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【物流現場での実証実験結果】ATOUNの着るロボットが腕への負荷を65%軽減。「腕+腰の併用」で疲労度は6割減。

2021年2月17日

【物流現場での実証実験結果】ATOUNの着るロボットが腕への負荷を65%軽減。
「腕+腰の併用」で疲労度は6割減。

 

着用型ロボット「パワードウェア」(※1)を開発・提供する株式会社ATOUN(アトウン、本社:奈良県奈良市、代表取締役社長:藤本弘道、以下ATOUN)は総合物流事業を営む鈴与株式会社(本社:静岡県静岡市、代表取締役社長:鈴木健一郎、以下鈴与)の協力のもと、腕と腰の両方をアシストするパワードウェア「ATOUN MODEL Y + kote」(2021年1月発売。以下、Y + kote)の作業現場における実証実験を実施しました。その結果、荷物運搬をともなう作業時の腕の筋肉の負担が最大で65%軽減され、さらには作業者の疲労度が約6割減少することが確認されました。

腕の筋肉にかかる負荷は、筋電(※2)の数値によって計測。また、作業者の疲労度は、スポーツ界などでも用いられている疲労感VAS検査(※3)によって「Y+kote」の着用時と非着用時の比較により算出。実験に参加した鈴与株式会社甲信支店の作業員は、「(Y+koteを)つけたときは腕が非常に楽だった。あるのとないのとでは、作業後の疲労感が全然ちがった」とコメントしています。

パワードウェアでの筋電評価の様子

<Ⅰ.筋電位測定による筋肉への負荷比較結果>
規定の作業をこなす際の被験者の筋肉の負荷を筋電位(※2)によって評価。筋肉の部位ごとに「ATOUN MODEL Y + kote」の着用時と非着用時で比較した。その結果、Y + koteの着用時に、最大で腰方形筋では23%、脊柱起立筋では21%、上腕二頭筋では65%の負担の減少が見られた。


規定作業:パレットから12kgの段ボール箱を1回持ち上げる。
測定部位:左右それぞれの上腕二頭筋、脊柱起立筋、腰方形筋
実験条件:被験者人数=2人。規定作業を10回測定。(筋電位が最も下がった数値を抽出)


【上腕二頭筋】人間の上肢にある筋肉。「力こぶ」と呼ばれることもある。腕を使って、物を持ち上げる際などに作用する。
【脊柱起立筋】骨盤から背骨を経て頭部至る、背中で最も大きく長い筋肉。腸肋筋、最長筋、棘筋の3つの筋肉からなる。背骨を立てる作用を担い、姿勢の維持には最も重要な筋肉のひとつとされる。
【腰方形筋】腰椎を両側から支える筋肉。身体の傾きの調整に作用することから、腰痛の主要な原因になりやすいと言われている。


 

<Ⅱ.疲労感VAS検査による疲労度の比較結果>
規定の作業をこなした直後に、疲労感VAS検査(※3)によって、被験者自身が疲労の実感値を用紙に記入。「ATOUN MODEL Y + kote」の着用時と非着用時で結果を比較した。その結果、3人の作業者それぞれについて、66%、64%、64%の疲労度減少が確認された。

規定作業:パレットに積まれた12kgの段ボール箱を30分間、1m離れた別のパレットに積み替える作業(運搬するスピードは作業者にゆだねた。)
実験条件:被験者人数=3人。非装着と装着でそれぞれ規定作業後に記入。

〈ATOUN MODEL Y + koteについて〉
ATOUNが開発・提供する腕と腰の両方をアシストできるパワードウェア。腰をアシストするパワードウェア「ATOUN MODEL Y」に、腕をアシストするパーツ「+ kote」を搭載したモデル。
腕のアシストは、重量物を持つ動きを指先に取り付けたセンサーで感知し、肩付近のモーターによってパワーを調節しながらワイヤーを巻き上げ、手首を引き上げることで実現。フレームレスで人の自由な動きを妨げず、現場の多様な作業に対応しています。ワイヤーを用いたフレームレスな腕のアシスト機器の量産化は世界初(ATOUN調べ)。

*仕様
・アシスト力(MAX値):腕12kgf(片腕6kgf)+ 腰10kgf
・防塵、防水機能:IP44相当
・稼働時間:約2.5時間(メーカー基準)
・重量:5.8kg(バッテリーを含む)

※1「パワードウェア」
あうんの呼吸で人間のパワーを引き出す、ウェアのように軽い「着るロボット」。

※2「筋電位」
筋肉が伸縮する際に発生する微弱な電気信号を皮膚表面に貼った電極で記録したもの。

※3「疲労感VAS検査」
VAS(Visual Analogue Scale)とよばれる線分上に、被験者自身が疲労の実感値を割合として表記して行う検査。

〈会社概要〉
企業名   株式会社ATOUN
所在地   〒631-080 奈良県奈良市左京6丁目5-2
代表者   代表取締役社長 藤本弘道
設立    2003年6月6日
事業内容  パワードウェアをはじめ、働く人たちの体の負担を軽減する “着るロボット”の開発・普及に取り組むロボティクスファーム。生来の身体的能力差にかかわらず、自由自在に動きまわれる「フリーアビリティ社会」の実現を目指している。パナソニック株式会社、三井物産株式会社など5社が出資。
URL   https://atoun.co.jp/


企業名   鈴与株式会社
所在地   〒424-8703 静岡県静岡市清水区入船町11-1
代表者   代表取締役社長 鈴木健一郎
創業    1801年(享和元年)
事業内容  港湾運送事業、海上運送事業、内航海運事業、自動車運送事業、自動車運送取扱業、 自動車回送事業、通関業、保税上屋業、海運貨物取扱業、航空運送代理店業、 船舶代理業、物件の賃貸業(リース)、防除業、埠頭業、倉庫業、情報処理事業、 不動産の媒介代理業、廃棄機密文書の回収および機密消滅業務、製造業(医療機器・ 動物用医療機器・化粧品・医薬部外品・体外診断用医薬品) 他
URL    https://www.suzuyo.co.jp/

〈本件のお問い合わせ〉
株式会社ATOUN 広報  
お問い合わせページ:https://atoun.co.jp/contact/
ホームページ:https://atoun.co.jp/







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