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バッテリ充電を革新する3種類のリファレンス・デザインを発表【フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン】

2012年7月6日

フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン㈱(本社:東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長:ディビッド M. ユーゼ)は、3種類のワイヤレス充電リファレンス・デザインを発表しました。モバイル・デバイスの急速な高性能化に伴い、バッテリ充電の新たな方式が模索されています。このリファレンス・デザインは、それらのエネルギーを必要とするさまざまな機器の充電方法を一変させます。

市場調査会社IMS Researchによると、ワイヤレス給電機能を備えた機器の出荷台数は2015年には1億台を超え、ワイヤレス給電市場は2016年までにおよそ50億ドル(USD)に成長すると予測されています。現在、電子機器メーカー各社は、スマートフォン、タブレット、ポータブル医療機器、ゲーム/オーディオ・アクセサリなど、高度な演算能力が求められる最新のモバイル・デバイスをサポートするため、ワイヤレス充電技術の実装方法や、自動車、喫茶店、空港、公共施設などの環境で必要となる関連インフラストラクチャの研究を進めています。

フリースケールの副社長兼インダストリアル&マルチマーケット・マイクロコントローラ部門担当ジェネラル・マネージャであるジェフ・リースは、次のように述べています。「ワイヤレス充電技術は、将来のスマートフォンに望まれる機能のランキングで常に上位に位置しています。フリースケールの3種類のリファレンス・デザインは、幅広いバッテリ駆動機器に向けてワイヤレス充電ソリューションを提供します。ワイヤレス充電が広く公共インフラストラクチャに導入されれば、一般ユーザが充電に煩わされることはなくなるでしょう。」

市場調査会社IMS Researchのリサーチ・マネージャであるJason dePreaux氏は、次のように述べています。「ワイヤレス給電技術はまだ初期段階にありますが、民生用アプリケーション向けに大きな潜在能力を秘めています。ワイヤレス給電の専用コンポーネントが登場すれば、技術の実装が容易になり、コスト削減が促進されるため、この市場の発展にとって極めて重要なステップになります。」

タブレット向けワイヤレス充電リファレンス・デザイン

フリースケールは、民生用/産業用タブレット・アプリケーションやポータブル医療機器向けに内蔵のワイヤレス充電プラットフォームを導入します。リファレンス・デザインは、トランスミッタ・マットと、タブレットの背面カバー内部に組み込まれるレシーバという2つの主要コンポーネントで構成されます。このリファレンス・デザインは、i.MX53(アイドット・エムエックス53)アプリケーション・プロセッサをベースとするフリースケールのタブレット向けSABRE(Smart Application Blueprint for Rapid Engineering)プラットフォームを活用していますが、さまざまなタブレット設計に拡張することが可能です。レシーバは、インタフェースを通じてタブレットの電力管理サブシステムの入力とシームレスに連動します。フリースケールのワイヤレス充電技術を利用したタブレットは、ソフトウェアベースのインテリジェントな充電システムの開発が可能になり、従来の技術に匹敵する充電効率を実現し、比類のない利便性をユーザに提供することができます。

スマートフォン向けワイヤレス充電リファレンス・デザイン

フリースケールは、ワイヤレス充電技術が急速に普及し始めているスマートフォン市場のニーズに対応するワイヤレス充電リファレンス・デザインを導入します。この技術が普及するためには、あらゆるプラットフォームに対応する拡張性を備えた業界標準が必要です。フリースケールは、ワイヤレス・パワー・コンソーシアムが策定したQi標準規格をサポートします。
フリースケールのスマートフォン向けリファレンス・デザインは、配置の自由度を最大化する組込みコイル・アレイを備えたQiベース・トランスミッタで構成されます。このトランスミッタは、部品点数を最適化して、全体的なシステム・コストを削減するよう設計されており、開発製品の付加価値を高めます。Qiレシーバは、全種類のスマートフォンをサポートし、スマートフォンの電力管理サブシステムに5V出力を提供します。

