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5ヵ年計画「プランニング ラウンド 70」: フォルクスワーゲン、欧州工場の電動化を推進し、 ウォルフスブルグ本社敷地の変革計画を提示
2021年12月13日
5ヵ年計画「プランニング ラウンド 70」:
フォルクスワーゲン、欧州工場の電動化を推進し、
ウォルフスブルグ本社敷地の変革計画を提示
・ツヴィッカウとエムデンに加えて、さらに多くのヨーロッパの生産拠点を電動化
・グループの本社であり生産拠点であるウォルフスブルグを変革:2023 年から「ID.3」を部分的に
生産することに合意、2026 年以降に「プロジェクト トリニティ」の実施を確認
・未来の分野に対して、今回初めて総設備投資額の半分以上に相当する 890 億ユーロを投資
・グループは、6〜7.5%の範囲に設定した 2021 年の営業利益目標の上限での達成を確認、
納車台数は約 900 万台と予想、自動車部門の調整後ネット キャッシュフローが 150 億ユーロを
達成することを確信
2021 年 12 月 9 日、ウォルフスブルグ – フォルクスワーゲン グループは本日、5 ヵ年計画「プランニ ング ラウンド 70」の枠組みの中で、2025 年までに電気自動車の世界市場でリーダーになるという目標の達成を目指し、ヨーロッパの工場をさらに電動化することを決議しました。そのため、 グ ループは、「NEW AUTO」戦略の実施を積極的に推進します。本社所在地と生産拠点を兼ね備えているウォルフスブルグを変革させ、未来のテクノロジーに対する投資を増やすことで、 グ ループの競争力を強化します。主に e-モビリティおよびデジタル化に向けられる未来に対する投資額は過去最大となり、今回初めて総投資額である 1,590 億ユーロの 56%に相当する 890 億 ユ ーロとなります。フォルクスワーゲンは、2026 年までに販売される車両の 4 台に 1 台が電気自動車になると予想しています。
フォルクスワーゲン AG 監査役会会長のハンス ディーター ペッチュは、次のように述べています。「本 日承認された決議は、フォルクスワーゲン グループがいかに固い決意で変革を推進しているかを示しています。当社の投資は、すべての主要な側面におけるモビリティの未来と、グループ戦略の 体系的な実行に焦点を合わせています。私たちは、非常に強固で健全な財務基盤により、必要な 投資額を自己資金で調達することが可能です。そのため、これらの投資に対する決定が、フォルクス ワーゲン グループを将来の成功へ導くと確信しています。」
さらに多くのヨーロッパの工場を電動化
フォルクスワーゲン グループは、ヨーロッパの工場を包括的に電動化することで、さらなる相乗効果を
生み出し、スケールメリットを活用する予定です。
グループは、ニーダーザクセンにある工場だけで、約 210 億ユーロを投資します。そのほとんどは、
車両生産と部品生産拠点に向けられます。
- 中期的には、ハノーバーは電気自動車専用の工場となり、近代化が始まります。グループに おいて、現在最も重要な将来を見据えたプロジェクト である「Artemis(アルテミス)」は、 最初の車両がハノーバーで生産されます。また、新しいベントレー モデルのボディを生産する ことも確認されています。また「ID.California(アイディ.カリフォルニア)」1 という「ID.」の派生 モデルも、同様にこのサイトで生産することが承認されています。さらに、ハノーバーは、 「MOIA」シャトルと「ID. BUZZ AD(アイディ.バズ AD)」1 により、グループ内の自動運転車を 生産する最前線の工場となります。 |
- 「プロジェクト トリニティ」を通してウォルフスブルグ工場を電動化することが確認されました。 電気自動車の需要が高いことを受けて、2024 年から「ID.3(アイディ 3)」をフル生産する ためにサイトを改装し、収益性を確保するために従業員側と施策計画をまとめています。 2024 年までは、ツヴィッカウからコンポーネントの供給を受けることによる部分生産を想定 しています。この計画により、長期にわたり高い稼働率予測がされているツヴィッカウでは 応えきれない、追加需要に応えられるようになります。 |
