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「高加減速 メガトルクモータ™ PXシリーズ」を開発【日本精工】

2012年7月6日

~位置決め時間の飛躍的な短縮と精度向上により、LEDや車載用ICなどの生産性向上に貢献~

日本精工㈱(本社/東京都品川区 取締役 代表執行役社長 大塚紀男、以下NSK)は、生産設備向けに広くご好評を頂いているメガトルクモータ™に、新たに「高加減速 メガトルクモータ™ PXシリーズ」をラインナップします。本製品は電子部品などの軽量物を搬送する際の位置決め時間を飛躍的に短縮でき、なかでもLEDや車載用ICなどの検査装置において、スループットと信頼性の向上に貢献します。NSKは2012年7月から本製品のサンプル供給を開始し、2012年10月から本格販売を開始します。本シリーズの売上として2015年に15億円を目指します。

NSKは、本製品を2012年7月11日(水)~13日(金)まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催される「TECHNO-FRONTIER 2012 第21回 モーション・エンジニアリング展」に出展します。

開発の背景

スマートフォンや液晶TVの需要拡大に牽引され、中国、台湾、韓国など東アジアを中心にLEDなどの電子部品の急速な生産拡大が続いています。更には、省エネ意識の高まりから、LED照明についても世界的な需要拡大が見込まれております。一方、日本や欧米諸国の自動車産業では、ハイブリッドカーや電気自動車向け、更には横滑り防止装置などの電子制御機器の採用拡大に伴い、車載用ICの需要が増加しております。

近年、これらの分野においては、更なる生産量の拡大のため、生産工程のスピードアップや品質の改善など、生産性向上の要求も高まってきています。更により高度な信頼性を確保するためICの全数検査が主流となっており、検査装置の飛躍的な能力向上が求められています。

NSKは、これらの高度な技術ニーズにお応えするため、新たに「メガトルクモータ™ PXシリーズ」をラインナップします。

製品の特長

1. 高加減速による位置決め時間の短縮
モータの可動部(ロータ)の外周に高出力な巻線を配置したことで、慣性モーメントを極限まで小さくし、加減速性能(目標回転速度に到達するまでの時間)を従来比約2倍に高めました。
* 慣性モーメント : 回転運動する物体がもつ慣性の大きさを表す量。物体の質量と、それの回転軸からの距離の2乗の積で算出され、単位はkg・㎡

2. 構造強化による搬送精度の向上
モータの剛性を高めることで、回転テーブルの振動を抑制し、精度の向上を可能にします。また、精度に悪影響を与えないように、モータの発熱が回転テーブルに伝わりにくい構造を採用しています。

3. コンパクトなサイズと大きな中空穴
外径サイズを従来品同等のΦ160mmに抑えながらも、吸着ノズルの配管や信号配線の敷設が可能なΦ35mmの中空穴を備えております。また、モータ外周部に突起がないため、周辺への機器の配置が容易に行なえます。

主な用途例と効果

NSKは、ダイレクトドライブモータの先駆けとしてメガトルクモータ™を1985年から量産を開始し、欧米・日本での半導体・液晶製造装置などの技術革新と共に進化を続けてきました。

近年、LEDなど電子デバイスの製造が中国、台湾、韓国にて盛んになっており、多数のメガトルクモータ™をご採用頂いております。NSKは、これら電子デバイス製造の一大集積地となりつつある東アジア地域におけるマーケティング活動を強化し、お客様の声を商品企画にフィードバックさせてきました。これからも、高度化する市場のニーズに対応し、メガトルクモータ™の拡販をグローバールに進めてまいります。


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