マルチセル・バッテリ・パック向けワイヤレス充電リファレンス・デザイン

フリースケールは、大容量シングルセル/マルチセル・バッテリ・パック向けのワイヤレス充電リファレンス・デザインを導入します。ターゲット・アプリケーションは、電動工具や携帯無線、その他さまざまな産業アプリケーションです。リファレンス・デザインは、4つのリチウムイオン(Li-Ion)バッテリ・パックを同時に充電し、合計で120Wの出力を実現します。このリファレンス・デザインは、トランスミッタ・マットと、バッテリ・パックに組み込まれるレシーバという2つの主要コンポーネントで構成されます。
レシーバは、入力電力を管理して変換し、充電アルゴリズムを通じてバッテリに電力を転送します。各トランスミッタ・チャネルは、バッテリ・パックに組み込まれたレシーバからのコマンドに応答して、エネルギー転送を個別に調整します。このインテリジェントな充電方式は、ソフトウェアで制御され、電力転送を動的に調整することができます。バッテリ・パックにこの種の充電システムを採用することで、環境に影響される露出した電気接点がなくなり、ソフトウェア制御を通じてインテリジェントな充電管理が実現し、共通のプラットフォームでさまざまな種類のバッテリや化学物質が充電できるなど、さまざまな利点が生まれます。

標準規格の相互運用性と互換性

フリースケールは、柔軟な電磁誘導充電技術を提供し、業界標準に準拠したターンキー・ソリューションから完全にカスタマイズ可能なソリューションまで、幅広い充電要件に対応します。フリースケールが提供するカスタマイズ可能なソリューションを利用することで、お客様はコア・ビジネスに集中し、市場投入を加速することができます。そして、開発したワイヤレス充電製品は、ワイヤレス充電をリードする業界グループであるワイヤレス・パワー・コンソーシアムが策定したQi標準規格に準拠した他の機器やインフラストラクチャとの互換性が保証されます。

Primax Electronics Ltd.のワイヤレス・アクセサリ部門担当副社長のRoger Lin氏は、次のように述べています。「優れた電力転送効率を備えた低消費電力のワイヤレス充電製品が求められています。フリースケールのワイヤレス充電リファレンス・デザインとPrimaxの専門知識を活用することで、スマートフォン充電アクセサリ製品の付加価値を高めることができます。」

パートナーシップ

フリースケールは、ワイヤレス給電と電磁誘導充電技術の分野で業界をリードするFulton Innovationとパートナー関係を締結して、市場で求められる性能要件を満たす包括的なワイヤレス充電ソリューションを開発します。Fultonは、ほぼすべての電子制御電動システムでワイヤレス給電機能を搭載可能にするeCoupled技術を開発しており、この分野で700件以上の特許ポートフォリオを構築しています。

Fulton Innovationの取締役であるBret Lewis氏は、次のように述べています。「Fultonは、フリースケールとの協業を通じて、Qi標準規格に準拠したワイヤレス給電機器を実現するソリューションが開発できることをうれしく思います。今後もeCoupled技術の機能拡充とフリースケールとの協力関係を継続し、変わりゆく民生用電子機器市場のニーズに応えていきます。」

供給

3種類のワイヤレス充電リファレンス・デザインは現在、評価可能です。詳細については、www.freescale.com/wirelesschargingのWebサイトをご覧ください。

製品画像に関しては、こちらよりダウンロード下さい。

 

フリースケール・テクノロジ・フォーラムについて

イノベーションとコラボレーションの活性化を目的に設立されたフリースケール・テクノロジ・フォーラム(FTF:Freescale Technology Forum)は、組込みシステム業界の毎年恒例の開発者イベントです。2005年に開催を開始して以来、世界中のFTFイベントへの参加者は4万8000人を超えています。年1回の中核イベントであるFTF Americasは、テキサス州サンアントニオで2012年6月18日~21日に開催されました。日本では、FTF Japanを東京にて2012年10月22日・23日に開催する予定です。

フリースケール・セミコンダクタについて

フリースケール・セミコンダクタ(NYSE:FSL)は、先進の自動車、民生、産業、およびネットワーク市場において、業界を牽引する製品を提供する組込みプロセッシング・ソリューションの世界的リーダーです。マイクロプロセッサ、およびマイクロコントローラ、センサ、アナログ製品やコネクティビティといった私たちの技術は、世界中の環境、安全、健康を向上させ、そしてそれらをよりつなげるイノベーションの基盤となります。また、オートモーティブ・セーフティ、ハイブリッドや電気自動車、次世代のワイヤレス・インフラストラクチャ、スマートエナジー、ポータブル医療機器、家電やスマート・モバイル製品といったアプリケーション向けの製品を提供しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。
詳細は、http://www.freescale.com/(英語)、またはhttp://www.freescale.co.jp/(日本語)をご覧ください。


FreescaleならびにFreescaleのロゴマークは、米国、またはその他の国におけるフリースケール社の商標、または登録商標です。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれ各社の商標です。


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