリンク)」※2を搭載。EXlinkと独自の発電機技術により、発電効率26.3%※3を実現するとともに、燃焼時にエンジンから発生する熱を細部にわたって回収する高効率な熱交換システムにより、一次エネルギーの利用率92.0%※4を達成しています。このユニットと排熱を利用する給湯暖房ユニットで構成されるシステムは、「エコウィル(ECOWILL)」のブランドで各ガス事業者から販売され、累計約12万戸※5に設置されています。

Hondaは、独自の発電機技術に加えて、ガスエンジンコージェネレーションユニットや薄膜太陽電池モジュールを採用した太陽光発電システムなどのホームパワージェネレーション事業を通じて、エネルギーを家庭で創る「エコロジカルな家産・家消」による低炭素社会の実現に貢献していきます。


※1  大阪ガス㈱の登録商標
※2  Extended Expansion Linkage Engineを意味する造語でHondaの登録商標
※3  低位発熱量(LHV)基準
※4  Hondaガスエンジンコージェネレーションユニット(MCHP1.0K2)からのLLC出湯温度75℃での値。低位発熱量(LHV)基準
※5  2012年8月末現在 Honda調べ



【自立運転機能付き家庭用小型ガスエンジンコージェネレーションユニットの主な特長】

・ システムの運転/停止にかかわらず、その間に停電した場合でもガスが供給されている間は、自立始動させることにより常に発電が可能です。
・ 停電時は、エコウィルプラス専用の自立運転専用コンセントから最大消費電力約980W(AC100V-980VA)まで使用可能です。
・ 自立運転においては、Hondaのポータブル発電機の技術を応用し、ユニット本体に内蔵した機械式のリコイルスターターにより簡単、スムーズな始動を実現。


【停電時における自立運転の手順】

(1) 給湯ユニットの電源プラグを自立運転専用給湯ユニット用コンセント(左側)に差しかえます。
(2) 発電ユニットの発電モード切換えスイッチを「停電時(自立)」に切り換えます。
(3) 発電ユニット内蔵の始動グリップを引いて起動し、発電ユニットが始動後、1分以上経過してから使用します。



なお、自立運転時は、エンジンからの熱を以下の3つの形で使用することで運転を継続します。
(1) 給湯ユニットにお湯をためる。
(2) 浴室暖房乾燥機を自動運転させる。
(3) 浴槽に自動湯張りを行う。


【発電ユニット主要諸元】


お客様お問い合わせ先
本田技研工業㈱  日本営業本部  汎用パワープロダクツ営業部エネルギー事業推進室
〒351-0188  埼玉県和光市本町8-1
TEL  048-452-0312



本田技研工業株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#本田技研工業
#自動車メーカ