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コンセプト・リチャージ ボルボ・カーズの持続可能なモビリティへの道を明確化
2021年11月25日
コンセプト・リチャージ ボルボ・カーズの持続可能なモビリティへの道を明確化
ボルボ・カーズの未来へのマニフェストと呼ばれる電気自動車である「コンセプト・リチャージ」は、ボルボ・カーズの未来のデザイン言語や製品戦略を示すだけではありません。
ボルボ・カーズは、このコンセプト・リチャージで、電気自動車の開発のあらゆる分野において、クルマそのものと会社全体のカーボンフットプリントを削減するために取るべきステップを示しています。ボルボ・カーズは、2030年までに電気自動車のみを販売することを計画しており、2040年までにクライメート・ニュートラルと循環型ビジネスの達成を目指しています。
ボルボ・カーズは、持続可能な素材を車内に使用し、リサイクル素材や再生可能な素材を使用したタイヤを装備したり、空力特性を向上させることなどで、車自体による二酸化炭素排出量の削減に大きく貢献していくことができます。
ボルボ・カーズは、これらのステップと、脱炭素化されたサプライチェーン、製造プロセス、自動車の使用段階におけるクリーンエネルギーの使用を組み合わせることで、ボルボ車が持つ本来のプレミアム品質を損なうことなく、自動車のライフサイクルにおけるCO2排出量を2018製のボルボXC60と比較して80%削減できると考えています。
これにより、コンセプト・リチャージは、100%再生可能エネルギーで充電した場合、ライフサイクル全体のCO2排出量が10トンを下回ることになります。
ボルボ・カーズの戦略・ブランドデザイン部門の責任者であるオーウェン・レディーは、「電気自動車の時代に入ると、フル充電でどこまで走れるかが重要な検討事項になります。簡単なアプローチはバッテリーを増やすことですが、単に燃料タンクを大きくするのとは違います。バッテリーは重量を増し、カーボンフットプリントを増加させます。航続距離を伸ばすためには、全体の効率を上げる必要があります。コンセプト・リチャージでは、現代のSUVと同じスペース、利便性、ドライビング・エクスペリエンスを保ちながら、どこまでの効率化を目指すのか、ベストバランスを探っています」と述べています。
ボルボ・カーズは、サステイナブルな素材や自然素材を使ったクルマづくりにおいて最先端を走っていますが、コンセプト・リチャージは、これをさらに推し進めようとするボルボ・カーズの姿勢を証明するものです。
インテリアデザインには、自然素材とリサイクル素材の両方を含むサステイナブルな素材がふんだんに使われています。例えば、責任を持って調達されたスウェーデン産のウール、環境に配慮したテキスタイル、自然素材から作られた軽量複合材などが挙げられます。
責任を持って調達されたスウェーデン産のウールは、添加物を含まない自然な通気性のある布に生まれ変わります。この温かく柔らかな素材は、シートのバックレストやインストルメントパネルの上部に使用されています。また、フロアとドア下部には、ウール100%の上質なカーペットを使用しています。
シートクッションやドアのタッチ面には、セルロースを原料とするテンセル™繊維を含む環境に配慮した素材を使用しています。この素材は、耐久性に優れ、肌に優しいのが特徴です。水とエネルギーの効率が高いプロセスで生産されたテンセル繊維を使用することで、ボルボのデザイナーは、内装部品に使用されるプラスチックの使用量を削減することができます。
シートバックやヘッドレスト、ステアリングホイールの一部には、ボルボ・カーズが開発した新素材「ノルディコ」が採用されています。この素材は、スウェーデンとフィンランドの持続可能な森林から採取されたバイオ由来の原料とリサイクル原料を使用したソフトな素材で、レザーに比べてCO2排出量を74%削減することができます。
また、コンセプト・リチャージでは、下部収納、ヘッドレスト背面、フットレストなどの内装に、ボルボ・カーズがサプライヤーと共同で開発した「亜麻複合材」を採用しています。この複合材は、アマニを原料とする繊維を複合材に混ぜることで、強度と軽量化を実現しながらも、魅力的で自然な美しさを持っています。
エクステリアでは、フロントバンパー、リアバンパー、シルモールディングにも亜麻複合材が使用されています。このように内外装に亜麻複合材を使用することで、プラスチックの使用量を大幅に削減しています。
インテリアデザインの責任者であるリサ・リーブスは、「コンセプト・リチャージでは、快適で機能的なファミリースペースを実現しました。自然素材を使用し、質感と色調を調和させることで、洗練されたフォルムを実現しました。プレミアムスカンジナビアンデザインの時代を超えたエレガンスを反映しています」と述べています。
内燃機関から電気パワートレインへと移行することで、タイヤはさらに重要な役割を担っています。タイヤは安全性を確保するだけでなく、車両の走行距離にも大きく貢献します。つまり、電気自動車用のタイヤには、常に最先端の技術開発が求められているのです。
コンセプト・リチャージには、ピレリ社製の特別なタイヤが採用されています。このピレリ社のタイヤは、鉱物油を一切使用せず、天然ゴム、バイオシリカ、レーヨン、バイオレジンなどのリサイクル素材や再生可能素材を含む94%の非化石素材を使用しています。これは、ボルボ・カーズとピレリ社が共有する循環型アプローチを反映したもので、資源消費と環境への影響を減らすことに重点を置いています。
サステイナブルな素材、電動パワートレイン、特別なタイヤに加えてコンセプト・リチャージは、効率性とエアロダイナミクスによってSUVの環境面での信頼性を向上させます。
ボルボ・カーズは、コンセプト・リチャージで、エアロダイナミクスの未来を描いています。空気の流れをスムーズにするエクステリアデザインのディテール、新しいホイールデザイン、低いルーフ、より直立したリアエンドなど、革新的なエアロダイナミクス機能を取り入れています。
このように、古典的なSUVの形状を採用しつつ、空気の流れを改善することで航続距離を伸ばすとともに、電気自動車とその低床化によってもたらされる素晴らしいインテリア・スペースを提供しています。
オーウェン・レディーは、「SUVの良さが消費者に支持され続ける中で、私たちは、消費者が求める安全性と快適性を備え、環境負荷を低減したクルマを作りたいと考えています」と語っています。
ボルボ・カー・グループについて
ボルボ・カーズは1927年に創業された高級自動車ブランドの一つであり、2020年には約100カ国で661,713台を販売しています。ボルボ・カーズは、2010年から浙江吉利控股有限公司(Zhejiang Geely Holding)の傘下に入っています。
2020年12月現在、ボルボ・カーズの正社員は約40,000人(前年41,500人)です。ボルボ・カーズの本社、商品開発、マーケティング、管理機能は、主にスウェーデンのイェーテボリにあり、アジア太平洋地域の本社は中国・上海に、南北アメリカ地域の本社はニュージャージー州マハワにあります。主な生産拠点は、イェーテボリ(スウェーデン)、ゲント(ベルギー)、サウスカロライナ(米国)、成都および大慶(中国)にあります。
ボルボ・カーズは、企業目標「Freedom to Move(モビリティの自由)」のもと、個々のニーズを満たせる持続可能で安全なモビリティをお客様に提供することを目指しています。この目標のもと、2020年代の半ばまでに、世界販売台数の50%を完全な電気自動車にすること、販売の50%をオンラインにすること、ソフトウェアの50%を内製化することを目指しています。また、ボルボ・カーズは、2040年までにクライメート・ニュートラルを実現すことを目標に、CO2排出量の継続的な削減に取り組んでいます。
本プレスリリースは、11月17日スウェーデン本社発の翻訳版です
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