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SUPER GT 2022年 第4戦 富士 FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE フェネストラズ/宮田組GRスープラが初勝利!【トヨタ自動車】

2022年8月7日

  

SUPER GT 2022年 第4戦 富士 FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE
フェネストラズ/宮田組GRスープラが初勝利!

  

 SUPER GT第4戦が富士スピードウェイで450kmレースとして行われ、サッシャ・フェネストラズ/宮田 莉朋組 KeePer TOM’S GR Supra 37号車が今季初勝利。フェネストラズにとってはSUPER GTで初、宮田にとってもGT500クラスでは初の勝利を飾りました。坪井 翔/ジュリアーノ・アレジ組 au TOM’S GR Supra 36号車が4位、関口 雄飛/中山 雄一組 DENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車が6位、大嶋 和也/山下 健太組 ENEOS X PRIME GR Supra 14号車が7位、国本 雄資/阪口 晴南組 WedsSport ADVAN GR Supra 19号車が9位に入り、GRスープラは5台がポイント獲得を果たしました。


初勝利を挙げたKeePer TOM’S GR Supra 37号車の宮田 莉朋とサッシャ・フェネストラズ

  


  

 SUPER GT第4戦「FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE」が8月6日(土)、7日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
 前戦鈴鹿大会から2か月強の長いインターバルを経て、SUPER GTが再開。全8戦で戦われている今季SUPER GTの前半を締めくくる大会となります。これまでの3戦では、開幕戦で大嶋/山下組 14号車がポール・トゥ・ウィンを飾りましたが、第2戦ではホンダNSX、第3戦はニッサンZが勝利を挙げており、また、この3戦は3メーカーが全て表彰台を分け合うという激戦が繰り広げられています。
 第2戦に続き今季2度目のSUPER GTが開催される富士での今大会は、第2戦同様450kmと通常よりもやや長い距離設定で、2度の給油ピットインが義務づけられています。第2戦は短縮終了となったこともあり、実質的に今季初となるロングレース、それも暑い8月の戦いはタフなものとなることが予想されました。
 夏休みということもあり、多くのファンの皆様が集まった今大会、イベント広場ではTGRブースが開設され、SUPER GTのイベントとしては初の展示となるGRカローラを始め、さまざまなGR車両を展示し、お客様の注目を集めました。

  


  

予選

 6日(土)、朝方は非常に濃い霧に包まれ、最初に予定されていた併催レースのFIA-F4予選はキャンセルに。しかし、その後なんとか視界はよくなり、午前中のSUPER GT公式練習は乾いていく路面の中で行われました。
 午後3時、空は厚い雲に覆われ、気温は21度、路面温度は28度と8月としては異例に低いコンディションながら、路面はドライでノックアウト方式の予選が開始されました。
 全車が出走し、上位8台がQ2へと進出するGT500クラスのQ1では、路面温度が想定よりもかなり低いこともあってか、セッション開始と同時に各車コースイン。十分にタイヤを暖め、セッション終盤にアタックが開始されました。
 まず大嶋の14号車が1分27秒706のターゲットタイムをマークしトップへ。関口の39号車も1分27秒754で3番手に。
 フェネストラズの37号車が1分27秒216と好タイムをマークしトップに立つも、石浦宏明のZENT CERUMO GR Supra 38号車が1分27秒095でこれを塗り替えてトップに。坪井の36号車が1分27秒193でこの2台の間に飛びこみました。
 そして最後の最後に国本の19号車が1分27秒169を叩き出し、2番手に入ったかと思ったところで、坪井の36号車はさらにタイムを伸ばし、石浦の38号車と1000分の1秒まで同じタイムで並んで見せました。
 Q2進出ラインとなる8番手まで僅か0.248秒という僅差の争いとなる中、GRスープラ勢は38号車、36号車、19号車、37号車とトップ4を占めてQ2へと進出。一方、現在ランキングトップで52kgと最大のサクセスウェイトを科されている14号車は10番手、午前中の公式練習中にトラブルに見舞われた影響もあり、39号車は12番手でQ1敗退となりました。
 Q2では、まず「富士マイスター」の38号車立川祐路が1分27秒074でトップに立ちますが、チェッカーラップで各車さらにタイムを更新。19号車の阪口晴南が1分26秒178という、他車を大きく引き離す圧倒的なタイムをマーク。37号車の宮田も1分26秒台に入れて3番手に浮上。
 最終的に、19号車の阪口晴南は、2番手に0.6秒以上もの大差をつけて、19号車としては3戦連続となるポールポジションを獲得しました。37号車が3番手、立川の38号車が4番手で2列目に並び、アレジがアタックした36号車は6番手グリッドを獲得しました。
 GT300クラスは、台数が多いため2グループに分けてQ1を実施。それぞれ上位8台がQ2へと進出します。
 Aグループでは、吉田広樹の埼玉トヨペットGB GR Supra GT 52号車が4番手、清水 英志郎のシェイドレーシング GR86 GT 20号車が5番手、河野 駿佑のSyntium LMcorsa GR Supra GT 60号車が6番手、三宅 淳詞のHACHI-ICHI GR Supra GT 244号車が7番手に入り、4台がQ2へと進出。
 織戸学のapr GR86 GT 30号車は10番手、今大会3人目のドライバーとして加わった小高一斗がアタックを担当したapr GR SPORT PRIUS GT 31号車は12番手でQ2進出はなりませんでした。
 B組では、堤優威がアタックしたmuta Racing GR86 GT 2号車が、最後に3番手に飛びこみ、ベテラン高木真一がアタックしたK-tunes RC F GT3 96号車も6番手につけて2台共にQ2進出を果たしました。
 Q2では、新田守男の96号車が3列目6番手グリッドを確保。吉本大樹の60号車が7番手、川合孝汰の52号車が11番手、佐藤公哉の244号車が13番手、平中克幸の20号車が15番手、加藤寛規の2号車が16番手グリッドとなりました。