- ドイツのコンポーネント工場は、2015 年に開始した e-モビリティへの変革を継続します。 ハ ノ ー バ ー 工 場 は 、 充 電 イ ン フ ラ 用 の ハ ー ド ウ ェア に 加 え て 、MEB モ デ ル 用 の 車 軸 (アクスル)も生産します。グループは、ブラウンシュヴァイク、ザルツギッター、カッセルの 各工場において、既存の MEB 車両向けのバッテリー システム、ローター/ステーター、電気 モーターの生産を拡大するために投資します。さらに、これらの工場では、「SSP(=Scalable Systems Platform)」というプラットフォームの主要コンポーネントを製造するための準備を 既に開始しています。このようにフォルクスワーゲンは、電気モジュールとプラットフォームの 主要プロバイダーになるための戦略的開発において次のステップを踏み出しています。 |
- ザルツギッターは、ヨーロッパのバッテリーハブとして、さらに拡張されます。グループは、 2025 年からニーダーザクセンのギガファクトリーに約 20 億ユーロを投資して、フォルクス ワーゲンの量産セグメント向けの統一規格のセルを生産します。バッテリー生産のための 開発、計画、管理もザルツギッターに集約されます。この目的のため、監査役会は本日、 グループのすべてのバッテリー関連活動を統合し、将来の第三者の参加を促進するための 欧州会社(SE) の設立を承認しました。新会社はまた、今週合意された、Umicore、24M、 Vulcan Energy との戦略的パートナーシップを監督します。 |
- 次の 5 ヵ年計画となる「プランニング ラウンド 71」では、オスナブリュック工場における将来の 生産プログラムと、ドレスデンにおける二次利用コンセプトを検討することで合意しました。 |
ニーダーザクセン州首相兼フォルクスワーゲン AG 監査役であるシュテファン ヴァイルは、次のように 述べています。「フォルクスワーゲンは、e-モビリティやデジタル化といった未来のテクノロジーだけ でも、今後 5 年間で 890 億ユーロを投資します。これは明確なコミットメントです。これが“NEW AUTO” 戦略が大きな成功を収めることを可能とします。また、ウォルフスブルグ、ハノーバー、ブラウン シュヴァイク、ザルツギッター、オスナブリュック、エムデンといったニーダーザクセン州の拠点に 210 億 ユーロが投資されるという事実は、グローバル企業のフォルクスワーゲンが、そのルーツがあ るニーダーザクセン州での事業に真剣に取り組んでいるという、もう一つの証でもあります。私 たちは、約 13 万人の雇用を守るためのこの力強い行動に満足しています。」
グループはまた、ドイツおよびヨーロッパにおいて、e-モビリティへのさらなる投資を計画しています。
- ライプツィヒでは、電気自動車用の PPE アーキテクチャーの相乗効果が、2 台のポルシェ モデルとともにプレミアムセグメントで発揮されるでしょう。 |
- ネッカーズルム工場の電化に関しては、次世代のアウディの E6 モデル ファミリーを生産する ために、工場を再改装することを決定しました。 |
- 既に電化が完了しているブリュッセルの工場で、2026 年から、新しい Audi Q8 e-tron を生産 します。 |
- イベリア半島では、2025 年からマルトレルのマルチブランド工場で小型電気自動車を、 パンプローナのマルチブランド工場では電動 SUV の生産を計画しています。最終的な 決定は、諸条件や政府のインセンティブによります。 |
ウォルフスブルグの変革 – 2030 年のビジョンに合意
ウォルフスブルグ工場では、「プロジェクト トリニティ」が承認され、新たな派生モデルについては次の
5 ヵ年計画での検討が決定しました。
従業員協議会会長のダニエラ カヴァッロは、次のように述べています。「今回のプランニング ラウンドで採択された決議は、私たちのグループが、体系的な変革と雇用を守るための持続可能な見 通しが密接に関連していることを再び証明しています。世界中の工場、ブランドや企業で働く同僚に よる成果は、私たちが一緒に追求している変革の道をさらに強化するでしょう。監査役会の従業員 代表として、私たちは今回のプランニング ラウンドで採択されたイニシアチブを、現在の非常に 不透明な時代において、最も相応しい計画として高く評価しています。フォルクスワーゲンは、 この計画を実現します。そして、私たちは今後も変革を続けていきます。」
さらに取締役会は、2030 年までの広範囲にわたる工場再編成の計画概要を示しました。
現在の工場敷地外に新しい工場を建設することを検討している「プロジェクト トリニティ」では、将来に 向けた生産体制を確立しながら、革新的で競争力のある次世代の電気自動車および自動運転 レベル 4 に対応した車両を生産することを目指しています。2030 年までには、現在の工場敷地内に、 電気自動車を生産する 2 番目の最先端工場を建設することを計画しています。この 場所は、 ヨーロッパで最も近代的な研究開発センターであるサンドカンプ キャンパスにより、その機能が補完 されます。
