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宮城県産業技術総合センター向け「EMC試験システム」の納入が決定 【東陽テクニカ】
2021年9月30日
宮城県産業技術総合センター向け「EMC試験システム」の納入が決定
~ 宮城県内での幅広いEMC試験評価に対応、地域課題の解消に貢献 ~
株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高野 俊也 、以下 東陽テクニカ)は、宮城県産業技術総合センター(所在地:宮城県仙台市、所長:斎藤 雅弘)への「EMC※1 試験システム」納入が決定したことをお知らせいたします。これは、宮城県の「車載・IoT ソリューション機器開発支援拠点整備プロジ ェクト」の一環で、「EMC 試験システム」は 10m法電波暗室で使用されます。納入時期は 2022 年 2 月の予定です。
※1 ElectroMagnetic Compatibility。電磁環境両立性や電磁両立性と呼ばれる。EMC 試験では、電子機器が放出する電気的 ノイズが他の機器へ影響を与えないこと、外部からの電気的ノイズにより電子機器の正常動作が妨害されないこと、という二つの特性を測 定し、評価する。
【 背景 】
~電子機器の高機能化に伴い求められる開発現場でのEMC試験、設備不足が課題の地域も~
近年、電子機器はその高機能化に伴い、電気自動車(EV)、自動運転車、5G や IoT デバイスなど、さまざま
な産業で使用されるようになりました。高機能化と同時に電子機器はさらに複雑化しており、製品開発の場では
各国または各地域で定められている EMC 性能要求を満たすことが必須となっています。その EMC 試験におい
て、国内の地域によっては大型機器や車載機器への対応が設備上不可能で、その地域の企業は試験実施のた
めに地域を越えて赴く必要があり輸送や移動にかかる時間や費用のコストが課題となっています。
~宮城県の企業発展を支援するための「車載・IoTソリューション機器開発支援拠点整備プロジェクト」~
宮城県は、県内の電子機器関連企業における設計、開発、評価を加速化できる一貫した技術支援体制を
構築することにより、県内企業の製品出荷額増加に貢献することを目的に、「車載・IoT ソリューション機器開発
支援拠点整備プロジェクト」を発表しています。このプロジェクトでは、既存の電子機器産業に加え、IoT 機器や生活支援ロボットを含むロボット産業、EV をはじめと
する次世代モビリティ開発を進める自動車産業など
において、地域企業の開発スピードの向上、コスト
削減に寄与するため、宮城県産業技術総合センタ
ー内に 10m 法電波暗室と車載機器用 EMC 試
験設備を導入することを決定しています。この導入に
より、国際規格、大型機器、EV ならびに車載機器
などの幅広い製品に対応できる試験が可能となりま
す。
今回東陽テクニカが納入することになった「EMC 試験システム」は、本センターの試験設備の一部として設置さ れます。当システムに含まれる EMI※2(エミッション)測定システムでは、これまで経験を積んだエンジニアの知見に 頼ってきた複雑なノイズの特定を経験値にかかわらず簡単に行える機能を搭載しており、ノイズ対策にかかる時間 を削減し、製品開発サイクルを加速化することが可能です。 東陽テクニカは、「EMC 試験システム」の提供を通して、高機能かつ安全な電子機器の開発に貢献し、今後 も各地域の製品開発を支援してまいります。
※2 ElectroMagnetic Interference。電子機器から放出される電磁波が他の電子機器に悪影響をおよぼす現象。EMI 測定は、自 製品が他の電子機器の正常動作に影響を与える電磁波(電磁ノイズ)を放出していないかを測定すること。EMI 適合評価は、製品 が EMI 規格(国や地域、製品分野により異なる)に適合しているかを評価すること。
【 「EMC試験システム」特長 】
EMC 試験システムは、電子機器から放出される電磁波を測定するエミッション測定システムと電磁波を受けて
も誤動作をしないことを確認するイミュニティ試験システムから構成されます。今回のシステムの主な特長は下 の
通りです。
●エミッション測定システム
・キーサイト・テクノロジー社 EMI レシーバ「N9048B PXE」を採用
350MHz の帯域幅で一度に電磁波ノイズをモニターし、ノイズの見逃しを最低限に抑えることができる
世界初※3 の機能「Accelerated Time Domain Scan(A-TDS)」搭載。ノイズの見逃しを最小限にするこ
とが可能です。
・上限周波数 40GHz までの測定が可能で、国際規格の中で最も高い周波数での試験が求められる FCC※4
規格の試験に対応
・一般民生機器、医療機器、車載機器の測定に対応
●イミュニティ試験システム
・以下の規格に対応した高出力広帯域パワーアンプを採用
IEC61000-4-3(民生機器向け):10V/m
ISO11452-2(車載):200V/m
IEC60601-1-2(医療):27V/m
※3 2021 年 9 月東陽テクニカ調べ。
※4 Federal Communication Commission の略。米国連邦通信委員会。米国市場への製品投入する際、適合することが求めら
れる規格。
<株式会社東陽テクニカについて>
東陽テクニカは 1953 年の創立下来、世界最先端の計測機器の輸入販売を行ってきました。現在の事業分
野は、情報通信、自動車、エネルギー、EMC(電磁環境両立性)、海洋、ソフトウェア開発、ライフサイエンスなど
多岐にわたり、独自の計測技術を搭載した自社製品の開発にも力を入れ、国内外へ事業を拡大しています。
「“はかる”技術で未来を創る」のスローガンのもと、5G(第 5 世代移動通信システム)の普及や自動運転車開発
なども支える最新ソリューションを提供することで、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の発展に貢献してまい
ります。
株式会社東陽テクニカ Web サイト:https://www.toyo.co.jp/
本件に関するお問い合わせ先
株式会社東陽テクニカ 経営企画部マーケティング課
TEL:03-3279-0771(代表)
E-mail:marketing_pr@toyo.co.jp
製品 Web サイト:https://www.toyo.co.jp/emc/contents/detail/id=33060
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