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#12 Zが優勝、日産/NISMO陣営は鈴鹿での5連勝を達成
2022年8月28日
#12 Zが優勝、日産/NISMO陣営は鈴鹿での5連勝を達成
GT300クラスは#10 GT-Rが2位表彰台を獲得
SUPER GT 2022第5戦レースレポート
8月28日 鈴鹿サーキット(三重県)
【GT500】
2022年SUPER GTシリーズ第5戦が8月27日、28日に鈴鹿サーキットで開催されました。日産/NISMO陣営は鈴鹿でのレースにおいて4連勝を記録しており、今シーズンより投入したNissan Z GT500の性能向上を活かして、鈴鹿5連勝を狙う戦いに挑みました。
第3戦鈴鹿で優勝した#3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代 勝正 / 高星 明誠)は前戦と同じサクセスウェイト52kgが課され、50kgを超えたために実装35kgと燃料流量リストリクターが一段階絞られる措置が取られています。第4戦までの結果によって、#23 MOTUL AUTECH Z(松田 次生 / ロニー・クインタレッリ)は30kg、#12 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)は49kg、#24 リアライズコーポレーションADVAN Z (佐々木 大樹 / 平手 晃平)は35kgのサクセスウェイトが搭載されています。
#23 ZがNissan Z GT500の初ポールポジションを獲得
予選
予選日の8月27日、天候は曇り、気温31度、路面温度38度のコンディションのもと、午後3時53分から10分間のGT500クラス予選Q1が開始されました。決勝日はさらに暑くなる予報が出ており、予選と同一タイヤで決勝をスタートするルールによって、タイヤ選択が難しい予選となりました。4周目にアタックに入ったZ勢は、#23 Zの松田が1分45秒282で3番手、#3 Zの千代が1分46秒008でQ2進出にわずかにおよばず9番手に終わりました。#24 Zでアタックした佐々木は1分45秒753で6番手、#12 Zの平峰は1分46秒260で15番手となっています。#23 Zと#24 Zの2台がQ1を突破し、Q2進出となりました。
午後4時31分からQ1上位8台による予選Q2が開始されました。#23 Zのクインタレッリは4周目に1分45秒169の最速ラップをマークし、予選1位を獲得、2019年第5戦富士以来3年ぶり、そしてNissan Z GT500にとって初のポールポジション奪取となりました。#24 Zの平手は3周目に1分45秒811をマークし、6位となりました。
予選15位から、終盤の逆転で#12 カルソニック IMPUL Zが優勝
決勝
8月28日、レース開始が近づくと雲間が広がり、強い日差しがコースに照りつける天候となりました。午後2時30分、気温29度、路面温度39度のコンディションの下、パレードラップがスタート。その後にフォーメーションラップが行われ、77周のレースが開始されました。ポールポジションからスタートした#23 Zのクインタレッリはトップを守り、6番手からスタートした#24 Zの佐々木もポジションをキープ。9番手スタートとなった#3 Zの千代は1周目、2周目と続けてポジションを上げて7番手、15番手スタートの#12 Zのバゲットは14番手に上がっています。9周目、#3 Zは#24 Zをパスして6番手、#24 Zは7番手となりました。#12 Zは7周目に他車のピットインで13番手に上がると、16周目には前車をオーバーテイクして12番手に上がっています。
17周目、#24 Zのタイヤにトラブルが発生しスロー走行となり、ピットに戻るまでに大きくタイムをロス、15番手にポジションを落としました。18周目にはトップを快走する#23 Zがピットイン。ドライバー交替はせず、給油とタイヤ交換を行い11番手でコースに戻りました。20周目には#3 Zがピットインし、#23 Z同様に、給油とタイヤ交換のみの作業を行い、12番手となっています。1回目のピットインを引き伸ばして2番手を走行する#12 Zは34周目にピットイン、ドライバーを平峰に交替し13番手から追い上げを開始しました。GT500クラスの全車が1回目のピットインを行った時点で、#23 Zが2番手、#3 Zが7番手、#12 Zが13番手、#24 Zが15番手で、レースは後半戦となりました。
後続に先行を許し、4番手までポジションを下げた#23 Zは42周目に2回目のピットインを行い、ドライバーを松田に交替。5番手を走る#3 Zは46周目にピットインを行い、ドライバーは高星に交替しました。49周目、130Rでのクラッシュによりセーフティカーが導入されました。ピットが閉鎖される直前のタイミングで6番手走行中の#12 Zがピットに滑り込み8番手で復帰し、ピットインのタイムロスを抑えることに成功しました。55周目にレースが再開される時点で、#23 が7番手、#12 Zが8番手、#3 Zが10番手、#24 Zが15番手。再開後、2回目のピットインを行うマシンが出るとともに、Z勢はペースを上げて、ポジションを上げていきます。全車が2回目のピットインを終えた60周目には#23 Zが2番手、#12 Zが3番手、#3 Zが6番手を走行し、それぞれ前車との差を詰めていきました。