CEO ヘルベルト ディース:「“NEW AUTO”の世界において、私たちのビジネスモデルは根本的な 変化を遂げています。フォルクスワーゲンは、従来の自動車メーカーから、強力なブランド グループと世界有数のテクノロジー プラットフォームを備えた垂直統合型の企業グループへと生まれ変わりつつ あります。フォルクスワーゲン グループが長年にわたって本社所在地としてきたウォルフスブルグは、 変革の中心地となるでしょう。その理由は、ウォルフスブルグで成功を収めることができた場合にのみ、 私たちは現在の強いポジションを長期的に維持することが可能になるからです。私たちは、ウォルフス ブルグという場所に、2030 年に向けたビジョンを備えた、新しいアイデンティティを与えます。私たちの 目標は、効率的なグループ運営、2 つの電気自動車生産施設、最先端の研究開発センターを備えた 国際的に持続可能な場所を作り、その他の未来志向の分野を確立および拡大することです。」
プランニング ラウンド 70 により、グループの競争力が大幅に強化
フォルクスワーゲングループは、5 カ年計画を更新するにあたり、「NEW AUTO」戦略の一環として、
戦略的財務目標を達成するための道筋も明確に定義しました。これにより、グループの競争力が
大幅に強化されます。
2025/2026 年の戦略的目標は、グループの営業利益率を 8〜9%の範囲にすることです。同時に、 設備投資および開発コストは、自動車部門の売上高の約 11%に削減します。自動車部門の調整後 ネットキャッシュフロー(M&A およびディーゼル関連支出前)は、2025/2026 年に年間 150 億ユーロを 超えると予想されています。
グループが今年度に 6~7.5%と定めた営業利益率目標は、定めた範囲の上限で達成できることが確 認されました。お客様への納車台数は約 900 万台になると予想しています。グループは、自動車 部門の調整後ネットキャッシュフロー目標の 150 億ユーロ(M&A およびディーゼル関連支出前)は、 確実に達成される見込みであることを新たに表明しています。今年は固定費プログラムが順調に 進んだため、9 月末時点における固定費は、2019 年に比べて 8%削減されました。2023 年までに 10%の固定費を削減することを目標としています。
2026 年までの総支出額における未来のテクノロジーに対する投資額の割合は、以前の計画の 50% から 56%に引き上げられました。前期計画の「プランニング ラウンド 69」よりも 160 億ユーロ多い、 合計約 890 億ユーロが、e-モビリティ、ハイブリッド化、デジタル化に割り当てられます。追加の 投 資 は 、主 に 、グ リ ー ン デ ィー ル の 一 環 と し ての e- モ ビ リ テ ィ へ の 切 り 替 え の 加 速 、 自 社 製 バッテリーのギガファクトリーの建設、バッテリー バリューチェーンの垂直統合に向けられます。
e-モビリティに対する設備投資および開発コストは、「プランニング ラウンド 70」で約 50%増加して 520 億ユーロになりました。一方で、BEV という純粋な電気自動車の生産加速に明確に焦点を当てる ことで、移行的なテクノロジーであるハイブリッド化への支出は、約 30%削減されて 80 億ユーロとなり ます。全体として、BEV のシェアは、現在の約 5〜6%から、2026 年には約 25%に増加すると予想 しています。
2030 年までに、世界のモビリティ市場の売上高の約 3 分の 1 は、ソフトウェアベースのサービスに よ りもたらされると予想されています。これを実現するために、2026 年までの自動運転を含む製品 お よび会社のデジタル化に、以前の計画から約 10%の増加となる 300 億ユーロが割り当てられました。
1) 本車両は、まだ販売されていません。
※ この参考和訳の元となっているリリースの英語版はこちらでご確認ください。
https://www.volkswagen-newsroom.com/en/press-releases/planning-round-70-volkswagen-drives-forward-electrification-of-its-european-plants-and-presents-its-plan-for-transforming-the-wolfsburg-site-7687
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