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Power Day:フォルクスワーゲン、2030年までのバッテリーおよび充電に関するテクノロジー・ロードマップを発表【フォルクスワーゲン グループ ジャパン】

2021年3月17日

  

Power Day:フォルクスワーゲン、2030年までのバッテリーおよび充電に関する
テクノロジー・ロードマップを発表

  


•統一規格のセルや相乗効果により、バッテリーのコストを最大50%削減
•パートナーとの協力により、合計240GWhの生産能力を備えた6か所のギガファクトリーを建設して、
 バッテリーの供給体制を確保
•シェルレフテオー(スウェーデン)にある「Northvolt Ett(ノースボルト Ett)」工場の生産能力を最大
 40GWhまで拡大•ザルツギッター工場は、最大40GWhの生産能力を備える2番目のギガファクトリーとして計画
•バリューチェーンの統合:原材料の最大95%をリサイクルするため、サプライヤーとの協力体制を強化
•1万8,000か所の急速充電ポイント:パートナーと協力し、ヨーロッパの充電ネットワークを5倍に拡大
•エネルギーエコシステム:エネルギーマネージメントが新たなビジネスへの道を開く
•戦略的財務目標を維持するために、パートナーとの段階的投資を模索
•フォルクスワーゲングループテクノロジー担当取締役トーマスシュマル:「私たちは、バッテリーのコストを
 削減し、生産の複雑さを軽減すると同時に、航続距離とパフォーマンスを向上させることを目指しています。
 それにより、最終的にe-モビリティが手頃な価格になり、主要なドライブテクノロジーになるでしょう。」

2021年3月15日、ウォルフスブルグ – フォルクスワーゲングループは本日、初めての「Power Day」を開催し、2030年までのバッテリーおよび充電に関するテクノロジー・ロードマップを発表しました。ロードマップの目標は、電気自動車をできるだけ多くの人々にとって魅力的で現実的な選択肢とするために、バッテリー生産の複雑さとコストを大幅に削減することです。同時に、グループは、2025年以降のバッテリーセルの安定供給の確保も目指しています。ヨーロッパだけでも、2020年代の終わりまでに、合計で240GWhの生産能力を備える6か所のギガファクトリーを稼働させる予定です。フォルクスワーゲンはまた、公共急速充電ネットワークのグローバルな拡大を積極的に推進しています。
これを念頭に置き、欧州ではエネルギー企業のBP(英国)、イベルドローラ(スペイン)、エネル(イタリア)と協力することで合意しました。



フォルクスワーゲンはバッテリーと充電に関する初めての「Power Day」を開催

「e-モビリティは、私たちにとって中核事業となります。現在、バリューチェーンに追加すべきステージを 体形的に統合しています。私たちは、ゼロ エミッション モビリティの時代に、最高のバッテリーと最高のお客様 体験を提供するレースにおいて、 長期的にポール ポジションを獲得する体制を 整えています」と、フォルクスワーゲン グループ最高経営責任者(CEO)の ヘルベルト ディースは述べています。このテクノロ ジー・ ロードマップを、 ブランドの垣根を超えて展開するのは、 フォルクスワーゲン グループ テクノロジー 担当 取締役であり、フォルクスワーゲン グループ コンポーネンツ最高経営責任者(CEO)を兼任するトーマス シュマル率いるフォルクスワーゲン グループ コンポーネンツです。

フォルクスワーゲンは、ヨーロッパでのバッテリーセルの大幅な増産を目指す

グループは、増加するバッテリーセルの需要に対応するため、欧州での生産能力の拡大を全力で推進しています。「パートナーと協力して、2030年までにヨーロッパで合計6か所のセル工場を建設、稼働させ、 安定供給を実現したいと考えています」と、トーマス シュマルは説明しています。すべての新しい工場が 完成すると、総エネルギー量年間240GWhのバッテリーセルを生産することができる見込みです。 それにより、フォルクスワーゲンは、欧州連合による「グリーンディール」の目標達成に積極的に貢献する ことになります。最初の2つの工場は、スウェーデンのシェルレフテオーとドイツのザルツギッターで操業を開始します。フォルクスワーゲンは、需要の増加に対応して、セル生産に関するこれまでの計画を再検討 した結果、ノースボルトと協力して、プレミアムセルの生産をスウェーデンのシェルレフテオーに建設する「Northvolt Ett」ギガファクトリーに集約させることを決定しました。このセルの生産は2023年に開始する 予定で、生産能力は年間最大40GWhまで段階的に拡大します。

現在フォルクスワーゲンが運営しているザルツギッターのギガファクトリーは、2025年からボリューム セグ メント向けの統一規格のセルを生産し、プロセス、設計、化学的性質に関する革新技術の開発を 進めます。ザルツギッターでも、年間最大40GWhの生産能力を確保する計画です。再検討された 計画により、スケールメリットが強化され、生産の複雑さが軽減されます。両方のギガファクトリーには、再生可能エネルギーによる電力が供給されます。その他の工場の建設予定地およびパートナーは、現在検討中です。