#23 Zと#12 Zを含む3台によるトップ争いは激しさを増し、65周目、GT300マシンを追い抜く際に#23 Zと#12 Zが接近、#12 Zがコース外に押し出される格好になりました。それぞれポジションは変わらなかったものの、#23 Zにドライブスルーペナルティが科され、#23 Zは優勝争いから脱落してしまいます。これで2番手となった#12 Zは最終盤にペースの落ちたトップに迫り、75周目のヘアピン進入でインを突き、首位を奪うと2番手との差を広げトップでチェッカーフラッグを受けました。
6番手から前との差を詰めて4台による3番手争いに加わった#3 Zは#23 Zのペナルティで5番手に上がると、73周目に前車をパスして4位に浮上。ペナルティにより6番手にダウンした#23 Zは最終ラップに先行車のアクシデントにより5位。レース後半、安定したペースで走行を続けた#24 Zは最終的に10位でフィニッシュしました。
#12 Zは予選15位からの優勝という快挙を成し遂げるとともに、日産/NISMO陣営の鈴鹿5連勝を達成。最終的に4台のNissan Z GT500が入賞を果たす好結果で第5戦を終えました。日産/NISMO陣営はNissan Z GT500の強さを引き続き発揮し、シリーズタイトル獲得に向けて、残り3戦に全力を尽くします。
平峰 一貴 選手
「今は驚きと、とてもうれしい気持ちです。まさか予選15番手からトップに上がれるとは思っていませんでした。予選Q1では15番手に終わってしまいチームにも申し訳なかったですし、ショックを受けていたのですが、朝からバゲット選手が元気づけてくれました。レースではバゲット選手のオーバーテイクを見てチームの士気も上がりましたし、僕も、“最後のチェッカーまで出し切ってこい”という星野監督からの言葉に集中して、プッシュし続けることができました」
ベルトラン・バゲット 選手
「僕にとってはこのチームで初優勝なので、最高の気分です。残り3戦ありますが、チャンピオンシップもリードしているので、このままリードを保ちたいですね。最初のスティントの目標はできるだけ長く乗り続けることで、できる限りポジションを上げていくことでした。平峰選手も素晴らしい仕事を見せてくれました。セーフティカーが味方した部分もありますが、強いレースペースで戦うことができました。平峰選手のチームメイトであることを光栄に思います」
【GT300】
GT300クラスには5台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦し、ポールポジションからスタートした#10 TANAX GAINER GT-R(富田 竜一郎 / 大草 りき / 塩津 佑介)が、45kgのサクセスウェイトを搭載しながらも今シーズン2度目の表彰台となる2位を獲得しました。そのほかの4台も長丁場のレースで健闘をみせ、全車が完走を果たしました。
シリーズランキングでは#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波 清斗 / ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がランキングトップをキープ、2位に#10 GT-Rが続いています。
Pos | No | Machine | Driver | Time / Behind |
---|---|---|---|---|
1 | 12 | カルソニック IMPUL Z | 平峰 一貴 / ベルトラン・バゲット | 2:35’39.339 |
2 | 17 | Astemo NSX-GT | 塚越 広大 / 松下 信治 | 6.630 |
3 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 関口 雄飛 / 中山 雄一 | 7.747 |
4 | 3 | CRAFTSPORTS MOTUL Z | 千代 勝正 / 高星 明誠 | 8.257 |
5 | 23 | MOTUL AUTECH Z | 松田 次生 / ロニー・クインタレッリ |
13.747 |
10 | 24 | リアライズコーポレーション ADVAN Z | 佐々木 大樹 / 平手 晃平 | 1’30.122 |
Pos | No | Machine | Driver | Time / Behind |
---|---|---|---|---|
1 | 4 | グッドスマイル 初音ミク AMG | 谷口 信輝 / 片岡 龍也 | 2:37’08.113 |
2 | 10 | TANAX GAINER GT-R | 富田 竜一郎 / 大草 りき / 塩津 佑介 | 3.407 |
3 | 30 | apr GR86 GT | 織戸 学 / 平良 響 / 上村 優太 | 19.822 |
13 | 56 | リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R | 藤波 清斗 / ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ |
1Lap |
16 | 11 | GAINER TANAX GT-R | 安田 裕信 / 石川 京侍 | 1Lap |
20 | 360 | RUNUP RIVAUX GT-R | 青木 孝行 / 田中 篤 / 柴田 優作 | 2Laps |
22 | 48 | 植毛ケーズフロンティア GT-R | 井田 太陽 / 田中 優暉 / 甲野 将哉 | 3Laps |
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