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日立がイタリアの都市フィレンツェにて初の蓄電池駆動トラムの試験運行に成功【日立製作所】

2021年2月2日

本リリースの内容は、英国において2月1日(月)に発表したものです。
日本では2月2日(火)に配信しました。

 株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レール(イタリア)社は、このたび、イタリア共和国(以下、イタリア)の中部に位置する都市フィレンツェにて初の蓄電池駆動トラムの試験運行に成功しました。本試験運行の成功は、蓄電池を搭載した鉄道車両の世界市場への展開に向けた重要な一歩となります。

 今回の試験運行では、既にフィレンツェにて運行されている、日立が製造したトラム「Sirio」に蓄電池を搭載し、路線の一部を蓄電池駆動で走行しました。従来のトラムは、電柱などで支えられた架線を電力の供給のために必要としますが、その設置のために多大な費用がかかり、街の景観にも影響します。蓄電池駆動トラムは、架線の設置にかかる費用を削減し、フィレンツェのような美しい歴史的な通りや街並みの景観への影響を軽減しつつも、都市の中心部において大容量の公共交通移動を実現します。また、トラムが減速する際(ブレーキ制動時)に発生する回生電力を蓄電池に再充電することで、トータルでのエネルギー消費量を削減可能です。

 日立は、世界中において環境に配慮した鉄道車両の導入に向けて取り組んでおり、英国では都市間鉄道車両として初の蓄電池車両の導入に向けた契約を締結し*、日本においても長年、蓄電池を利用した鉄道車両の開発・製造に携わっています。また、欧州やアジアではトラムの製造に長い歴史を持ち、米州や英国ではトラムや地下鉄などのプロジェクトにも取り組んでいます。

日立レール(イタリア)社 Head of Sales and Projects Italy, アンドレア・ペピのコメント
 我々の目標は、我々の技術を通じて、持続可能な社会の構築に貢献し、世界中の人々のQoL(Quality of Life)を向上させ、人々の幸福に寄与することです。今回の取り組みは、環境に配慮した公共交通機関向け鉄道車両を提供し、お客様と協力してインフラコストを削減することを可能にする新技術の開発に向けた、重要なマイルストーンです。イタリアでの取り組みが成功し、世界中で新たな機会が生まれることを願っています。

フィレンツェ市長 ダリオ・ナルデッラ氏のコメント
 日立が、この革新的な技術の試験のためにフィレンツェのトラムを選んでくれたことをうれしく思います。蓄電池駆動のトラムは、都市における公共交通サービスに革命をもたらす可能性があります。特に歴史的中心部においては、景観への影響を軽減しつつ、持続可能な公共交通サービスを提供し続けなければなりません。本取り組みは、フィレンツェのトラムの躍進に向けた、重要なステップとなるでしょう。

*2020年12月16日付ニュースリリース「日立がエバーショルト・レール社と英国都市間鉄道向け蓄電池ハイブリッド鉄道車両導入に向けた契約を締結」

日立製作所について

  日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2019年度の連結売上収益は8兆7,672億円、2020年3月末時点の連結従業員数は約301,000人でした。日立は、モビリティ、ライフ、インダストリー、エネルギー、ITの5分野でLumadaを活用したデジタルソリューションを提供することにより、お客さまの社会価値、環境価値、経済価値の3つの価値向上に貢献します。
日立のウェブサイト

 

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