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北米市場向け 新型ラフテレーンクレーン発売のお知らせ【タダノ】

2021年3月15日

北米市場向け 新型ラフテレーンクレーン発売のお知らせ

 

当社はこのたび、北米市場向けのラフテレーンクレーン(注)『 GR-1300XL-4 』を発売しますので、その概要をお知らせします。
(注)ラフテレーンクレーンとは?(Rough Terrain Crane)
一つの運転席で、走行とクレーンの操作が行える自走式クレーン。不整地や比較的軟弱な地盤でも走行できるほか、狭隘地での機動性にも優れ、コンパクトさと小回り性を活かし、最も活躍しているクレーンの一つです。


1.製品名
GR-1300XL-4

2.性能
最大吊上げ荷重:130t(ショートトン)
 ※ショートトンは北米市場で一般的に使用される重量単位。日本では1ショートトン=0.907トンで換算。

3.開発コンセプト
 当社ラフテレーンクレーンは、北米エネルギー資源開発(シェールガス、オイルサンド)の過酷な環境下や、故障等で代替が困難な現場において、常に安全性と品質、信頼性で高い評価を頂いています。
 さらに今後期待されている地上風力発電の建設では、より高い吊り上げ能力のラフテレーンクレーンが求められています。またこの風車の組み立ては、僻地(へきち)の現場が多いことから、搬送性の良いクレーンや、風車間の移動をフル重量で行えるコンパクト性も重要となります。
 これら市場のニーズにお応えし、コンパクトな2軸キャリヤとしては、クラス最大級の吊上げ能力と作業領域を有し、さらに優れた搬送性や作業の安全と快適性を高めた、新型ラフテレーンクレーンを開発しました。
 また「環境配慮型製品」として、燃料消費量の改善やCO2排出の削減、低騒音作業など、製品における環境保全の取り組みを通じて、SDGs推進に向けた活動もグローバルで展開しております。

4.主な特長
①クラス最長ブームを搭載
 ブームには、1本シリンダ伸縮機構(注)を採用。高張力鋼のラウンド構造の6段ブームは、クラス最長の56.0m(183.7ft)。さらに油圧でジブのチルト角が自在に操作可能なパワーチルトジブを装着した場合、最大地上揚程72.5m(237.9ft)と、クラス最高を誇ります。作業領域さらに拡張し、新たな需要を創出します。
(注)内蔵された1本の油圧シリンダが、ブーム内でスライドし、各段をブーム固定ピンで連結しながら、順次送り出していく伸縮システムです。従来のブームよりも軽量化を図り、吊り上げ能力が向上します。

②コンパクトかつ搬送性の高いキャリヤ
 クレーン搬送時には、カウンタウエイトを取り外すだけで、トレーラに積載可能なコンパクト性と、軽量化を図りました。カウンタウエイトは自力着脱可能で、現場においても効率的に組立・分解搬送することができます。

③作業効率性に優れたキャブ
 操作性や視認性に配慮したキャブを装備。
 大型マルチファンクション・ディスプレイは、10.4インチのカラー・タッチパネルに、クレーンの作業情報や、各種操作設定の機能を集約し、作業効率を高めました。さらに感圧式タッチパネルのため、手袋をした状態でも操作可能です。
 またキャブのインパネ形状や高さ、ガラス面の角度を改善し、運転席からの視認性を向上させました。さらに20°のキャブチルト機能により、長時間にわたるクレーン作業時のオペレータの疲労軽減を図ります。

④ 「Smart Chart」の採用
 当社独自の「Smart Char(スマート・チャート)(注)」を搭載。全てのアウトリガ張出幅において、クレーンの能力を最大限引き出すことができます。これにより安全な作業と効率性を、より向上させています。
(注)これまでの円形の作業領域から、四角形のような作業領域へと、クレーンの作業能力を最大限引き出す新機構。

⑤タダノビューシステム(注)が安全作業/走行をアシスト
 クレーン作業時には、ワイヤロープの巻取状況を確認するウインチドラム監視カメラを、装備。さらに車両右前方カメラや、後方カメラも装備し、走行時の視認性も確保しました。
 また車両後部には「クリアランス・ソナー」を装備し、車両真後ろの障害物を検知し、ブザーでお知らせします。
(注)タダノビューシステムは様々な機能によって、安全な作業や走行をアシストするシステムです。

⑥環境への配慮
 「ポンプ・ディスコネクト」機能は、一定時間クレーン操作を行わなかった場合、クレーンの油圧ポンプの作動を自動停止し、燃料消費低減に貢献します。
 さらに「燃料消費モニタ(注1)」や、「エコ・モード(注2)」、「ポジティブ・コントロール(注3)」機能も搭載し、CO2排出の削減や、燃料消費量の改善、低騒音作業など、環境に配慮した操作を、サポートします。
(注1)クレーンの作業時や走行時の燃料消費情報を常時表示する機能です。
(注2)エンジン最高回転数の制限により燃料消費量を削減する機能です。
(注3)油圧ポンプの吐出量制御による、燃料消費量削減する機能です。


⑦テレマティクスWeb情報サービス「HELLO-NET」を装備
 携帯通信によるクレーンの稼働状況の掌握と、GPSによる位置情報確認、さらに保守管理のための情報をウェブサイトでサポートします。使用されている製品の情報をお客様と共有し、一歩進んだサポート・サービスをご提供します。

⑧スマートフォン対応アプリ「HELLO-DATA LINK」
 無線LANでクレーン本体と携帯端末を接続し、クレーン操作情報、インジケータ情報、エラーコードなどリアルタイムの情報を、キャブの外で確認することが可能です。これにより、アフターサービスの効率化に大きく貢献します。


5.主要諸元

クレーン諸元 GR-1300XL-4
最大吊上げ荷重 130Ton(118.0m/t)
ブーム長さ 12.2m(40.0′)~56.0m(183.7′)
ジブ長さ 10.3m(33.8′)/18.0m(59.1′)
最大地上揚程 ブーム 55.5m(182.1′)
ジブ 72.5m(237.9′)
最大作業半径 ブーム 53.3m(175.0′)
ジブ 62.5m(205.5′)
※ショートトンは北米市場で一般的に使用される重量単位。日本では1ショートトン=0.907トンで換算。
※1ft(フィート)=0.3048mで換算。

 

車両寸法 GR-1300XL-4
全長 14.700mm(48′2-3/4″)
キャリア長 8.785mm(28′10″)
全幅 3.315mm(10′10-1/2″)
全高 3.950mm(13′)
6.標準仕様価格
1億3千万円(税別)

7.販売見込台数
年間50 台

8.発売日
2021年3月16日(火)


[添付資料]製品写真(作業姿勢、走行姿勢)






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