使用済レアアース磁石のリサイクルに係る 技術開発・実証を行う事業への助成が決定しました【経済産業省】

2012年8月21日

１．本支援事業について
　レアアース磁石（※）は、ハイブリッド自動車や電気自動車のモーター、エアコンのコンプレッサー等に使用され、高性能化や省エネ化に大きく貢献するものです。

　一方、レアアース磁石の原料となるレアアースの供給は、現在は特定の資源国からの供給に依存しています。価格の高騰や需給の逼迫等の供給リスクを低減するために、使用済みの磁石を回収し、レアアースを抽出、再利用する仕組みが求められていますが、これまで実現していません。

　そこで、今回の助成により、レアアース磁石の回収、および磁石からのレアアースの抽出を効率化する技術開発をもとに、使用済レアアース磁石のリサイクルシステムを構築することで、レアアースの安定供給へのリスクを低減することを目指します。

　(※)レアアース磁石：鉄やレアアース等の合金を原料に使用した磁石で、実用磁石の中では最高の磁力を有しています。モーター等の高性能化や軽量化等が可能になるため、レアアース磁石の発明以降、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動用モーター、エアコンのコンプレッサー等に使用されています。本事業はその中でもネオジム磁石を対象としています。

２．採択決定
　ＮＥＤＯ（独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構）は、平成２４年６月１３日から７月１２日の期間に公募を行い、７月２６日の外部専門家による採択審査委員会における厳正な審査の上、３件を助成交付先として決定しました。

３．採択事業

　①株式会社日立製作所
　「使用済製品からの高性能磁石リサイクルシステム構築のためのレアアース分離技術の開発」

　②三菱マテリアル株式会社
　「使用済み自動車からの希少金属回収技術開発」

　③豊田通商株式会社、豊田メタル株式会社、豊通リサイクル株式会社
　（共同申請）
　「使用済みHVエンジンユニットの回収及びネオジム磁石リサイクルの事業化に係る技術開発」

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