  


  

決勝

 7日(日)は天候が回復。決勝レーススタートの1時間ほど前にやや強い降雨があり路面を濡らしましたが、スタートまでには止み、路面には僅かに湿っている場所が残っているものの、午後2時のスタート時点では太陽が顔を出し、気温26度、路面温度31度というコンディションの中、全車スリックタイヤで出走。久しぶりに静岡県警の白バイ、パトカーの先導によるパレードラップを経てフォーメーションラップが開始されましたが、路面コンディションによりフォーメーションラップが1周延長され、決勝レースは99周としてスタートが切られました。
 スタートは順当に切られ、上位勢の順位は変わらず。しかし、ポールポジションからスタートを切った国本の19号車はペースが上がらず、次々に後続にかわされて順位を落として行くこととなってしまいました。
 3番手からスタートを切ったフェネストラズの37号車は、5周目に19号車をかわし2位へ。ここで4番手からスタートを切った立川の38号車は、前戦のトラブルによりエンジン、シャシーを交換したため10秒ストップのペナルティを科されており、これを消化して最後尾に順位を落としました。
 レースがちょうど3分の1となる33周を終えたところで、6位を走行していた36号車がピットイン。アレジから坪井へとドライバーチェンジ。36周を終えたところで2位走行中の37号車もピットへ向かい、フェネストラズから宮田へと交代しました。
 最後までピットを遅らせたのは39号車。42周を終えたところでピットへ向かい、関口から中山雄一がステアリングを受けとりました。
 これで全車が1回目のピット義務を終え、37号車が2位、36号車が5位、山下から大嶋へと代わった14号車が7位、39号車が8位、19号車が9位を走行。
 ペナルティにより最後尾へ後退するも追い上げを目指していた38号車は、43周目にピットレーン入り口付近でストップ。車両トラブルでレースを終えることとなりました。
 レース折り返しの頃には、5位走行中の36号車坪井が前を行く8号車ARTA NSX-GTを猛追。55周目のTGRコーナー(1コーナー)進入では並びかけながら逆転には到りませんでしたが、翌周、第1セクターでの猛攻の末に、アドバンコーナー(ヘアピン)でパス。4位に浮上しました。
 2位走行中の37号車宮田は、一時首位に1.1秒差まで迫りましたが、3位を走行する12号車カルソニック IMPUL Zからの猛攻も受けることとなり、トップ3の争いが激化。72周目を終えたところで首位を行く24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zがピットへ向かうと、翌周37号車もピットへ。ここで37号車はドライバー交代をしない作戦で、ピットの素早い作業にも助けられ、一気に24号車をかわし、実質的な首位に立ちました。
 39号車と19号車が2度目のピットを最後まで引っ張る作戦に出ましたが、19号車はピット作業でトラブルがありタイムロス。一方で80周を終えたところでピットに向かった39号車は、ドライバー交代無し、タイヤ交換なしで給油のみという作戦でピットタイムを大幅に短縮し、6位でコースへと復帰しました。
 その後は大きな順位変動は無いまま、宮田の駆る37号車が着実にトップを守りきってチェッカー。23歳になったばかりのフェネストラズ、3日後に23歳になる宮田と、現在のGT500クラスでは最年少コンビとなるフレッシュな2人が、TGRとGRスープラに今季2勝目をもたらしました。
 宮田はGT500クラス初勝利。フェネストラズにとってはSUPER GTでの嬉しい初勝利となりました。37号車としての勝利は2020年の平川亮/ニック/キャシディ組以来。この勝利で37号車はドライバーズランキングでも8位から一気に首位へと躍り出ました。
 6番手スタートから素晴らしいバトルで観客を沸かせた36号車が4位。変則的な戦略を見事に決めた39号車が6位。今大会最多の52kgという重いサクセスウェイトで10番手スタートから着実にポジションを上げた14号車が7位。19号車は9位でチェッカーを受け、GRスープラは5台がポイント獲得を果たしました。
 GT300クラスでは、スタート直後に244号車は他車と接触。244号車は早くもここでレースを終えることとなりました。
 今大会は2回の給油ピットが義務づけられていますが、燃費やタイヤの摩耗などにより戦略が大きく異なります。特に様々な車種が出場するGT300クラスでは顕著で、1周目を終えたところで、52号車が1回目の給油義務を消化するためにピットイン。2号車、31号車も5周を終えたところでピットへ向かいました。
 6番手スタートの96号車、7番手スタートの60号車はトップ10をキープし、96号車が17周目、60号車は20周目にピットイン。この時点で、先に入る作戦を採った52号車、31号車共に60号車、96号車よりも上位へとポジションを上げていました。
 その後GT300クラスは、首位を争っていた車両に次々にトラブルが起こる波乱の展開となりましたが、そんな中、着実にトップ10圏内を争った60号車が順位を上げていき、4位でフィニッシュ。96号車も5位に入りポイント獲得を果たしました。早いピット作戦を採った31号車は23番手スタートから作戦を成功させて11位でフィニッシュ。52号車が14位、30号車が15位に入りました。