フォルクスワーゲン グループ取締役会会長、
ヘルベルト ディース


フォルクスワーゲン グループ テクノロジー担当
取締役兼フォルクスワーゲン グループ
コンポーネンツCEO、トーマス シュマル

新しい統一規格のセルにより、2023年以降に大幅なコスト削減が実現

フォルクスワーゲンは、セルに至るまで、すべてのコンポーネントを含むバッテリーシステムを、大幅に改善するために全力を尽くしています。「私たちは、バッテリーのコストを削減し、生産の複雑さを軽減すると 同時に、航続距離とパフォーマンスの向上を目指しています」と、フォルクスワーゲン グループ テクノロジー担当取締役のトーマス シュマルは述べています。「それにより、最終的にe-モビリティは手頃な価格になり、主要なドライブテクノロジーになるでしょう。」 計画されているセル生産の内製化とは別に、主に新しい統一規格のセルにより、大幅なコスト削減効果が期待されます。このセルは2023年から生産を開始し、 2030年にはグループ内の全ブランドの電気自動車の最大80%に搭載される予定です。セルのタイプを 最適化し、革新的な生産方法を導入し、一貫したリサイクルを行うことで、さらなるコストダウンが実現します。このように して、フォルクスワーゲンは、バッテリーの費用をエントリーセグメントで最大50%、ボリュームセグメントで最大30%ほど段階的に削減することを目指しています。「私たちは、バッテリーに関しても、 お客様の利益のためにスケールメリットを活用します。バッテリーシステムのコストを、平均して1kWh あたり100ユーロを下回るレベルまで削減していきます。それにより、最終的にe-モビリティは手頃な 価格になり、主要なドライブテクノロジーになるでしょう」と、トーマス シュマルは述べています。

バリューチェーンの統合

統一規格のセルや、一貫して拡大する内製化に加え、グループの新しいテクノロジー・ロードマップでは、 産業リサイクルに至るまで、バリューチェーンに追加すべき各段階を統合することにも焦点を当てます。このようにして、フォルクスワーゲンは、選定した戦略的パートナーとともに、電動化攻勢に必要なセルを、 長期的に安定供給できる体制を確保したいと考えています。また、コスト面でのメリットに加えて、 充電容量と急速充電機能の改善にも力を入れています。新しいプリズマティック ユニファイド セル(プリズム統合型セル)は、全固体電池(ソリッドステート バッテリー)への移行に最適な条件も提供します。これは、 フォルクスワーゲンが2020年代の半ば以降に実用化を見込んでいるもので、バッテリー テクノロジーの 次の飛躍的進歩となるものです。グループは、バッテリーと充電の両分野において、戦略的パートナー シップと、リソースの効率的な使用に一貫して焦点を合わせています。グループは、戦略的財務目標に 沿っており、2025年までに約6%の設備投資比率と、中核となる自動車事業における年間100億ユーロ 超の調整後ネットキャッ シュフローを生み出すことを引き続き目指しています。

グローバルな急速充電ネットワークの拡大:BP、イベルドローラ、エネルとのパートナーシップ

フォルクスワーゲンはそのバッテリー攻勢に合わせて、急速充電ネットワークの大規模な拡大も実施して いきます。パートナーとともに、2025年までに、ヨーロッパに約1万8,000か所の公共急速充電ポイントを運営することを計画しています。これは、現在と比較して急速充電ネットワークを5倍に拡大することを意味しており、2025年にヨーロッパ大陸で予測される総需要の約3分の1に相当します。

これは、合弁事業のIONITY(イオニティ)に加えて、一連の戦略的パートナーシップを通じて行われます。 フォルクスワーゲンは、BPとともにヨーロッパ全土に約8,000か所の急速充電ステーションを設置したいと考えています。150kWの充電容量を備えた急速充電器が、合計4,000か所のBPおよびARALサービスステーションに整備されます。これらの大部分は、ドイツと英国に設置されます。スペインでは、イベル ドローラと協力して、主要な幹線道路をカバーします。イタリアでは、エネルと協力して、高速道路沿いと 都市部の両方で急速充電ネットワークを整備したいと考えています。フォルクスワーゲンは 、2025年までにヨーロッパでのプログラム全体に約4億ユーロを投資し、残りの投資は外部のパートナーが負担する予定 です。

フォルクスワーゲンは、米国と中国でも公共急速充電ネットワークを拡大しています。Electrify Americaは、年内に北米で約3,500か所の急速充電ポイントの設置を計画しています。中国では、CAMS合弁事業を 通して、2025年までに合計1万7,000か所の急速充電ポイントを設置することを目標としています。

フォルクスワーゲンは、電気自動車をエネルギーシステムに統合

フォルクスワーゲンは将来、電気自動車を、民間、商業、公共のエネルギーシステムに統合する予定です。これにより、太陽光発電システムからのグリーン電力を車両に蓄え、必要に応じて家庭用電力網に供給 することができるようになります。お客様は、公共電力網から独立した電源を持つことができるだけでなく、電気代を節約し、CO2排出量を削減することもできます。フォルクスワーゲンが開発したMEBプラット フォームをベースにしたモデルは、2022年からこのテクノロジーをサポートします。フォルクスワーゲンは、双方向ウォールボックスからエネルギー管理まで、すべてのモジュールとデジタルサービスを備えた完全なパッケージも提供します。このテクノロジーは、その後、近い将来、集合住宅、企業、一般向け電力網など、より大規模に活用される予定です。

当リリースの元となる英語のプレスリリースや”Power Day”の映像を始め、関連資料はこちらで閲覧いただけます。 https://www.volkswagen-newsroom.com/en/stories/power-day-makes-headlines-6888

  

  

  

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