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新型オールテレーンクレーン「AR-7000N」発売のお知らせ【タダノ】
2021年3月1日
新型オールテレーンクレーン「AR-7000N」発売のお知らせ
当社はこのたびオールテレーンクレーン「AR-7000N」を発売しますので、その概要をお知らせします。
1.製品名
オールテレーンクレーン AR-7000N
2.最大吊上げ能力
700t吊り
3.開発コンセプト
1998年、当社は国内最大のオールテレーンクレーン『AR-5500M』(550t吊り)を発売。画期的な超大型オールテレーンクレーンは、高速道路や橋梁工事などのインフラ整備、大型プラントやビルといった建築やメンテナンス工事など、ロングセラーモデルとして、多様な大型現場での作業ニーズを担ってきました。
近年、更なる大型化と作業効率の向上という現場の要望にも応え、『AR-7000N』(700t吊り)を新開発。新素材の採用で大幅な軽量化を実現し、『AR-5500M』と同等の寸法・重量を維持しながら、クレーン性能を最大40%向上させました。SDGsの観点では環境負荷の低減のみならず、風力発電などの再生可能エネルギー施設の建設やメンテナンスに貢献するなど、さらに「社会のお役に立つ製品」といえます。
4.主な特長
①国内最大級700t吊り新型モデル登場
国内最大級の吊上げ能力700tを実現。特に橋梁工事などで使用頻度の高い作業半径20mにおいては、
『AR-5500M』から最大約35%の吊り上げ性能が向上しました。さらにブーム性能においては、
約10~40%もの大幅な性能向上を実現し、新たな現場のニーズにもお応えします。
②4段ESPブームを新採用
『AR-5500M』の3段ブームから、新たにブーム長さ43mの「4段ESPブーム」を採用。これにより
『AR-5500M』との同条件下の「ラフィングジブ(LJ)」との組み合わせの場合、従来の
「フィックスブーム(FB)」の組み立てがなく、組立スペースの確保の不要となり、組み立て時間も
短縮できます。
また「フィックスブーム(FB)」と「ラフィングジブ(LJ)」との組み合わせの場合、最大地上揚程は、
140.5mを実現し、作業領域も大幅に拡がりました。
(注1)ESPブームとは:ブームを伸縮させるためのシングルシリンダを内蔵。従来のブームよりも軽量化を図り、
吊り上げ能力が向上します。
(注2)フィックスブームとは:4段ESPブームの先端に接続する固定式のブームです。
(注3)ラフィングジブとは:ブームの先にラチス構造型のジブを装着することにより、任意のジブ長さを
設定します。
③走行時や、クレーン作業時のコンパクト性を維持
超高張力鋼板を採用し大幅な軽量化を実現させたことで、『AR-5500M』と同等な寸法・重量を維持。
例えば6段ブーム装着時の構内走行寸法は、『AR-5500M』よりも短い全長18,820mmを実現しました。
さらにクレーン作業時のアウトリガ設置幅は9.0m。テールスイングも6.3mと、共に『AR-5500M』と同寸法の
コンパクトさで、一回り吊上げ能力の高い『AR-7000N』が活躍できます。
(注)テールスイングとは:クレーンの旋回体の後端が旋回する範囲のこと。
④新型キャリヤ/キャブを採用
新デザインのキャリヤとキャブを採用。操作性を向上させる大型ディスプレイによるコントロールシステム
など装備類も、一新しました。さらに運転席(左ハンドル)からは確認しづらいキャリヤ前方右側を
カバーするカメラを新装備し、キャブ内のディスプレイで確認できるなど、視認性と安全性を向上させています。
また新採用の運転シートは、ドライバーの体型に合わせた各種アジャスタ機能が装備されており、長時間運転でも
疲れにくく、安定した走行をサポートします。
⑤「HELLO-NET」 を標準装備
テレマティクスWeb情報サービス 「HELLO-NET」を標準装備。携帯通信によるクレーンの稼働状況の掌握と、
GPSによる位置情報確認、さらに保守管理のための情報をウェブサイトでサポートします。
さらにクレーン部とキャリヤ部の分解搬送を行うため、双方に装備しました。
使用されている製品の情報をお客様と共有し、一歩進んだサポート・サービスをご提供します。
5.主要諸元
クレーン諸元 | AR-7000N 4段ESPブーム、フィックスブーム(FB)、ラフィングジブ(LJ) | |
---|---|---|
最大クレーン容量 | 700t×2.7m(36本掛×2) | |
最大地上揚程 | 4段ESPブーム | 42.7m(157t) |
4段 ESP + FB | 55.1m(120.8t) | |
LJ | 140.5m(5.7t) | |
最大作業半径 | 4段ESPブーム | 40.0m(29.8t) |
4段 ESP + FB | 52.0m(16.1t) | |
LJ | 110.0m(3.7t) | |
4段ESPブーム長さ | 14.9m ~ 42.5m + 0.5mヘッド | |
ジブ長さ | FB | 12.5m |
LJ | 2.5m + 18m、27m、36m、45m、54m、63m、72m、81m、90m |
FB:フィックスブーム仕様 LJ:ラフィングジブ仕様
クレーン諸元 | AR-7000N 6段ESPブーム、フルオートラフィングジブ(FLJ) | |
---|---|---|
最大クレーン容量 | 300t×7.0m(14本掛×2) | |
最大地上揚程 | 6段 ESPブーム | 63.3m (66.8t) |
6段 ESP + FLJ | 99.9m (6.5t) | |
最大作業半径 | 6段 ESPブーム | 62.0m (10.3t) |
6段 ESP + FLJ | 80.0m (3.3t) | |
6段ESPブーム長さ | 15.0m ~ 64.0m | |
ジブ長さ | FLJ | 1.7m + 11.1m ~ 35.1m |
FLJ:油圧チルトジブ仕様
キャリヤ諸元 | RTF 700-7 |
---|---|
最高速度 | 62km/h |
登坂能力 | tanθ=0.48 |
最小回転半径 | 11.9m |
全長 | 15,990mm |
全幅 | 3,000mm |
全高 | 3,070mm |
6.標準仕様価格
8億円[税別] (「フィックスブーム(FB)」「フルオートラフィングジブ(FLJ)」、「油圧チルトジブ(HLJ) 」を含む)
7.販売見込台数
年間6台
8.発売日
2021年3月2日(火)
9.AR-7000N製品紹介サイト
特設サイト : https://www.tadano.co.jp/products/ar-7000n/
製品詳細ページ: https://www.tadano.co.jp/products/ac/ar-7000n/
AR-7000N[ 6段 ESPブーム]
[添付資料]製品写真(作業姿勢、構内移動姿勢)・主要諸元・外観図
以上
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