表彰式

初勝利を挙げたサッシャ・フェネストラズ/宮田 莉朋組 KeePer TOM’S GR Supra 37号車

4位フィニッシュを果たした坪井 翔/ジュリアーノ・アレジ組 au TOM’S GR Supra 36号車

イベント広場ではTGRブースが開設され、SUPER GTイベントでは初のGRカローラが展示

  


  

KeePer TOM’S GR Supra 37号車 ドライバー サッシャ・フェネストラズ:

 まず、このような素晴らしい週末にしてくれたトムスチームに感謝したいと思います。今シーズンはこれまで我々にとって決して良かったとは言えませんでしたが、今日、全てが報われました。本当に、本当に嬉しいです。スタート直前に雨が降ったこともあって、私が担当したスタートからちょっとプッシュしていきましたが、その後引き継いだ宮田選手が2スティントで素晴らしい走りを見せてくれました。我々にとってはやや厳しいコンディションで、争っていた24号車はとても速かったです。私のスティントでは、最初はまだ濡れている場所が残っており、レーシングライン外を走るのはリスクがあったので数周我慢してから1台パスしました。その後は24号車の後方で走行を続けて宮田選手に繋ぎました。そして、あとは第2,第3スティントで宮田選手が本当に素晴らしい走りをみせ、トップで戻って来てくれました。私、いや我々にとって初めてのSUPER GT 500クラスでの勝利で、本当に嬉しいです。

  


  

KeePer TOM’S GR Supra 37号車 ドライバー 宮田莉朋:

 前戦の鈴鹿大会が終わってから2ヶ月の間全くテストがなく、チームやサッシャと共に、富士のレースがどんなコンディションになる、どんな季節になるっていうのをずっと考えながら、車のセットアップやタイヤの選択を考えていました。テストができないという状況はとても厳しかったのですが、その上で今回のように予選決勝共に戦えたということはすごく嬉しかったです。レースウィークに入る前にサッシャが誕生日を迎えて、僕は3日後に誕生日を迎えるんですが、そういう意味でも勝って誕生日パーティができるくらいのレースにしようねと、レースウィークに入る前に一緒にご飯を食べながら話していました。今回、宣言していたことが実現できて本当に嬉しいです。レースの第2スティントは、コース上で追い抜くのが厳しい反面、ピットストップや、そのあたりを短縮させるために自分の中で走りながら、いろんなことを努力していて、実際結構きつかったんですが、それが第3スティントにしっかり活きて後ろを引き離すことできました。コース上で抜くのは厳しい中でもスピードをしっかり表現できたっていう部分では、僕らの努力が結果につながったかなと思います。また、チームの皆さんがあの状況下で素晴らしいピット作業で送り出してくれたからこその優勝でもあり、感謝しています。僕ら2人はSUPER GTの中の最年少ペアですけど、底力をしっかり見せられたんじゃないかなと思います。

  


  

第4戦 リザルト GT500クラス

  

第4戦 リザルト GT300クラス

  

ドライバーズポイント(GT500)

  

チームポイント(GT500)

  

  

  

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